運用終了ハレー彗星探査試験機「さきがけ」

ロケットの飛翔性能確認、我が国初の試験探査機の惑星間空間軌道達成、太陽周回軌道に打ち上げられたときに必要な惑星間空間軌道の生成と決定、超遠距離における通信、姿勢制御および決定などの目的で打上げられた試験機。

ハレー彗星探査機「すいせい」 中層大気観測衛星「おおぞら」

ハレー彗星探査試験機「さきがけ」は、太陽磁場中性面の存在の発見、太陽風擾乱と地球磁気嵐との関連研究の糸口、太陽風および磁場の観測、最接近時のハレー彗星付近の太陽風磁場、プラズマ活動の観測、太陽風プラズマ波動などの観測を行いました。1999年に運用を停止するまで、14年間にわたって太陽風プラズマ波動の観測を続けました。

機体データ

名称(打上げ前) さきがけ(MS-T5)
国際標識番号 1985-001A
開発の目的と役割 ロケットの飛翔性能確認、我が国初の試験探査機の惑星間空間軌道達成、太陽周回軌道に打ち上げられたときに必要な惑星間空間軌道の生成と決定、超遠距離における通信、姿勢制御および決定等
打上げ日時 1985年1月8日 4時26分
場所 鹿児島宇宙空間観測所(内之浦)
ロケット M-3SIIロケット1号機
質量 138kg
形状 上部にアンテナのついた円筒形
直径1.4m 高さ70cm
軌道種類 太陽周回軌道
軌道周期 約319日
主要ミッション機器 ・太陽風イオン観測器(SOW)
・プラズマ波観測器(PWP)
・太陽風・惑星間空間磁場観測器(IMF)
運用停止日 1999年1月7日
運用 臼田深宇宙局で第1パスの電波を日本標準時1月8日9時55分に受信。その後、探査機搭載機器の正常動作を確認し、測距、軌道決定、姿勢制御、軌道修正など一連の深宇宙探査技術のチェックが順調に行われた。2月19日および20日には観測装置のアンテナおよびブームの展開、高圧電源の印加が正常に行われた。
観測成果 太陽磁場中性面の存在の発見、太陽風擾乱と地球磁気嵐との関連研究の糸口、太陽風および磁場の観測、最接近時のハレー彗星付近の太陽風磁場、プラズマ活動の観測、太陽風プラズマ波動などの観測を行った。1999年に運用を停止するまで、14年間にわたって太陽風プラズマ波動の観測を続けた。