金星探査機「あかつき」は、2016年7月19日に金星周回投入後、 1金星年を迎えました。これを記念し、最新画像を公開いたします。

UVI(紫外イメージャ)が2016年4月25日22:13頃に撮影した波長283nmの金星画像

UVI (283 nm)
UVI(紫外イメージャ)が2016年4月25日22:13頃に撮影した波長283nmの金星画像。この波長では、金星雲(硫酸)の原材料物質と考えられる二酸化硫黄SO2の分布を調べることができる。高度108,000kmから撮影。 © ISAS/JAXA

UVI(紫外イメージャ)が2016年5月7日01:17頃に撮影した波長365nmの金星画像

UVI (365 nm)
UVI(紫外イメージャ)が2016年5月7日01:17頃に撮影した波長365nmの金星画像。この波長の光を吸収する物質は特定されていないが、高いコントラストで雲の構造や動きを詳しく調べることができる。高度80,000kmから撮影。 © ISAS/JAXA

IR1(1μmカメラ)が2016年1月21日09:38頃に撮影した波長1.01μmの金星夜面画像

IR1 (1.01 μm)
IR1(1μmカメラ)が2016年1月21日09:38頃に撮影した波長1.01μmの金星夜面画像。ここで見えているのは金星地面からの熱放射分布が主で、暗いところは温度が低い高地である。大きな低温領域はアフロディーテと呼ばれる高地。高度38,000kmから撮影。© ISAS/JAXA

IR1(1μmカメラ)が撮影した領域のシミュレーション画像。地形データの高低を明暗で表現している。

比較シミュレーション
地形データの高低を明暗で表現したもの(産業総合研究所の協力による)。 © ISAS/JAXA

IR1(1μmカメラ)が2016年5月7日03:01頃に撮影した波長0.90μmの金星昼面画像

IR1 (0.90 μm)
IR1(1μmカメラ)が2016年5月7日03:01頃に撮影した波長0.90μmの金星昼面画像。一見のっぺりしているが、画像の強調処理を行うと細かな雲の模様が見えてくる。そうした模様は雲頂より数km下の構造であると考えられている。模様を見やすくする処理、中央のラインの不具合を修正する処理を施している。高度65,000kmから撮影。 © ISAS/JAXA

IR2(2μmカメラ)が2016年4月26日16:03頃に撮影した波長2.26μmの金星夜面画像

IR2 (2.26 μm)
IR2(2μmカメラ)が2016年4月26日16:03頃に撮影した波長2.26μmの金星夜面画像。地面に近い熱い大気の熱放射を背景光に「雲の濃淡」がシルエットとして写っている。雲層の内部に複雑で激しい大気の動きが存在する様子がうかがえる。夜面の模様を見やすくする画像処理を施している。高度76,000kmから撮影。 © ISAS/JAXA

R2(2μmカメラ)が2016年5月7日01:07頃に撮影した波長2.02μmの金星昼面画像

IR2 (2.02 μm)
IR2(2μmカメラ)が2016年5月7日01:07頃に撮影した波長2.02μmの金星昼面画像。金星大気主成分である二酸化炭素CO2の光吸収を利用して、雲の高さを調べることができる。両極付近で雲頂が低くなっているのが分かるほか、赤道付近に複雑な構造の雲が多く存在することが分かる。細かな模様を見やすくする画像処理を施している。高度81,000kmから撮影。 © ISAS/JAXA

LIR(中間赤外カメラ)が2016年4月15日17:15頃に撮影した波長10 μmの金星画像

LIR
LIR(中間赤外カメラ)が2016年4月15日17:15頃に撮影した波長10 μmの金星画像。雲頂の温度分布を示すこの画像では、南極の高温領域がはっきりととらえられている。2015年12月に見られた弓形構造は明瞭には見えないが、画像を強調すると同様の構造がうっすらと見えるようである。高度63,000kmから撮影。 © ISAS/JAXA