JAXA 宇宙科学研究所 海老沢研究室へようこそ
2024年度, 2023年度, 2022年度, 2021年度, 2020年度, 2019年度, 2018年度, 2017年度, 2016年度, 2015年度, 2014年度, 2013年度, 2012年度, 2011年度, 2010年度, 2009年度, 2008年度, 2007年度, 2006年度, 2005年度

2019年度

就職おめでとう&修論お疲れ様&宇宙研へようこそ&論文受理おめでとう&観測提案書採択おめでとう会(2020年3月10日)

写真 写真 写真
どれだけ一括でお祝いするんだ、という声が聞こえてきそうですが、研究室メンバー全員で焼肉「味ん味ん」へ行ってきました!

D1下向さんが3月いっぱいで当研究室を卒業し、就職されます。修士論文では気球実験をテーマに取り組まれましたが、下向さんを筆頭に、実験開発系の修士論文が四代(御堂岡さん:提出済、富永:現在進行形、長塚くん:テーマ決め進行中)続くことになりそうです。海老沢研究室の実験系修士論文のパイオニアなのです!社会人になっても海老沢研究室で得た論理的思考やプログラミング技術を生かし、会社の研究へ還元したい、というご挨拶がとても素敵でした。本当におめでとうございます。

M2御堂岡さんが無事修士論文を提出し、修士号を取得されました。180ページに及ぶ超大作で、XRISM衛星に搭載する装置の一部の校正について評価する、という内容です。日本主導で進めているXRISMプロジェクトでより良い観測データを得るために不可欠な、非常に重要な研究テーマです。先ほどの下向さんの修論も研究実績の修士論文の項目から読めるので、ぜひ目を通してみてください。御堂岡さんは博士課程進学ですので、あと三年間、重力波とX線天文学の融合研究に力を入れたいとのことです。

来年度から当研究室のメンバーとなる長塚くん(現東京理科大B4)が、技術研修生として宇宙研へやってきました。大学での卒業研究が終わったようなので、4月からの院生生活を少し前倒しで始めています。これまで部活で野球、中距離などを経験していたらしく、その体力と根性を研究で発揮するのだ、と先生方から激励されていました。これから一緒に頑張りましょう!

JAXA招聘職員の中平さんが主著者で執筆された論文"MAXI/SSC all-sky maps from 0.7 keV to 4 keV"が無事受理されました。MAXI(ISSに搭載されている全天監視装置)には2つの検出器があり、そのうちの1つがSSC(Solid-state Slit Camera)です。我々X線天文学者にとって、0.7 keV から4 keVというのは比較的「低エネルギー」の領域です(X線自体は相当高エネルギーの現象から発生する光ですが)。このような低エネルギー領域に感度のある装置はあまりなく、MAXIは全天を常に観測していますので、「普段あまり見ないエネルギー領域での宇宙の地図」が出来上がるわけです。こうして見えてきた地図に含まれる構造を、過去の観測と比較しつつ評価されました。プロジェクトの中でできる限りサイエンスの結果をだす、というのは、我々の重要な使命です。

辻本准教授がAstroSatへ提出したAO9(第9期間)観測提案書、M1富永がNICERへ提出したAO2(第2期間)観測提案書が見事採択されました。おめでとうございます!観測提案書では、ある天体をどのような目的で、いつ、どれくらい観測するのか、わかりやすく丁寧に英語で書かなければなりません。X線観測のデータはアーカイブで万人に公開されますが、観測後しばらくは観測提案者にのみデータが配布されます。世界で自分しか結果を持っていない、ということです!その間に論文にしたいですね。データが楽しみです。

とにかくお祝いごとがいっぱいだったので、合計10回くらい乾杯しました…。2019年度ももうすぐ終わりですね。一年間お疲れ様でした。新年度も素晴らしい成果をあげるべく、楽しい研究生活を送りましょう!(健康的で文化的な生活も忘れずに)
(とみ)
上に戻る

Chandra打ち上げ20周年記念研究会@ボストン (2019年12月3日~6日)

