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宇宙科学の最前線

2006年前期

次世代の小天体表面探査ローバの実現に向けて 宇宙情報・エネルギー工学研究系助教授 吉光 徹雄

小惑星探査機「はやぶさ」に搭載された手のひらサイズの探査ローバ「ミネルバ(MINERVA)」は、残念ながら小惑星「イトカワ」の表面に着陸することができませんでした。しかし、「ミネルバ」から多くの知見、技術的成果が得られました。得られた成果とそれをベースとした将来の小天体表面探査ローバの構想について紹介します。
(ISASニュース 2006年6月 No.303掲載)

ジオスペース最高エネルギー 粒子誕生の謎を追う 放射線帯の研究 名古屋大学太陽地球環境研究所助手 三好 由純

地球を取りまく放射線帯ではプラズマ粒子のダイナミックな活動が展開されています。人工衛星の故障の原因ともなる高エネルギー粒子形成過程の謎をめぐる最新の研究状況と、その解明に向けた衛星、地上観測、コンピュータ・シミュレーションによる将来プロジェクトを紹介します。
(ISASニュース 2006年5月 No.302掲載)

微小小惑星の質量を求める 宇宙情報・エネルギー工学研究系助教授 吉川 真 「はやぶさ」ミッション&サイエンスチーム

小惑星探査機「はやぶさ」は、2年4ヶ月にわたる飛行を終え2005年9月12日に小惑星イトカワに到着しました。イトカワ到着後、「はやぶさ」の軌道を使って小惑星の質量を求める試みが行われました。イトカワほど小さな小惑星の質量が探査機によって推定されるのは世界初です。イトカワ近傍での「はやぶさ」の軌道と予期せぬトラブルを克服して行われたイトカワの質量推定の結果をご紹介します。
(ISASニュース 2006年4月 No.301掲載)

基礎科学分野における宇宙環境利用科学の現状と今後の展望 宇宙環境利用科学研究系助教授 足立 聡

宇宙環境、特に微小重力に関しては、従来、物質科学、生命科学分野での利用が主でしたが、現在、基礎科学分野における利用も広がりつつあります。微小重力を利用する基礎科学の現状、およびその具体例として微粒子プラズマ、臨界点ダイナミクスの研究状況、さらに国際協力を含む将来展望を紹介します。
(ISASニュース 2006年3月 No.300掲載)

S-310-36号機による網展開,フェイズド・アレイ・アンテナ実験の成果速報 東京大学大学院工学系研究科教授 中須賀 真一 神戸大学工学部情報知能工学科教授 賀谷 信幸

2006年1月22日、宇宙における網展開、フェイズド・アレイ・アンテナ実験が行われました。4機の衛星で網を展開するもので、これは大型構造物を宇宙で建設する際の有力な手段となります。また、今回の実験は宇宙工学教育の一環として行われ、搭載機器の多くは大学生の手作りによるものでした。
(ISASニュース 2006年2月 No.299掲載)

小型科学衛星「れいめい」とオーロラ観測 立教大学理学部助教授 平原 聖文 東北大学大学院理学系研究科助手 坂野井 健 宇宙科学研究本部宇宙プラズマ研究系助手 浅村 和史

オーロラ観測を目的とした小型科学衛星「INDEX(れいめい)」が、2005年8月24日、バイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。小型衛星は安価に、迅速に打上げができるなどのメリットがあり、今後の宇宙開発においても大きな役割を果たすことが期待されています。「れいめい」衛星の概要とオーロラ観測の状況についてご紹介します。
(ISASニュース 2006年1月 No.298掲載)