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今回の解析で使われたすばる望遠鏡の主焦点カメラSuprime-Cam(シュプリーム・カム)で撮影された画像。主焦点カメラ画像には中性水素ガス分布を重ねて合成しており、赤色が濃い部分ほど中性水素ガスが多い領域になっています。また水色四角は原始超銀河団に所属する銀河を表しています(水色四角がついていない天体は手前の銀河や星)が、中性水素ガスが必ずしも銀河分布に正確に沿っているわけではないことが分かります。(c)大阪産業大学/国立天文台

大阪産業大学、東北大学、JAXAなどの研究者からなる研究チームは、すばる望遠鏡の主焦点カメラによる観測から、115億年前の宇宙における中性水素ガスの分布を、かつてない広さで描き出すことに成功しました。その結果、中性水素ガスが1億6千万光年以上のスケールにわたって原始超銀河団を覆い包むように広がっていることが明らかになりました。このような巨大ガス構造は、初期宇宙における大規模構造形成やガスから銀河への進化を考える上で貴重な研究対象であり、さらなる調査が期待されます。

この研究成果は2017年6月にオックスフォード大学出版から発行される英国の『王立天文学会誌』のオンライン版に掲載されました(Mawatari et al. 2017, MNRAS, 467, 3951, "Imaging of diffuse H i absorption structure in the SSA22 protocluster region at z = 3.1")。