第6章 M-3SIIの衛星たち

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地球の「尻尾」

すでに述べたが、地球の「尻尾」の部分では磁場のエネルギーが間欠的に解放される。この時つくられたエネルギーの高い電子は磁力線に沿って地球に押し寄せ、極地方の上空に降り注ぐ。このときに大気の粒子を叩いて発光させ、大規模な光の乱舞を演出する。これが「オーロラ」であると説明される。

しかし厳密に言えば、この説明には、本質的に説明不足な点がひとつある。地磁気は、寄せ来る電子たちをブロックし、電子は高エネルギーでも容易なことでは近づけない。地球の「尻尾」で作られた電子が、この地磁気の障壁(磁気ミラー)を突き破って大気層まで降り注ぐためには「何かもう一つの加速メカニズム」が必要である。

「あけぼの」計画当時、この問題の鍵が高度8,000kmあたりにあるらしいということが分かり始めていた。磁場に沿った大きな電場があるらしいというのである。普通、磁気圏では磁場の方向の電気伝導度が非常に高く、磁場に沿った電場による荷電粒子の加速は考えないのが普通である。オーロラの上空では普通でないことが起きているらしい。「あけぼの」の目的はこの普通でないことを観測的に明らかにしようというものであった。

チェック中の「あけぼの/EXOS-D」

チェック中の「あけぼの/EXOS-D」

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