運用終了超高層大気観測衛星「たいよう」

超高層大気観測衛星「たいよう」は、超高層大気物理学研究のため、太陽軟X線、太陽真空紫外放射線、紫外地球コロナ輝線などを観測を目的として、1975年に鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)から打上げられた観測衛星である。

試験衛星「たんせい3」 試験衛星「たんせい2」

超高層大気観測衛星「たいよう」は、超高層大気物理学研究のため、太陽軟X線、太陽真空紫外放射線、紫外地球コロナ輝線などを観測を目的として、1975年に鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)から打上げられた観測衛星です。
当初の目的である、太陽活動が静かな時期の地球プラズマ環境のデータを、数年にわたって取得することができました。同様な観測を行う、西ドイツのAEROS-B衛星と国際協力研究も行いました。

機体データ

名称(打上げ前) たいよう(SRATS)
国際標識番号 1975-014A
開発の目的と役割 超高層大気物理学研究のため、太陽軟X線、太陽真空紫外放射線、紫外地球コロナ輝線などを観測
打上げ日時 1975年2月24日 14時25分
場所 鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)
ロケット M-3Cロケット2号機
質量 86kg
形状 対面寸法約70cm、高さ約71cmの八角柱型
軌道高度 近地点260km 遠地点3140km
軌道傾斜度 32度
軌道種類 楕円軌道
軌道周期 120分
主要ミッション機器 紫外地球コロナ輝線スペクトル観測器
電子密度測定器等
運用停止日 1980年6月29日
落下日 1980年6月29日
運用 打上げ時の誘導には、M-3C-1でテストされた電波誘導システムを用いた。軌道投入後第1周に、ヨーヨーデスピナの作動でスピンを11.5rpmに低下させ、プローブの展開を行った。打上げ後4~5日かけて衛星のスピン軸を軌道面に直角にし、24日目と28日目に観測器の高圧電源の投入、正常動作を確認後、観測に入った。
観測成果 当初の目的である、太陽活動が静かな時期の地球プラズマ環境のデータを、数年にわたって取得することができた。同様な観測を行う、西ドイツのAEROS-B衛星と国際協力研究も行った。