2018年8月17日に着陸地点選定(LSS:Landing Site Selection)会議が開催され、タッチダウン、MASCOT、MINERVA-II-1の着地候補地点が決定されました。本記事では、着地候補地点と予定日をご紹介します。選定の詳細はまた機会をあらためてご紹介する予定です。
図1は、着地候補地点の位置を記したリュウグウの地図です。なお、地図の南北の向きにご注意ください。(注)
(注) 図1の地図では小惑星の北が上になっています。これまでの公開画像では、太陽系の北側(地球の北極がある方)を上にしていました。しかし、小惑星の地理的な南北は自転の向きにより定められるため、逆行自転しているリュウグウでは太陽系における南側が地理上の "北"になり、上下が逆になります。この事情はイトカワの場合と同じです。
図1にカラーの線で示された領域が、母船タッチダウン(サンプル採取)、MASCOT、MINERVA-II-1の着地候補地点(領域)です。記号を以下にまとめます。
タッチダウン:L08(バックアップ:L07、M04)
MASCOT:MA-9
MINERVA-II-1:N6
母船のタッチダウン候補地点は、L08が第一の候補(プライマリ)で、L07とM04がバックアップです。記号L、Mは、低緯度(L)、中緯度(M)を指します。LとMそれぞれ13か所・4か所の予備的候補地点の中から選ばれました。この四角形のサイズがおおよそ100mです。MASCOTの候補地点は、10か所からこのMA-9が選ばれました。MINERVA-II-1の候補地点は、7か所からこのN6が選ばれました。
図2に、それぞれの領域を、高度6㎞のBox-C観測で撮られたONC-T画像上に示します。
着地候補地点の決定を受けて、運用スケジュールは次のようになりました。
※ 画像を引用する場合にはクレジットを記載してください。もしクレジットの短縮が必要な場合は「JAXA、東大など」と表記してください。