7月2日に秋田県能代市にある能代ロケット実験場において南地区完成記念式典が開催されました。

能代ロケット実験場(実験場)は1962年に当時の東京大学生産技術研究所の付属施設として開設されて以来、我が国の固体ロケットモータ及び液体水素を用いたエンジン開発を行っている施設です。

今回、新たに大規模水素試験エリアである「南地区」の本格運用を開始するにあたり、地元や関係機関の皆様にご出席いただき、完成記念式典を開催しました。

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主催者として挨拶する山川JAXA理事長と松本新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)理事

山川理事長から、我が国の宇宙開発の拠点として、開設以来の地元住民の方々や関係機関の協力の下で各種試験が実施できていることへの感謝と今後の発展への期待が述べられました。

続いて、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の松本理事から、南地区で行う予定となっている液体水素貯槽の安全性確認に関する研究の重要性と社会インフラとしての水素の可能性が述べられました。

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来賓挨拶をする鈴木秋田県知事と鍋谷能代市長

来賓代表として、鈴木秋田県知事と鍋谷能代市長から祝辞をいただき、地元として水素社会実現に向けた研究開発の進展と実験場の果たす役割への期待が語られました。

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講演をするリーサット代表(元JAXA職員)の成尾芳博さん

記念講演として、実験場草創期から長年にわたり、水素を用いたエンジン開発に従事した元JAXA職員で合同会社リーサット代表の成尾芳博さんから、実験場でのエンジン開発の歴史と今後の発展に関する講演をしていただきました。

次世代を担う若い研究者へのメッセージとして、
「挑戦してください。失敗を恐れないでください。私たちも50年前は手探りでした。」
という熱いメッセージを託されました。

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左から鍋谷能代市長、山川JAXA理事長、鈴木秋田県知事、松本NEDO理事、田川三種町長

場所を南地区に移し、本格的な利用開始を祝してテープカットと施設見学が行われました。

南地区は我が国最大規模の液体水素を用いることができる実験施設となっており、安全性に配慮し、完全無人での実験を行うことができることが特徴となっています。

JAXAの研究開発だけでなく、国内外の企業、大学、研究機関と共同で試験を行うことにより、大量の水素を安全に利用するための設備開発など、幅広い用途での利用が予定されています。

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(左) 国内最大規模の47m3の液体水素タンク (右) 爆発を伴う試験を行う耐火耐爆ピット

能代での水素を用いたエンジン開発は草創期(成尾芳博さん)、発展期(小林弘明教授)を経て、次世代(坂本勇樹助教)へと着実に受け継がれていきます。

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左から成尾芳博さん、小林教授、坂本助教、藤本ISAS所長

(2026/07/09)