この月球儀は、JAXAの月周回衛星「かぐや(SELENE)」に搭載したレーザ高度計(LALT)の観測精度5mの観測データを元に作成しました。等高線間隔は1km、高さの基準は重心を中心とする半径1,737.4kmの球です。月の表側は玄武岩で覆われた平坦で薄暗い海が比較的多いのに対し、裏側は大小様々なクレータで覆い尽くされており海はほとんどありません。また裏側の南半球には、南極-エイトケン盆地と呼ばれる直径約2,500kmもある巨大な衝突盆地があり月面で最も低い地域です。海は円形もしくは楕円形をしているものが多く、衝突盆地の窪みに溶岩が噴出して溜まったものと考えられています。しかし南極-エイトケン盆地は海にはなっていません。これは地殻の厚さや岩石の組成が表側と違うためではないかと考えられています。

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