第6章 M-3SIIの衛星たち

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オーロラの故郷

地球磁気圏の尻尾には、無数の電子やイオンのプールがある。プラズマシートである。このプラズマシートは時としてその真ん中あたりで大きくくびれ、そこで磁力線の形が変わって、それまで蓄えられていた磁場エネルギーが解放されると、プラズマシートの電子やイオンは素晴らしいスピードで磁カ線にからまりながら地球に降り込んで来る。

1993年7月に、アメリカとの協力によって打ち上げられた宇宙科学研究所の「ジオテイル」衛星は、このプラズマシートで電子やイオンが速度を得るメカニズムを現場で精力的に調べている。

この大量の電子は、地球の極に近付くにつれて磁場が強くなるので、なかなか思うようには進めなくなるはずだが、地上5,000~1万kmの高度付近までやってくると、何らかの原因で再び加速され、勢いを取り戻して濃い大気にぶつかってくる。そして大気はその激しい衝突によって光を発し、オーロラ姫の美しい姿を現出する。

地上からは限られた範囲のオーロラしか見ることができない。何とかして宇宙からオーロラの全貌を眺めてみたい、という科学者の思いをかなえてくれたのが、1978年に打ち上げられた「きょっこう」だった。

その後カメラの改良を積み重ね、1989年に内之浦を出発、軌道に乗った「あけぼの」は、極地方を取り巻く巨大なオーロラの光のリングが、刻々と変化していく姿を、手にとるように見せてくれた。その「あけぼの」について語ろう。

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