YODA Laboratory

(このコンテンツの更新は終了しました。2015.03.31)

無容器法による機能性材料の研究

微小重力下では、地上のように試料を容器に入れることなく、浮遊させた状態で溶かしたり、固めたりすることができます。本研究では、この無容器法を利用して革新的な機能を持つ材料を創製することを目指しています。

  • 光学材料 = レンズの材料(シリコンなど)→ 薄くて高屈折率
  • 誘電材料 = コンデンサー(チタン酸バリウム)→ 小さくて高性能

2015年を目指して2011年から宇宙実験用の装置を開発する予定である(筑波宇宙センター)。

 

巨大誘電率をもつ酸化物 BaTiO3

次の図は、3つの試料(a)、(b)、(c) の室温から 20Kの誘電率(ε)の温度依存性を表している。
酸素欠損した(c)BTO-C 試料では、全く異なる誘電特性が示された。室温での誘電率は、周波数によっては、十数万にも上り、室温から 70Kまで誘電率が、10万 から 6万へ線形的に低下し、70K において、誘電率が、急に数百まで下がる。誘電率が落下する温度が、周波数に顕著に依存することも確認された。

  加圧型静電浮遊炉PELFを使用
(カッコ内は冷却速度)

(a) 斜方晶系 BaTiO3(700K/s)
(b) 斜方晶系 BaTiO3( 30K/s)
(c) 六方晶系 BaTiO3(300K/s)

[ 関連文書 ]
月刊誌 固体物理からの抜粋
新結晶・新物質
「酸素欠損六方晶BaTiO3の巨大誘電応答」
( 2006年 Vol.41 No.3 P187 - P200 )
dielectric_hexa


巨大誘電率と高屈折率をもつ球状ガラス

  ■希土類元素を添加したBaTi2O5ガラス  
  kyujo_glass
励起波長 : 980nm、 レーザー出力: 200mW
dielectric_glass
  上写真の球状ガラス (カッコの番号=原子番号)
上段の左から、 (57) La ランタン、(58) Ce セリウム、(59) Pr プラセオジム、(60) Nd ネオジム、(62) Sm サマリウム、(63) Eu ユウロピウム、(64) Gd ガドリニウム、(65) Tb テルビウム、(66) Dy ジスプロシウム、(67) Ho ホルミウム、(68) Er エルビウム、(69) Tm ツリウム、(70) Yb イッテルビウム、(71) Lu ルテチウム

■希土類元素を添加したガラスの屈折率
右のグラフから JAXAガラス(無容器法で作成)の屈折率が、2.0以上に集中していることが分かる。これは、メガネで使用されているガラスレンズの屈折率が、もっとも高いものでも1.9程度であることと比較しても高屈折率であることが分かる。

【参考】空気(1.00)、水(1.33)、エチルアルコール(1.36)、サラダ油(1.50)、水晶(1.54)、
intensity


Crystal Structure of R-Fe-O system

  In the R-M-O system (R= rare-earth and M=transition metal), It is well known that the garnet (cubic) and perovskite (orthorhombic) structures exists as a most stable phases, where as the hexagonal P63cm and P63mmc phases can be obtained metastably in the reduced oxygen partial pressure Po2. The compound with P63cm shows lower crystallographic symmetry i.e., noncentrosymmetric structure due to slightly distorted oxygen packing. A direct consequence of the appearance of such a non-centrosymmetric structure was the possibility of ferroelectricity with spontaneous polarization along the hexagonal axis. Recently, multiferroic hexagonal RMO3 with a space group of P63cm have attracted great interest because of the coexistence of ferroelectricity and magnetism in one compound. glass1


LuFeO3 and Low Oxygen Partial Pressure

Fe は、2価及び3価のイオンとして存在するため、Fe を含む材料においては、雰囲気ガスにおける酸素分圧は、晶出相の制御パラメータとなる。希土類鉄系酸化物において無容器凝固プロセスにより新規準安定相の探索を行うことを目的とし、まず酸素分圧を制御可能なチャンバーの立ち上げを実施した。ジルコニア酸素センサーを取り付けることにより、定量的な評価が可能にした。また浮遊ガスの酸素分圧を可変とするため、ガス混合システムを構築している。本研究で立ち上げた装置を用いることで、1%の酸素分圧下での実験において、LuFeO組成で無容器凝固実験を行ったところ、酸素雰囲気下と異なる新たな準安定相が晶出することが明らかとなった。

LuFeO3

 

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