2月5日(木)、横浜市中区にある アニヴェルセル みなとみらい横浜 で開催された「神奈川宇宙サミット」で神奈川県を宇宙 "県" にすべく、神奈川県や一般の企業の方々と交流を深めました。

セッションやスピーチは2会場、15以上のプログラムで構成される首都圏自治体初の大規模宇宙ビジネスカンファレンスです。

事業を宇宙で活かす挑戦は敷居が高くないと意見が交わされるセッションや、グローバルな視点とアジア・太平洋の連携から宇宙ビジネスを捕らえるセッションや、エンターテイメントと宇宙を切り口としたセッションなど多数ありました。

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オープニング後、宇宙飛行士の野口聡一さんと土井隆雄さんが宇宙業界で企業参入が期待される技術についてご紹介しました。写真は日本ならではの技術を期待する土井隆雄さんが紹介した木造人工衛星です。

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続くセッションでは宇宙業界に参入した中小企業を含む神奈川県企業の皆さんで「売り上げのうち何割が宇宙産業?」「公衆電話の部品製造からなぜ宇宙に?」といった宇宙ビジネスチャンスを狙う一般企業に向けた興味深い話がありました。

発注側がやりたいことに対して「できない」と言い切るのではなく、「こうしたらできるのではないか」ともう一歩を踏み出す必要性が示されました(オーディエンスの皆様でうなずいている方も多数)。

また、JAXAの窓口とならない人に説明しても、できること・やりたいことが「伝わらない」との言葉もありました。小さな入札案件をこなし、公募案件で実績を積むといった企業ならではの努力が伝えられました。

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午後のセッションでは津田副所長から今年目玉のミッションと、宇宙探査にはキラリと光る中小、民間企業の技術が不可欠であるとの話をしました。探査技術の紹介に含めて末端技術のニーズを示しました。

続くタカラトミー様からSORA-Qのご紹介ののち、宇宙探査イノベーションハブ櫛木副ハブ長からはJAXAと企業のハブとなる宇宙探査イノベーションハブのご紹介を「NO INNOVATION, NO FUTURE(革新無くして、未来無し。)」との言葉とともにしました。

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元SpaceX社員であるAaron Dinardiさんからは宇宙産業に取り組むことが「Crazy」であると言われていた時代のお話しがあり、それでも続ける力の重要性が力説されました。

「No experience(無経験)」の人か、「Wrong experience(間違った経験)」を持つ人の二者では後者(Wrong experience)の方がよい、その人は「New something(新しい何か)」を持っているとの例を挙げました。

「Good enough is not good enough(現状の"十分"では満足してはいけない).」といった貪欲に挑戦を続けるマインドセットについても話しがあり、グローバルなビジネスとして宇宙産業に取り組もうという熱気が感じられました。

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衛星を "アプリ" で進化させる、というセッションでは、研究開発部門第三研究ユニット石濱さんと共に、宇宙技術にAIを利用しアプリで進化させる取り組みについての話がありました。AI技術の説明ではオーディエンスの中に投影スライドを撮影している方も多数おられ、AI技術への関心の高さがうかがえました。

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締めくくりのセッションでは藤本所長が黒岩神奈川県産業労働局長、本村相模原市長、山口宇宙サミット実行委員長、佐藤三菱電機株式会社常務執行役CTO防衛・宇宙システム事業本部長とディスカッションを行いました。

所長からは今年のミッション「はや2♯トリフネフライバイ」、「MMX打上げ」、「BepiColombo水星到着」の紹介をしました。

また、一般の企業と「ある種の豊かさ」を作っていけたらという意向を示しました。それはお金に限った話ではなく、世界でスタンダードを取るような技術であったり、異業種とのダイレクトな交流を指します。

宇宙科学研究所はいままでミッションに取り組み応援をいただいたおかげで、「科学」のみの観点ではない、科学に伴う波及効果に目を向けることができるようになりました。絶えず新たな挑戦を続ける神奈川県と共に宇宙を目指す今、製造力を持つ各企業と競争ならぬ共創が必要です。

「人工衛星といえば神奈川!」そして「宇宙県!」と思われる時代を作っていければという意向を示しました。

現在の取り組みとして「宇宙戦略基金」のご紹介、またその成果物を使っていき科学を押し進めるといったご説明をしました。

そして、最後に佐藤事業本部長より最後に重大発表が!!

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神奈川県南部に宇宙関連施設を増やすべく、「湘南スペースパーク構想」が発表されました!

具体的な計画はこれからのようですが、相模原市緑区橋本のKANAGAWA Space Village とあわせ、宇宙ビジネスの「これから」を共に創る舞台となる予定です。

登壇者や参加者が熱く想いを語り、時間が足りないホットなセッションが続出、およそ3,300名(現地参加約1,600名、当日オンライン参加約1,600名)もの宇宙関係者が募った「神奈川宇宙サミット」。神奈川県全体の宇宙イノベーション旋風「宇宙"県"神奈川」を予感させる一日となりました。今後の神奈川県の宇宙イノベーションにご期待ください。

(2026/02/16)