カプセルの専門家(?)として、事前調整、着地許可取得、豪州Go-NoGo判断、本番を通じ、飛行解析を行ってきました。一条件5, 000ケースの解析には、3 〜8時間の計算時間を要し、毎回数条件をこなすために、これほどCPU性能が求められたこともありません。何とか間に合い、結果をマリンレーダ、地上光学観測を含む方探チーム、航空機観測チーム、そして豪州レーダチームに渡すことができまず一安心。いよいよ再突入では、ビーコン受信の瞬間、当日の強いジェット気流にもよらず、方探局が予測どおりの結果を導出してくれる瞬間、感動でゾクゾクしました。着地点が決まれば、心もスイッチです。カプセルの回収・安全化処理担当として現場に赴きます。低木の下に着地しているカプセル(I/M部)。こみ上げる万感の想いを押し殺し、火工品の状態をみるべく淡々と安全化作業に入ります。パラシュートは付いたまま。もしやアンカ非分離・火工品未作動? いえいえ、予め決めておいた手順に則り、ライザをスッと引っ張るとスルッと抜けるアンカ。よかった。完璧な着地でした。

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カプセル回収の様子