国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2026年7月2日(木)午前4時30分に、ゴム気球を用いた柔軟エアロデセラレータの自由飛行実験を目的として、2026年度気球実験の小型気球BS26-02号機を、連携協力拠点である大樹航空宇宙実験場より放球しました。この気球は満膨張時直径11mのゴム気球で、毎分およそ360mの速度で上昇しました。

ゴム気球は、放球1時間25分後に大樹航空宇宙実験場東南東約40km の太平洋上において高度約31km に達しました。供試体は大樹航空宇宙実験場東南東約80 kmの海上に緩降下しました。

なお、ゴム気球を用いた柔軟エアロデセラレータの自由飛行実験に関しては、今回取得したデータを詳しく解析し、今後の研究を進めていきます。

放球時の地上気象状況は、天候:曇り、風速毎秒1m、気温:摂氏13度でした。

※実験概要
新しい大気突入技術の一つとして研究開発が進められている柔軟な空力減速機(エアロデセラレータ)は、軽量・大面積の織物構成によって低弾道係数飛行を実現し、高高度での効率的な空力減速やそれによる空力加熱低減、パラシュート無しでパラシュートと同程度の速度で地上まで降下できる、などの利点を持つ。その開発のためには、エアロデセラレータの空力特性の取得や、空気力による柔軟構造の形状変形を含む動的な空力不安定性の把握が重要課題であり、風洞実験や数値解析と相補的な手段として自由飛行によるデータ取得が欠かせない。本実験では、2022年以降に計6回実施した気球実験にて構築した自由飛行実験手法を活用することで、従来よりも重心特性を変更した柔軟エアロデセラレータの飛行試験を実施し、各種設計パラメータがエアロデセラレータの特性に与える影響を評価する。

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放球を待つ柔軟エアロデセラレータ (クレジット:JAXA)

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上昇するゴム気球BS26-02号機と柔軟エアロデセラレータ (クレジット:JAXA)