中層大気観測衛星「おおぞら」は、中層大気の構造と組成の解明、磁気圏の観測、1982年~1985年に実施された「中層大気国際協同観測計画(MAP)」への参加を目的として打上げられました。衛星の11種類の観測器のうち、5つの観測器は大気環境の研究、他の6つの観測器は地球の電磁気環境の研究のために使用され、4年の運用期間を経て「中層大気中の微量成分による太陽光の吸収スペクトルの観測」「極域および南太平洋地磁気異常帯上空における高エネルギー粒子の観測」等において貴重なデータをもたらしました。
機体データ
名称(打上げ前) | おおぞら(EXOS-C) |
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国際標識番号 | 1984-015A |
開発の目的と役割 | ・中層大気の構造と組成の解明、磁気圏の観測 ・1982年~1985年に実施された「中層大気国際協同観測計画(MAP)」への参加 |
打上げ日時 | 1984年2月14日 17時00分 |
場所 | 鹿児島宇宙空間観測所(内之浦) |
ロケット | M-3Sロケット4号機 |
質量 | 207kg |
形状 | 高さ88cm、対面寸法109cm 4枚の太陽電池パドルがついた八角柱型 本体より20m長のアンテナを伸展する |
軌道高度 | 近地点354km 遠地点865km |
軌道傾斜度 | 75度 |
軌道種類 | 楕円軌道 |
軌道周期 | 97分 |
主要ミッション機器 | 大気周縁赤外線分光観測装置 惑星プラズマサウンダー等 |
運用停止日 | 1988年12月26日 |
落下日 | 1988年12月26日 |
運用 | 第3段モータとの分離5秒後にモータとの接触が発生し、衛星は残留ガスによる汚染(コンタミ)を受けた。このため、衛星のバッテリー容量が5分の1へと大幅に低下した。この容量低下を受けて、バッテリーが過放電に至らないよう、各種観測装置のオン・オフを注意深く行う運用を実施した。2万6799回の周回の後、日本時間1988年12月26日14時11分53秒の受信を最後に通信が途絶した。同日23時39分、ニューギニア上空の高度90kmにおいて消滅したと思われる。 |
観測成果 | 衛星の11種類の観測器のうち、5つの観測器は大気環境の研究、他の6つの観測器は地球の電磁気環境の研究のために使用され、4年の運用期間を経て「中層大気中の微量成分による太陽光の吸収スペクトルの観測」「極域および南太平洋地磁気異常帯上空における高エネルギー粒子の観測」等において貴重なデータをもたらした。 |