電波観測衛星「でんぱ」は、太陽系全体を満たしているプラズマの研究を目的に、プラズマ波、プラズマ密度、電子粒子線、電磁波、地磁気などの観測を行うため、1972年に鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)から打上げられました。
衛星からの送信が途絶えるまでのデータは予定通り受信され、電離層および磁気圏のプラズマ密度、電子温度、VLF電磁波の強度スペクトル、LF電波エミッションおよび地球磁場分布などに関する情報を取得することができました。
機体データ
名称(打上げ前) | でんぱ(REXS) |
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国際標識番号 | 1972-64A |
開発の目的と役割 | 太陽系全体を満たしているプラズマの研究を目的に,プラズマ波、プラズマ密度、電子粒子線、電磁波、地磁気などの観測を行う。 |
打上げ日時 | 1972年8月19日 11時40分 |
場所 | 鹿児島宇宙空間観測所(内之浦) |
ロケット | M-4Sロケット4号機 |
質量 | 75kg |
形状 | 八角柱型 |
軌道高度 | 近地点250km 遠地点6570km |
軌道傾斜度 | 31度 |
軌道種類 | 楕円軌道 |
軌道周期 | 161分 |
主要ミッション機器 | 電磁波プラズマ波測定装置等 |
運用停止日 | 1972年8月22日 |
落下日 | 1980年5月19日 |
運用 | 軌道に乗った衛星は、科学観測用アンテナの伸展、磁力計および電子温度センサの伸展などが確認され、搭載されたすべての観測機器・装置が正常に作動し、太陽電池出力も予定通りであった。打上げ後3日目である8月22日9時4分、地上からコマンドを送信したところ、衛星からの送信が途絶えた。放電によって衛星の電源回路が異常をきたし、搭載機器の過電圧に弱いトランジスタなど半導体部品が損傷したものと考えられた。 |
観測成果 | 衛星からの送信が途絶えるまでのデータは予定通り受信され、電離層および磁気圏のプラズマ密度、電子温度、VLF電磁波の強度スペクトル、LF電波エミッションおよび地球磁場分布などに関する情報を取得することができた。 |