将来計画赤外線位置天文観測衛星 JASMINE

JASMINEは、高安定な赤外線望遠鏡を用いて、天の川銀河の中心領域の星々の位置天文観測と、太陽より暗い恒星の周りの地球型惑星の探査を行います。

次期太陽観測衛星 Solar-C (EUVST) 宇宙マイクロ波背景放射偏光観測衛星 LiteBIRD

「私たちはどこから来たのか」「私たちはひとりぼっちなのか」という人類の永遠の問いに、赤外線位置天文観測衛星JASMINE(Japan Astrometry SatelliteMission for INfrared Exploration)は世界初の赤外線による超高精度位置天文観測と時間軸天文観測で挑みます。

夜空に輝く恒星は、いつも同じ位置にとどまっているのではなく、少しずつ動いています。この動きを正確に測ることで、その星までの距離や運動がわかります。このような位置天文観測は、最近では2013年に欧州宇宙機関が打ち上げたGaiaが可視光で全天の星々に対して行っています。JASMINEでは、可視光では大量のガスや塵で遮られて見えない天の川銀河の中心領域を、近赤外線で数千回観測して恒星の距離や運動を正確に決めることで、太陽系を含む天の川銀河が誕生以降、どのような変化を遂げて現在の姿に至ったかを紐解きます。

JASMINEの近赤外線で繰り返し観測できるという特徴を活かして系外惑星探査も行います。太陽より暗いM型星と呼ばれる恒星を連続的に長期間観測して、その明るさのわずかな変化を捉えることで、恒星の周りの生命が居住できる環境にある地球型惑星の発見を目指します。

これらの目的のために高度に安定したシステムを開発します。熱膨張率が非常に小さい特殊な金属で望遠鏡を作り、また観測中に望遠鏡や衛星が受ける様々な影響による歪みや変形を極力抑えます。さらに得られた観測データを統計学とシミュレーションを駆使して解析し、数万分の1秒角という超高精度で星の位置を決定します。これは、100km先の人の髪の毛1本の太さの数分の1を見込む角度に相当します。

JASMINEは2028年打ち上げを目標に、JAXA宇宙科学研究所、国立天文台、京都大学など国内外27の大学研究機関から60名が参加して推進しています。