JAXA 宇宙科学研究所 海老沢研究室へようこそ
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2020年度

宇宙科学研究所 特別公開(2021年3月26-27日)

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3月26, 27日に宇宙科学研究所の特別公開がオンラインで行われました。全プログラムがYouTubeでの配信となったので、例年は参加が難しかった地方の学生さんたちも気軽に参加可能なイベントとなりました。各プロジェクトごとにYouTubeに動画公開されているので是非気になる番組を観てみてください。もちろん2023年打ち上げ予定のX線天文衛星XRISMの紹介動画も上がっています。当研究室の御堂岡富永もちょびっと出演しています。(御)


天文学会春季年会(2021年3月16-19日)

日本天文学会の主催する最も大きな学会"天文学会年会"は1年間に2度行われます。前回の秋季年会に引き続き、今回の春季年会もオンラインでの開催となりました。今回の年会では御堂岡と富永が口頭発表を行いました。富永さんは"宇宙マイクロ波背景放射Bモード偏光観測衛星LiteBIRDにおける宇宙線による影響の評価"というタイトルで、修士論文での成果について報告しました。富永さんごめん、バタバタしていて見逃しちゃいました。。

僕は"定常重力波初検出に向けた低質量X線連星Sco X-1のX線パルス探索"というタイトルで発表を行いました。重力波とは重たい物質が高速で移動する際に生じる"時空のさざなみ"です。2つのブラックホールが合体する際に放出した重力波の初検出という功績に対して2017年のノーベル物理学賞が与えられたことをご存知の方も多いことでしょう。このような突発的な重力波とは対照的に、凸凹のある中性子星などからは定常的に重力波が放射していると考えられています。僕はX線観測を用いて中性子星連星の自転周波数を調べることで、将来的な定常重力波初検出に貢献しようと研究を進めております。

やはり、オンライン学会だと写真がないので味気ないですね。半年後の秋季年会は京都での開催予定なので、それまでに状況が落ち着いていることを祈りましょう。(御)


修士論文とLiteBIRDプロジェクト会議(2021年2月23日)

M2 富永が修士論文"LiteBIRD衛星における宇宙線ノイズの影響評価と機上機器によるデータ処理の検討"を無事大学に提出いたしました。

LiteBIRD衛星は、宇宙最古の光である宇宙マイクロ波背景放射に刻印されるBモード偏光を観測し、インフレーション理論を検証することを目標にした小型衛星計画です。 2020年代後半の打ち上げを目指し、現在国際協力体制で開発が進められています。 日本はLiteBIRD衛星に搭載される低周波望遠鏡の開発を担当しており、私は焦点面に配置される検出器が宇宙放射線に晒されることでどの程度科学データへ影響が残るのかについて研究しました。また、宇宙放射線によるノイズを低減するために必要なデータ処理内容を確立し、データ圧縮率を見積もりました。 本研究で新たな課題が見つかりましたので、今後より一層研究を進めていく必要があります。ハードウェアへのアルゴリズム実装や、放射線実験なども行う予定です。 興味のある方はぜひ一度連絡してくださいね!!

LiteBIRD衛星プロジェクトでは国ごとに細かく課題を分担し、プロジェクトメンバーがそれぞれの研究を進めているので、定期的に全体の進捗を確認する必要があります。 研究テーマごとの会議は毎週のように行われていますが、全メンバーが一同に会する "LiteBIRD S2S (Screen to Screen) meeting" が半年ごとに開催されており、2021年冬季はちょうど二月に開催されました。 海老沢教授、辻本准教授と富永も出席し、私はいくつかのセッションで修士論文の成果を報告させていただきました。例年はどこかの研究施設で缶詰状態で三日間程度会議を行うのですが(この場合は Face to Face; F2F meeting と呼びます)、今回はこのご時世ですので、zoomで会議が行われました。 二週間に渡り、一日3時間程度発表や議論が行われ、開発状況を確認しました。(日本にいるのに時差が発生してしまい、日中の眠気が凄まじかったです。。。) 実は昨年の5月、この宇宙科学研究所で同様の会議が開催された時、私はマイクランナーとしてバイトをしていました。 よくわからないなりに内容を見聞きし、格好良いなあと憧れたものです。そんな憧れの会議で発表できたのも、熱心に修士論文をみてくださった先生方のおかげです。 特に辻本准教授には、夏頃から毎週のように研究・執筆進捗を確認していただき、本当にお世話になりました。 頭が上がりません。来年度から、研究成果で恩返ししたいです。

