運用終了X線天文衛星「ひとみ」

従来より広帯域かつ10倍以上の感度を持つ検出器を持つX線天文衛星。宇宙の大規模構造とその進化の様子を捉え、その成長を支配していると考えられている暗黒物質の謎や、銀河とブラックホールの共進化の謎に挑む。

超小型深宇宙探査機 PROCYON

「ひとみ」は、ブラックホールの周辺や超新星爆発など、高エネルギーの現象に満ちた極限宇宙の探査・高温プラズマに満たされた銀河団の観測を行い、宇宙の構造やその進化を探ることを目的とするX線天文衛星です。2016年2月17日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット30号機で打ち上げられました。同年3月26日に通信が途絶し、4月28日に運用を断念しました。

機体データ

名称(打上げ前) ひとみ(ASTRO-H)
開発の目的と役割 1.硬X線望遠鏡によるはじめての撮像分光観測
2.はじめてのマイクロカロリメータによる超高分解能分光観測
3.0.3キロ電子ボルトから600キロ電子ボルトと、3桁以上にもおよぶ、過去最高の高感度広帯域観測

を通じて、ブラックホールの周辺や超新星爆発など高エネルギーの現象に満ちた極限宇宙の探査・高温プラズマに満たされた銀河団の観測を行い、宇宙の構造やその進化を探ることを目的とする。
打上げ日時 2016年2月17日 17時45分
場所 種子島宇宙センター
ロケット H-IIAロケット30号機
質量 2.7 t
軌道高度 約575km
軌道傾斜角 31度
軌道種類 円軌道
軌道周期 約96分
主要ミッション機器 ・軟X線分光器(SXS)
・X線CCDカメラ(SXI)
・硬X線撮像検出器(HXI)
・軟ガンマ線検出器(SGD)
・軟X線望遠鏡(SXT-S,SXT-I)
・硬X線望遠鏡(HXT)