国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、検討中の火星衛星探査計画(Martian Moons eXploration : MMX)について、ドイツ航空宇宙センター(DLR)との協力に合意し、2019年6月18日(現地時間)、フランス・パリエアショーの会場において、JAXA理事 國中均とDLR理事ハンスヨーク・ディタス(Hansjörg Dittus)および理事ヴァルター・ペルツァー(Walther Pelzer)により実施取決めが取り交わされました。

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MMXは、火星のフォボスとダイモスと呼ばれる2つの衛星を観測し、うちひとつの衛星から表層物質を採取して地球に帰還する計画で、火星衛星の起源および火星圏の進化の過程を明らかにすることや、今後の惑星・衛星探査に必要となる技術を向上させることを目的としています。DLRは、MMX探査機に搭載する小型ローバのフランス国立宇宙研究センター(CNES)との共同検討や、ドイツ国内の落下塔を使用した実験機会の提供により貢献するほか、サイエンスを通じたドイツ科学者のMMXへの参画を支援します。
MMXは現在探査機の開発に向けた検討を進めており、2024年度の打ち上げを目指しています。