10月20日(木)、鹿児島県肝属郡肝付町にある内之浦宇宙空間観測所にてジオスペース探査衛星(ERG)の報道機関向け機体公開を行いました。地域の新聞社・テレビ局など14社22名の報道関係者の参加があり、Mロケット組立棟のクリーンルーム内でERG衛星の機体を取材していただきました。所内の計器センターでは、篠原育プロジェクトマネージャと三好由純プロジェクトサイエンティストから、ERG衛星の概要と期待される科学成果について説明がありました。

ERG衛星はイプシロンロケット2号機に搭載されて打ち上げられます。現在、打ち上げへ向けた準備作業が進んでいます。

ERG衛星の特徴を説明する篠原プロジェクトマネージャの写真

篠原プロジェクトマネージャからERG衛星の特徴を説明

篠原プロジェクトマネージャの写真

篠原プロジェクトマネージャ

ヴァン・アレン帯について説明する三好プロジェクトサイエンティストの写真

ERG衛星が向かうヴァン・アレン帯について説明する三好プロジェクトサイエンティスト

三好プロジェクトサイエンティストの写真

三好プロジェクトサイエンティスト

クリーンルーム内で解説するミッションマネージャの高島准教授の写真

クリーンルーム内ではミッションマネージャの高島准教授が解説を行いました

ERG衛星を撮影するカメラマンの写真

限られた時間の中、熱心に取材していただきました

ヴァン・アレン帯の謎にせまるERG

地球周辺の宇宙空間にあるヴァン・アレン帯(放射線帯)には、メガ電子ボルトを超える高エネルギー電子が大量に存在しています。 この高エネルギー電子の量は太陽活動によって激しく変動し、大きな宇宙嵐が発生した時には人工衛星に障害を起こすほど増えることがあります。高エネルギー電子はどこでどのように生まれ、失われるのでしょうか? 実はこの問題はヴァン・アレン帯発見以来の謎です。ジオスペース探査衛星(ERG衛星)は、世界で初めての観測装置(波動粒子相互作用解析装置)を含む、9つの科学観測装置でこの謎に挑みます。ERG衛星は地球周辺の宇宙空間で激しく変化する高エネルギー・プラズマ現象に新しい発見をもたらすことでしょう。