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宇宙科学の最前線

2005年後期

広大な宇宙に広がる小さな固体粒子を究める 東京大学大学院理学系研究科教授 尾中 敬

宇宙空間には星間塵(ダスト)と呼ばれる固体微粒子がたくさん浮遊しています。どのようなダストが、どこに、どれだけあるかを知ることは宇宙の理解にとって不可欠で、その正体を明かすことは現代天文学の大きな課題の一つとなっています。本稿では、今までの観測結果をもとにその正体に迫ります。また、2006年打上げ予定の日本の赤外線天文衛星ASTRO-Fによってダストの研究が大きく進展することが期待されています。
(ISASニュース 2005年12月 No.297掲載)

月の重力場地図を作る〜SELENEの小型衛星Rstar/Vstarの活躍に向けて〜 固体惑星科学研究系助教授 岩田 隆浩

2007年打上げ予定の月探査機SELENEは、主衛星のほかに小型衛星2機を使って月の重力場等を調査し、月の内部構造などの解明に大きく貢献します。特に月の裏側の観測は、世界ではじめての新しい技術を使うことにより観測精度の飛躍的な向上が期待されます。
(ISASニュース 2005年11月 No.296掲載)

「中くらいのブラックホール」は存在するか? 宇宙科学情報解析センター教授 海老沢 研

この宇宙には、多くのブラックホールがあります。ISASが打ち上げたいくつかの衛星による観測などでその正体が解明されつつありますが、未解決の問題も残っています。その1つである「中くらいのブラックホール」について、最新の観測データ、理論に基づく研究を紹介します。
(ISASニュース 2005年10月 No.295掲載)

気球を使った微小重力実験システムの開発とその将来 宇宙航行システム研究系助教授 澤井 秀次郎

微小重力実験は科学、技術の発展に大きく貢献します。その環境を作りだす方法には地上の落下試験装置、航空機、宇宙機によるものとさまざまありますが、JAXAでは微小重力状態を長時間、低コストで、しかも容易に実現できる気球を利用したシステムを開発中です。さらに、このシステムは将来のスペースプレーンの開発にも活用することができます。
(ISASニュース 2005年9月 No.294掲載)

太陽コロナ〜活動・加熱の源を求めて〜 宇宙科学共通基礎研究系助教授 清水 敏文

太陽は我々にとって身近な天体ですが、実はまだよく分からないことがたくさんあります。その一例が高温の太陽コロナの存在です。コロナ加熱の源を探る取り組みを紹介すると共に、2006年打上げ予定のSOLAR-B衛星への期待を語ります。
(ISASニュース 2005年8月 No.293掲載)

JAXA長期ビジョンと宇宙科学 JAXA長期ビジョン作業チームメンバー 藤井 孝藏、高橋 忠幸、山川 宏

JAXA長期ビジョンが2005年4月に発表されました。策定に至る経緯、策定にあたっての問題点、策定プロセスで得られた成果を振り返るとともに、今後20年間にわたる宇宙科学の目標とロードマップの概要を紹介します。
(ISASニュース 2005年7月 No.292掲載)