僕がNASAでASCAの仕事をしていた時代、1999年にChandraが打ち上げられ、早くも20年が経ちました。実に感慨深いですね。言ってみれば、「ぎんが」(1987年~1991年) が手探りで探ってきた硬X線 (2-10 keV) の宇宙の姿を、視力は良くないけど初めて目で見えるようにしたのがASCA (1993年~2000年)。そして、超高性能の眼鏡をかけて、はっきりと見えるようにしたのがChandara。Chandra打ち上げの数年前に、ハッブル宇宙望遠鏡に文字通りコンタクトレンズが入って、可視光で宇宙の姿がはっきりと見えるようになってきました。 X線でも宇宙がこんなにはっきりと見えるのかな、でも光子数が少ないから難しいだろーなー、なんてnaiveに思ってた頃が懐かしいです。Chandraは、ハッブルと共に、人類の宇宙観を大きく変えました。
僕はChandraではAO1とAO2で銀河面リッジの長時間観測をゲットして、論文を二つ出して (これこれ;結構引用されてます)、しばらくの間、ユーザーコミティーのメンバーもやってました。というわけで、 いろいろとChandraには思い入れがあって、久しぶりのボストンも楽しみ!、と思ってたら、空港でESTAが切れてることに気づきました。以前のようにすぐ取れると思ったら、承認されるまでに数時間かかって、なんと予定の飛行機には乗れず!最近はよくあることみたいで、航空会社の人たちも全然驚いてませんでした。次の日の同じ便でNewark空港に着いたら、入国管理では長蛇の列、1時間以上待たされました。明らかに外国人は歓迎されてないな…、アメリカも最近はヤな国になってきたな…… 。グリーンカードを二回取った僕にとって(二回とも失効したけど)、とてもアメリカはただの外国とは思えず、なんとも複雑な気分。
しかし、研究会が始まってしまえば、そこは科学の世界。世界中から20代から80代までの研究者が一堂に会し、いろいろな発表をして、議論を交わします。さすがに20年経つと、新しいデータから驚くような発見は少なくなったけど、様々な分野におけるChandraの20年間の集大成を聞けて良かったです。面白かったのは、X線天文学が始まる前、ジャコーニのイタリアでの大学院時代から辿ったChandraの歴史。ジャコーニはポスドクでアメリカにやってきて、その後民間企業でロケットを使ったX線観測のために雇われ、1962年にSco X-1を発見するわけです (2002年のノーベル物理学賞の対象ですね)。でも、すぐそのあとに、すでにChandraの原型となる、1秒角の結像性能を持つ衛星計画を提案しているのだから、すごいなー。そして今回の研究会のおまけ、いやメインイベントは、ゲストとして呼ばれた、Chandraをスペースシャトルで打ち上げたときの3人の宇宙飛行士の話。スペースシャトルから撮った、Chandraを宇宙空間に放出したときの映像は感涙モノでした(真ん中の写真)。
さて、夕方からは、ボストンに来たら必ず訪問することにしているMuseum of Fine Artsへ (22時まで開いてるし)。以前、僕はここで日本の伝統美術の素晴らしさを認識しました。マシンでチケットを買おうと思ったら、購入ボタンが押せない。 なぜかと思ったら、なんと水曜日は入館料無料の日!特別展の"Nubia" (エジプト文明に隣接した黒人文明;全然知らなかったなー) が素晴らしかったです。20世紀初頭に、ボストンから調査隊が何度も行ったそうです。新しい国だからこそ、世界の歴史や文化に関心を持ち、敬意を払い、お金をかけて蒐集したり調査したりした成果を、無料でパブリックに開放する。 科学と技術のパイオニアとしての自負を持って、自然界を探求するために、とんでもないお金をかけてChandraみたいな最高の装置を作って、その観測時間とデータを世界に向けて公開する。そういう国だからこそ、世界中から優れた人が集まってきて、すごいことを成し遂げ、その結果として世界の賞賛を集めてきたんだな。チャンドラセカールもジャコーニも外国人だし、ごく一部の原住民を除けば、アメリカ人はみんなもともと移民だし。
最後の夜は、ジャズバーをハシゴして、いい気分。最初の高いカバーチャージを払ったほうより、チャージ無料のほうが良かったけど、バークリーの学生の腕試しの舞台になっているのかな。プレーヤーもお客も、民族も言葉も男か女かもよくわからない人たちも、世界中からこの街に集まって来て。真夜中なのに満席で、みんなプレーヤーを囲んで立ったまま、リズムに合わせて体を揺らして、ビールをラッパ飲みして。 ボストンのシメは空港のリーガルシーフードで、定番のサミュエルアダムスとクラムチャウダー。 やっぱり、ボストンはいいな。アメリカも、まだまだ大丈夫。(K.E.)
上に戻る