さて、海老沢研究室にはそろそろ新しいメンバーがやってくるようです。 次の日誌で紹介できると思いますので、お楽しみに。(とみ)

追記:卓越大学院プログラムで実施された Qualifying Examination にて優秀賞をいただきました。 写真


栗原くんの大学院合格と、富永さんの論文受理及び学振お祝い会(2020年11月13日)

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今年度は大変な時期が続いておりますが、皆さんは粛々と研究活動を続けられていて、たくさんのお祝い事が重なりました! 栗原くん(現千葉大学B4)は今年度東大と総研大の大学院試験で合格し、栗原くんは来年度から海老沢研究室のメンバーとなります。 また、富永さんが主著者で執筆したMAXI J1348-630論文 (ページ内に論文へのリンクがあります)も無事受理されました。加えて、富永さんは日本学術振興会制度DC1 に採択されました。本当におめでとうございます。 いつもの焼肉屋「味ん味ん」にて、これらの成果を一括でお祝いしました。 時勢を鑑みてエチケットとしてフェイスシールドをして、会を行いました。18時過ぎからはリモートメンバー(来年度から海老沢研究室に進学を考えている広島大M2の大間々さん、MAXI J1348-630論文で共著者の愛媛大学 助教 志達さん)を交えてお話をして大いに盛り上がりました。参加者全員から栗原くんへの質問タイム、また逆に栗原くんから全員への質問タイムをとるなど、食事もお話も両方楽しめました。終盤には腕相撲による力比べがあったとかなかったとか…。次もお祝い事が多く楽しい会が開けるよう、私も頑張っていきたいと思います! (なが)

第50回天文・天体若手夏の学校(2020年8月24日)

今年も夏の学校が2020年8月24日から8月27日にかけて、zoomにてオンライン開催されました。富永さんと御堂岡さんは夏の学校の運営として、私(長塚)は講演者として参加しました。そこで私は現在取り組んでいるX線天体解析の成果について口頭発表をしました。今年の夏の学校でも多くの若手研究者・大学院生が、たくさんの興味深い研究成果を発表され、非常に勉強になりました。zoomでの開催にも関わらず、運営スタッフの方々の尽力により、議論と交流も活発に行えました。また、私も学部で参加した太陽研究最前線体験ツアーにてお会いしたことのある方々とまた交流することになるなど多くの縁を感じる機会となりました。来年は太陽・恒星分科会の座長団の一員として参加することになったので、多くのことを学びつつ良い交流・議論の場となるよう尽力したいと思います。(なが)

ICEboard 到着 (2020年7月16日)

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LiteBIRD 衛星の軌道上読み出しエレキの開発のため、試験用のボード ICEboard が実験室に届きました。多チャンネルの超伝導遷移端検出器を、周波数空間でマルチプレックスして読み出すためのエレキです。カナダの McGill 大学でこのボードの開発に携わった Tijmen de Haan さんに設定を手伝ってもらって、簡単な操作を習得しました。これからこのボードを使いこなすまで、長い道のりですが、頑張りたいです。(つ)


研究室Slack開設 (2020年4月17日)

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海老沢研究室のSlackを開設しました!アイコンは「えびマーク」です。感染症の影響で、この二ヶ月ほど顔を合わせてのミーティングができず、先生方や先輩への質問をしにくい状況にありましたが、これで随分コミュニケーションを取りやすくなりました。メールよりもお手軽で、履歴が見やすいのでとても便利です。私は海老沢研究室以外にも、LiteBIRDプロジェクト、夏の学校事務局、宇宙研の学生交流のSlackに参加しています。しかし、ネットがあればほとんどのことができるとは言え、やはり顔を合わせて議論するのには及びませんね…。(とみ)


長塚さん入学 (2020年4月1日)

東京理科大学から長塚さんが修士課程学生として進学しました。(K.E.)


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