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電波天文衛星 ASTRO-G(VSOP-2計画)

VSOP計画で活躍した電波天文衛星「はるか」は、打ち上げ前に「MUSES-B」と呼ばれていました。MUSESとは工学試験衛星のシリーズで、「はるか」はその中で2番目の科学衛星です。「はるか」はスペースVLBI観測に必要な技術試験を全て成功させ、なおかつ天文学でも大きな成果をあげました。VSOP-2計画は「はるか」の工学的成果、天文学的成果を引き継いだ電波天文観測のプロジェクトとなり、この計画で開発される科学衛星は天文観測衛星(ASTRO)の7番目、すなわち「ASTRO-G」と名付けられました。

しかし、観測の要である高精度9m展開アンテナは技術的に非常に難しいもので、 現在達成可能なアンテナ鏡面精度ではサイエンスの重要な部分が達成できないこと、サイエンス目標を達成可能な範囲に縮退したとしても、 当初を大きく上回る資金と期間が必要であること等が明らかとなり、プロジェクトの中止が決定されました。

機体データ

名称(打上げ前) ASTRO-G
開発の目的と役割

VLBIは複数の電波望遠鏡で受信された天体電波の信号を合成して仮想的な巨大電波望遠鏡をえる技術であり、今日の天文学観測装置の中では最も高い解像度を達成することができる。電波望遠鏡を搭載した人工衛星をVLBI観測に加えることにより、地上の電波望遠鏡同士のVLBIを超えた超巨大望遠鏡を形成し、まさに比類なき世界最高の解像度をもたらす。VSOP-2計画では次のような宇宙の極限領域の物理に迫ることを目的とする。

  1. 活動銀河核のブラックホール周辺の降着円盤の構造
  2. 宇宙ジェットが生成され加速していく過渡的な領域
  3. 系外銀河中心領域の水蒸気メガメーザー
  4. 銀河系内の原始星の磁気圏
  5. 銀河系内の星形成領域などの水蒸気メーザーや一酸化珪素メーザー

など。

打上げ 日時 プロジェクト中止
場所
ロケット
構造 質量 1.2 t
形状 展開構造物として開口径10mの大型展開アンテナ、一翼の太陽電池パドル、高速データ通信アンテナを有する。
軌道 高度 近地点1000km 遠地点25000km
傾斜角 31度
種類 長楕円軌道
周期 約7時間30分
主要ミッション機器
(予定)
(予定) 開口径およそ10mのオフセット・カセグレンアンテナ、高感度受信機(8.4GHz、22GHz、43GHz)