連星系・変光星研究会2019@中京大学名古屋キャンパス(2019年11月29日-12月1日)

写真 写真 写真
中京大学で開催された連星系・変光星研究会にM1富永が参加してきました。連星とは2つ以上の星がお互いを回りあう天体のことです。一方、変光星とは、読んで字のごとく「光の明るさが変化する星」のことです。実は変光星の名前は「アルファベット+星座」と決まっており、アルファベットは発見順にRからつけられます。26文字一周すると次からはRR,RS...のように二文字になります。
今回の研究会では、可視光、赤外線で変光星を観測する、というテーマが多かったです。私はもっと波長の短いX線で天体を観測しデータ解析を行なっているため、少し畑違いな気がしましたが、皆さんに興味を持っていただき、いくつかの理論的裏付けのアイデアや、今後X線以外の波長で観測するきっかけを得ることができました。ちなみに、私が研究を進めている天体は「Cir X-1」という名前がついていて、「Circinus(コンパス座)の方向でもっとも明るいX線源」という意味ですが、「BR Cir」という別名も持っています。つまり、可視光・近赤外で観測すると変光星として観測される、ということがわかります(全くの畑違いではないのです)。
研究会の後は味噌カツを食べ、紅葉を見てから帰ってきました。新横浜は名古屋より少し寒く、そろそろ冬本番だなと感じました。(とみ)
上に戻る

御堂岡さん学振合格祝い(2019年11月12日)

写真 写真 写真
M2御堂岡さんが日本学術振興会制度DC1に採択されました。御堂岡さんの研究テーマがX線と重力波の融合研究なので、重力波関連の共同研究者である和泉さん、そして海老沢先生の奥様も参加され、合計9人でのお祝いでした。今回は電車に乗って小田急相模原にある伝説の焼肉屋さん「はせ川」でご馳走です。店内には手書きのメニュー表(謎めいた料理名も多数)が所狭しと貼られています。店主のおすすめを参考に、お肉、自家製キムチ、締めのラーメンをいただきました。圧倒的な肉質とボリュームです。ぜひまたお邪魔したいです!(とみ)
上に戻る

ADASS 2019 出張 (フローニンゲン; 2019/10/06-10/10)


