国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、欧州宇宙機関(ESA)とX線分光撮像衛星(X-Ray Imaging and Spectroscopy Mission: XRISM)に係る協力に合意し、2019年6月14日(現地時間)、欧州宇宙運用センター(European Space Operation Center、ドイツ、ダルムシュタット)にてESA理事会参加者の立ち合いの下、JAXA理事長 山川宏とESA長官 ヨハン=ディートリッヒ・ヴァーナーにより協定が取り交わされました。

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XRISMプロジェクトは、2018年に開始された、JAXA宇宙科学研究所の7番目のX線天文衛星計画です。2016年に運用を断念したX線天文衛星ASTRO-Hが目指した科学目標「超高分解能X線分光による宇宙物理の課題の解明」の早期回復を目的としています。今回取り交わした協定の中で、JAXAとESAは、ASTRO-Hで培った協力関係をXRISMでも活かす事に合意しました。ESAは、XRISMの最も重要な観測装置の1つである軟X線分光撮像装置の一部の開発に貢献するほか、サイエンスを通じた欧州の科学者のXRISMプロジェクトへの参画を支援します。
XRISMは現在衛星の開発を進めており、2021年度の打上げを目指しています。