プラネタリーディフェンス ロゴマーク

プラネタリーディフェンス(地球防衛)は、地球に近づく小惑星などの天体を早期に発見し、軌道を精密に計算して地球への衝突の可能性を調べ、衝突の可能性がある場合には対応策を検討し実行する取り組みです。

重要なことは「充分前から備える」ことです。地球衝突までの時間があればあるほど、いろいろな対応の検討・実行ができます。また、一つの国で対応するのではなく、国際的に連携することが重要です。

主要ミッション

DESTINYと RAMSES

2028年 H3 ロケットで相乗り打上げ(予定)

DESTINY+とRAMSES

DESTINY(デスティニー・プラス)とRAMSES(ラムセス)は、2028年度にH3 ロケットで相乗り打上げされる予定です。JAXAとESA(ヨーロッパ宇宙機関)の協力により、プラネタリーディフェンスにつながるデータを取得するために、アポフィスを探査します。

DESTINYはアポフィスにすばやく接近して観測をしますし、RAMSES はアポフィスにとどまって詳しい観測をします。DESTINYは、その後、このミッションで最も重要な天体である小惑星フェートンに向かいます。

はやぶさ2♯

2026年7月に小惑星トリフネにフライバイ & 2031年には小惑星1998 KY26へ到着

はやぶさ2#

小惑星探査機「はやぶさ2」は、ミッションを延長して拡張ミッション「はやぶさ2♯(シャープ)」を行っていますが、プラネタリーディフェンスにもつながる技術と知見を蓄積しています。

2026年7月には小惑星トリフネに対して秒速5kmですれすれのところを通過させる運用に挑戦します。これは、探査機を小惑星に体当たりさせるための技術獲得につながるのです。

2031年には直径約30m あるいはさらに小さい可能性がある小惑星1998 KY26を訪れ、「小さくて自転が速い」天体の性質を詳しく調べ、プラネタリーディフェンスの作戦向上に生かします。

Hera

2026年11月に小惑星ディディモス・ディモルフォスに到着

Hera

ESAのHera(ヘラ)は、NASA の探査機DART(ダート)が小惑星ディディモスの衛星であるディモルフォスに体当たりして起こした変化を現地で詳しく確認し、「体当たりがどれだけ効いたのか」を調べるミッションです。衝突でできたクレーターや放出物、小惑星の運動の変化などを調査し、将来、危険な小惑星の進路を変える必要が生じたときに、探査機を衝突させてその軌道をずらす方法がどのくらい有効なのかを検証します。

HeraにはJAXAも参加しており、熱赤外カメラTIRI(ティリ)を提供しました。TIRIで小惑星の表面温度の分布を測ることで、地面が砂状か岩状かといった性質を推定します。こうした情報を他の観測結果と合わせることで、体当たりの効果をより定量的に確かめることができます。

2024年10月に打ち上げられたHera は、小惑星ディディモス・ディモルフォスに2026年11月に到着予定です。

世界中の研究者が大注目中!小惑星アポフィスとは?

アポフィスは、地球の近くを通る軌道をもつ小惑星です。2029年4月13日(金)に地球に非常に近いところ、最接近時は地上約3万2,000kmまで近づきます(静止衛星の高度より低い)。ただし、地球に衝突する心配はありません。

大きさは約340mと推定されており、これほど大きな天体がここまで近づくのは観測史上初めてですので、世界中で観測や探査の準備が進められています。

このアポフィスの地球接近は、アポフィスのような小惑星が地球の強い重力によって軌道・自転・表面などがどのように変化するのかを確かめる千載一遇の機会になります。得られるデータは、天体の地球接近の予測やプラネタリーディフェンスの実行の仕方の検討につながります。

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