天文学に関わるソフトウェアとシステムの国際会議、ADASS (Astronomical Data Analysis Software and Systems)に行ってきました。ここ数年、JAXAの天文データアーカイブ担当の唯一(OMG!)の正職員として、毎年参加してます。いろいろと慌ただしく、徹夜でポスターを作って(良い子は真似しないように)、アムステルダムに飛んで、あれ、どこに行くんだっけ?そうだ「不老人間」だ!それはどこだ、とググったら空港から電車で北に2時間ちょっと。オランダに行く度に、真っ平で変化がないなー、と思うけど、電車でトロトロと揺れらながら、北部はそれに輪をかけて景色に変化がないなーー、なんて思ったりして。
ま、それはともかく、最近の自信作、C-SODAの仲間たちと開発したDARTS/Astro Query System についてポスター発表をしてきました。この会議に来ると、世界のデータセンター、天文ソフトウェアの最新状況が良く分かります。僕らのデータセンター、DARTSは人もお金もないから、なんとか海外のデータセンターの力を借りて、効率よく開発していくしかないんだな。まあ、そんなわけで、なんとか今まで頑張ってきて、JUDO2でいろいろな衛星データを同時に見れるようにしたり(白鳥座ループ、すざくとXMMのイメージと視野、Chandraの視野)、ESA-SKYからAkariのイメージを表示できるようにしてもらったり(LMC領域)、DARTSがCDSから世界のノードの一つとして認識されたり、という状況になってます。やっぱり、こういうとこに積極的に顔を出して、なんとかJAXAとDARTSのpresenceを示していかないとなー、もうちょっと、頑張ろうかなーー、なんて気になったりして。僕が引退した後は、後任者の方、よろしく~。
今回の収穫は、遠足でLOFARを見れたことかなー(真ん中と右の写真;虹も出てたし)。オランダは天気が悪くて電波観測には向かないとか言いながら、こんなスゴイ観測装置を作って、ヨーロッパ中に設置して、着々と成果を挙げているオランダって国はすごいなー。こんなに小さな国なのになー(サッカーも強いし)、と思った旅でした。かつては大航海で世界を制した国だしね。食べ物はいまいちだけどね。(K.E.)
上に戻る

長塚くん歓迎会&富永さんおめでとう会(2019年10月1日)

写真 写真 写真
来年から海老沢研にやってくる長塚くんの院試合格おめでとう会と、M1富永さんの国際卓越大学院プログラム(国際的に活躍できる研究者を輩出するため、研究環境や経済援助を与えてくれる)合格おめでとう会を兼ね、淵野辺で一番おしゃれなイタリアン(?)で宴会を行いました。フランスからのインターン生、名古屋大からの技術研修生、他のX線研究室の学生らも参加してくれたので、総勢10名での楽しい会になりました。美味しい料理とワインで2人を祝福できたかなと思います。二人ともおめでとう。だんだんと後輩が増えてきて嬉しいばかりです。(御)
上に戻る

イタリア ボローニャ出張(2019年9月7日-16日)

写真 写真 写真
X-ray Astronomy 2019に参加するため、イタリア北部のボローニャに行ってきました。これまで国内での国際学会には参加したことが何度かありますが、海外での学会は初めてだったので数ヶ月前からとても楽しみにしていました。それなのに!出発前日にiphoneを落としてしまい、カメラが壊れたままの渡航になってしまいました、、、 上に挙げてる写真は全て友人である京大のYさんから送っていただいたものになります。
今回、僕はAGNの観測的研究のポスター発表のため、この会議に参加しました。全口頭発表者のうち半分近くがAGNに関する研究であり、国内外問わず数多くのAGN研究者と議論することができました。学会中はもちろんのこと、せっかくのイタリア出張なので毎日のディナーも楽しみました。美食の街ボローニャとあって何を食べてもどのワインを飲んでも美味しかったです。懇親会での食事も豪華で(写真右)、あらゆる面において国内学会とは一味も二味も違うなと感じました。
今回の渡航でAGN研究に対するモチベーションがかなり上がったので、現在取り組んでいる論文を早く提出できるよう頑張ります。(御)
上に戻る

日本天文学会2019年秋季大会@熊本大学(2019年9月11日-13日)

写真 写真 写真
全国の天文学者の研究発表の場である日本天文学会に、当研究室から菅原、下向、富永の3名が参加しました。(写真左) 学会では口頭発表とポスター発表で細かく時間が区切られており、複数の会場で発表が同時進行します。「この研究の話が聞きたい」と思ったらメモを取りつつ会場を移動する、と、なかなか忙しいものです。しかし、様々な分野の話をまとまって聞ける機会はそうありません。自分と近い研究をしている方々からアドバイスをいただくのも新鮮でした。

ホテルから熊本大学まではバスを乗り継いで行きましたが、ちょうど乗り継ぎ駅から少し歩いたところに熊本城がありました。補修工事中で中には入れませんでしたが、圧巻の天守閣でした。路面電車も良い感じです。(写真中央)

