【ミッションの概要・目的】
複数宇宙機が相互の位置関係を正確に保って飛行する技術であるフォーメーションフライト(FF)技術は、宇宙機のサイズをはるかに上回る超長基線干渉計などの高精度観測システムを可能にする技術です。SILVIA (Space Interferometer Laboratory Voyaging towards Innovative Applications)は、将来の宇宙重力波望遠鏡や宇宙赤外線干渉計の実現に必要となる波長(μm)オーダーの超精密FF技術の軌道上実証実験を行う技術実証機です。
衛星3機を100m程度の距離で正三角形状に保つレコード盤FF等において、レーザ干渉計基線長をμmオーダーに保つFF制御技術の実証がミッションの目的です。
【プロジェクト全体の成果・効果】
宇宙科学技術ロードマップに記載された宇宙重力波望遠鏡や宇宙赤外線干渉計などを実現するために必要となるμmオーダーの超精密FF技術を修得する事ができます。2030年代初頭を目処に本技術実証を行う事により、日本が主導して実施する宇宙重力波望遠鏡(B-DECIGO)や宇宙赤外線干渉計の実現に必要な技術を修得する事ができ、後続ミッションの技術的実現性を飛躍的に高める事ができます。
【基礎データ】
衛星システム主要諸元 (検討中)
・軌道: 地球周回太陽同期軌道
・重量: 180kg×3機
・打上げ年度: 2030年代初頭
・打上げロケット: イプシロンSによる3機相乗り打上げ
(画像クレジット:JAXA)

将来計画超精密フォーメーションフライト実証機 SILVIA
SILVIAは、新時代の高精度天体観測手法である宇宙干渉計の実現に必須となる超精密フォーメーションフライト(FF)技術の軌道上実証を行い、将来の重力波望遠鏡や赤外線干渉計等のミッション実現に向けた新しい技術を獲得します。
