運用終了試験衛星「たんせい3」

「たんせい3」は、M-3H型ロケットの性能試験、沿磁力線姿勢安定化方式、コールド・ガスジェットによるスピン軸制御実験など、第5号以降の科学衛星に求められる新技術の実証を目的として1977年、鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)から打上げられた。

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「たんせい3」は、M-3H型ロケットの性能試験、沿磁力線姿勢安定化方式、コールド・ガスジェットによるスピン軸制御実験など、第5号以降の科学衛星に求められる新技術の実証を目的として1977年、鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)から打上げられました。
約2週間の前半をコールドガスジェット装置による実験、後半を沿磁力線安定化実験に予定していましたが、シャットオフバルブの誤作動のため、ガスジェットによる実験は途中で中止、沿磁力線姿勢安定化実験に入りました。第32周目から39周目にかけてのオペレーションにより、第41周目では衛星基準軸と地磁気磁力線のなす角の最大値が6度から18度の値になり、沿磁力線安定化制御システムが正常にその機能を果たしていることが実証されました。

機体データ

名称(打上げ前) たんせい3号(MS-T3)
国際標識番号 1977-012A
開発の目的と役割 M-3H型ロケットの性能試験、沿磁力線姿勢安定化方式、コールド・ガスジェットによるスピン軸制御実験など、第5号以降の科学衛星に求められる新技術の実証
打上げ日時 1977年2月19日 14時15分
場所 鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)
ロケット M-3Hロケット1号機
質量 129kg
形状 直径931.2mm、高さ800mmの略円柱型
軌道高度 近地点790km 遠地点3810km
軌道傾斜度 66度
軌道種類 楕円軌道
軌道周期 134分
主要ミッション機器 ・赤外水平線検出器
・デジタル太陽センサ
・地磁気姿勢計
・コールドガスジェット装置
・ニューテーションダンパ
・トルキングマグネット
・紫外線計測器
運用停止日 1977年3月8日
運用 約2週間の前半をコールドガスジェット装置による実験、後半を沿磁力線安定化実験に予定していたが、シャットオフバルブの誤作動のため、ガスジェットによる実験は途中で中止、沿磁力線姿勢安定化実験に入った。第32周目から39周目にかけてのオペレーションにより、第41周目では衛星基準軸と地磁気磁力線のなす角の最大値が6度から18度の値になり、沿磁力線安定化制御システムが正常にその機能を果たしていることが実証された。