個人的には、飛行機に乗るのが久しぶりで、写真を何枚も撮ってしましました。羽田空港から飛び立ってすぐの空港が非常に綺麗でした。(写真右) 子供の頃から空を飛ぶものが好きでしたが、今回も空港の展望デッキでしばらく飛行機を眺めていました。自分の関わる観測衛星がそのうちロケットに乗って飛んでいくのだと思うと、とても楽しみです。(とみ)
上に戻る

インターン打ち上げ&アダムさん歓迎会(2019年8月9日)

写真 写真
JAXAのインターンで海老沢研究室にいらっしゃった相場さん(九州大学D2)、開出さん(横浜国立大学M1)が約2週間の業務を終えられました。また、フランスのInternational Space Universityから技術研修生としてAdam Nawalさんがいらっしゃいました。打ち上げ&歓迎会で、みんなで焼肉へ行きました。この研究室日誌でもよく登場する「味ん味ん」です。私は初めての「味ん味ん」でしたが、大学院受験の時に日誌を読み漁っていたので、「あの焼肉屋さんか」とすぐに見当がつきました。

美味しいお肉(写真左)と、焼肉屋さんとは思えないクオリティのフレンチトースト(写真右)でお腹いっぱいになりました。ごちそうさまでした!(とみ)
上に戻る

第49回天文・天体物理若手夏の学校@豊橋(2019年7月31日-8月2日)

写真 写真

天文・天体物理若手夏の学校にM2御堂岡、M1富永が参加してきました。夏の学校とは、天文学を学ぶ全国の大学院生が集まり自身の研究を発表する勉強会です。また、様々な大学の院生が集まるため、友達を作る絶好のチャンスでもあります。ホテル(写真左)の宴会場を貸し切り、口頭発表とポスター発表が行われました。海老沢研究室のメンバーも自身の研究についてそれぞれ発表しました。

今回は3人一部屋での宿泊で、違う大学の人が同室になるよう部屋割りされていました。初めはどんな人が同室なのか緊張しましたが、すぐに打ち解けることができました。毎回の食事(写真右:初日の夜はハンバーグでした!)の他に飲み会が開催され、宇宙研や大学の同期、先輩だけでなく、様々な研究分野の方々とお話することができました。狭い世界なのか、初めて話す人と共通の知り合いがいる、ということが多々ありました。

今回参加した我々2人は、来年の夏の学校では運営メンバーとして参加します。これだけ大きなイベントを取りまとめるのは大変だと思いますが、良い勉強になると思います。今年お話できた方々と来年また会えるのを楽しみに、研究室に戻って研究を頑張りたいと思います。(とみ)
上に戻る

英国ウィンチェスター(2019年7月14日-17日)

写真 写真 写真
イギリスはウィンチェスターで開催されたX線高分散分光観測会議に出席しました。我々の ASTRO-H 衛星が先鞭をつけ、XRISM 衛星が引き継ぎ、そして10年後にヨーロッパの大型衛星 Athena で集大成を迎えるX線マイクロカロリメータによる天体観測の会議です。僕は ASTRO-H 衛星の経験を踏まえてマイクロカロリメータの長所と難点を、一般に知られていないが天体観測には非常に重要なことに絞って話したので反響は大きかったです。国際会議とは言っても、この種の会議は各地で開催されており、いつも会う仲間による寛いだ雰囲気の会議です。ウィンチェスターは小さい町ながら、往時はロンドンと並ぶイギリスを代表する都市で、町の各所に古都の趣が感じられます(つ)。
上に戻る

中平さん異動 (2019年7月1日)

JAXA(筑波)から中平さんがポスドク研究員として異動しました。(K.E.)


