宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、平成27(2015)年7月22日から8月31日までの期間、この小惑星の名称案を募集しました。ご応募いただいた名称案は「1999 JU3名称案選考委員会」で選考されました。選考された名称案「Ryugu」は、小惑星1999 JU3の名称提案権をもつ米国のLINEAR(リニア)チームに伝えられ、リニアチームから名称決定権を持つ国際天文学連合に提案されていました。
選考結果
「Ryugu」
選定理由
- 「浦島太郎」の物語で、浦島太郎が玉手箱を持ち帰るということが、「はやぶさ2」が小惑星のサンプルが入ったカプセルを持ち帰ることと重なること。
- この小惑星は水を含む岩石があると期待されており、水を想起させる名称案であること。
- 既存の小惑星の名称に類似するものが無く、神話由来の名称案の中で多くの提案があった名称であること。
- 「Ryugu」は「神話由来の名称が望ましい」とする国際天文学連合の定めたルールに合致し、また、第三者商標権等の観点でも大きな懸念はないため。
募集期間
平成27(2015)年7月22日から8月31日まで
応募状況
応募総数 7,336件
「Ryugu」提案者数は30件 (類似した提案として、「Ryugujo」 5件、「Ryuuguu」5件、「Ryuguu」1件、「Ryugujyo」1件、「Ryugujou」1件、「Ryugu-zyo」1件)
選考委員会 メンバー
委員長
高柳 雄一 多摩六都科学館 館長
委員
渡部 潤一 国立天文台 副台長
月尾 嘉男 東京大学 名誉教授
津田 雄一 はやぶさ2プロジェクトマネージャ、JAXA宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 准教授
吉川 真 はやぶさ2ミッションマネージャ、JAXA宇宙科学研究所 宇宙機応用工学研究系 准教授
小惑星の名称は、通常、審査に3ヶ月程度かかります。今回、小惑星1999 JU3の名称「Ryugu」は異例の早さで審査を終え、太陽系内小惑星の名称を管理するMinor Planet Centerの小惑星リストに「Ryugu」として名称が掲載されました。
1999 JU3」の名称案に、たくさんのご応募をありがとうございました。皆様のおかげで、はやぶさ2が目指す小惑星にふさわしい名称が決まりましたことを、プロジェクトメンバーも喜んでおります。小惑星の名称にさまざまな制約があるなかで、多くの提案をいただきましたことに、心から感謝いたします。
さて、「Ryugu」をご提案くださった皆様へは、プロジェクトからお礼の手紙をお送りする予定です。ただ、このたび、予想外の短期間で名称が決定したために、手紙の準備が整っておりません。準備が整い次第、お送りいたしますので、今しばらくお待ちください。