上に戻る

次期X線衛星XRISMのBe膜透過率測定@KEK(2019年6月13日-24日)

写真 写真 写真
2021年度打ち上げ予定のXRISM衛星に用いられるベリリウム膜の透過率測定実験のため、つくばにある高エネルギー加速器研究機構(KEK)に行ってきました(左図)。 XRISMには超高エネルギー分解能を可能にするResolveというマイクロカロリメータ検出器が搭載されるのですが、打ち上げから数ヶ月の間は衛星由来の汚染から検出器を守るために、望遠鏡と検出器の間に蓋が取り付けられています。XRISM初期観測はこのベリリウムでできた蓋を通して行われるので透過率の較正試験が不可欠です。 KEKには大規模な電子加速器でシンクロトロン光を発生させ、連続的なX線を得ることができるPhoton Factoryという施設があり、僕たち(辻本准教授、御堂岡、富永、立教大の方々)は良質なデータを十分に取ることができました。
僕は測定期間中ずっとKEKに泊まっていたのですが、なんせ田舎なので近隣の飲食店まで気軽に行くことができません。さらにKEKの食堂はメニューが少ない上、営業時間も短いのでもぐもぐタイムが不規則になりがちな実験中はなかなか利用することができませんでした。そこで救世主になったのが喫茶店"風来夢(プライム)"です。ここのご飯はとても美味しく、営業時間も比較的長いのでとても重宝しました。僕のお気に入りは"グリルチキン定食(ご飯大盛り無料)"で、期間通じてカップ麺と同じくらいの回数食べちゃいました(中央図)。
また、フォトンファクトリーの近くに、最近話題になったLiteBIRDの実験施設があったので見学させてもらいました(右図)。僕の質問攻めにも丁寧に対応していただきとても勉強になりました。(御)
上に戻る

気球VLBI実験@北海道大樹町(2019年6月12日-15日)

写真 写真 写真

今年も気球VLBI実験に参加しました。気球VLBIの将来目標であった「ブラックホールの直接撮像」に関しては、先日Event Horizon Telescope(EHT)が世界で初めて成功させ、現在ホットな話題になっています。気球VLBIのサイエンス的な意義が薄くなってしまったと言えますが、電波干渉計が成層圏に展開可能であるかどうか検証するという点で技術的な意義はあると思います。今年は風船用のヘリウムが不足しているため、残念ながら放球はなしとなりました。今回は、昨年の地上VLBI実験で足りなかったデータを補うため、再びVLBI実験を行いました。チーム全体では二週間ほどかけて成果の刈り取りを行いましたが、私は途中参加したため、実験というよりは搬出作業をメインに行いました(写真左)。中々体力の必要な作業だったと思います。放球は、来年度に期待です。

大樹町の寿司屋で食べた寿司が美味しかったです(写真中央)。また、宿泊したホテルは忠類という地域にあり、ナウマン象の化石が発掘されたことで有名らしく、近くに記念館があったので行きました(写真右)。帯広〜大樹町の地域は北海道を感じられる広大な大地と自然を拝むことができます。機会があったら普通に観光しに行ってみたい場所だと思いました。(下向)
上に戻る

モントリオール出張(2019年5月1日-5日)

写真 写真 写真
世間では10連休中と言うのに休みなし。LiteBIRD 衛星の電気設計の技術的な相談を行うため、カナダのモントリオールを初めて訪問しました。電気系のうち、アナログエレキを担当するのが、同市にあるカナダで一番の名門 McGill 大学です。モントリオールは、言わずと知れた仏語系カナダの中心地。町中に翻る旗はケベック旗(しかも、フランス王家の白百合のデザイン)、看板には仏語だけ(英語の使用は法律で禁止されているとの由)、空港バスの案内も仏語のみ、しかも英語が通じない人が割といる(現地の人はそうでもないが、仏語系アフリカ諸国からの移民らしき人)などなど。これまで数多訪れた北米諸都市で際立った存在です。試しに、昨秋からちょっとずつ始めた仏語を実戦投入してみました。分からなくなったらすぐに英語に切り替えてくれるので、仏語初学者には優しい都市です。早くフランスとカナダの方言を区別できるくらいにはなりたいものです(英語系カナダ人でも容易に分かるくらいに違うらしい)。旧市街は、ゴシック建築のヨーロッパ風建物が並び、いい雰囲気です(つ)
上に戻る

富永さん入学 (2019年4月1日)

京都大学から富永さんが修士課程学生として進学しました。(K.E.)


上に戻る