JAXA 宇宙科学研究所 海老沢研究室へようこそ
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2013年度

宇宙学校@沖永良部島(2014年2月2日)

写真 写真 写真 雪の野辺山から帰った翌週は、「宇宙学校」の講師で南国、沖永良部島でブラックホールの講義をしてきました。宇宙学校は面白いイベントで、普通なら行く機会がないような(辺鄙な)地方へ旅をして、 好奇心にあふれ、きらきらと輝いた瞳をもった子供たちと直接交流できる、貴重な場となっています。 沖永良部島には東京からの直行便はなく、鹿児島までの飛行機代と鹿児島からの飛行機代が同じくらい(!)、 ということで、多くの観光客は直行便があって、より運賃の安い沖縄や石垣島に流れてしまうようです。いや、 だからこそ、沖永良部はそれほど観光地化してなくて、じつに長閑で素朴な島でした。花の栽培と鍾乳洞が有名だということですが、それも島に行ってから初めて知りました…。 普段は断崖の上からでも見られるというウミガメが見られなかったのは残念でした。そこらじゅうに成っている島ミカン、「シークリブ」がとても美味しくて買って帰りたかったのだけれども、どこにも売っていない!シークリブは売り買いするもんじゃなくて、普通に採ってきて食べるものなんだそうです(笑)。 (K.E.)

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野辺山電波観測 (2014年1月18日-1月25日)

写真 長野県の野辺山宇宙電波観測所に行ってきました。参加者は海老沢、吉田(卒業生)、水本です。 Ultraluminous X-ray source (ULX) に付随している(と期待している)分子雲を検出しようという目的で、 45m電波望遠鏡を用いて観測を行いました。 3人とも電波観測に関してはほとんど初心者のため、勝手が分からず、完全に手探りの状態だったのですが、 我々の前に観測をしていた方に多いに助けられ、なんとか最後まで観測を実行することが出来ました。 強風のために望遠鏡の向きがなかなか決まらなかったり、雪のために観測が中止になり観測時間が失われたりと、 苦労が絶えない観測ではありましたが、 とりあえずの成果を持ち帰ることは出来たのではないかと思っています。 データを精査して、ALMAのプロポーザルに生かしましょう。
写真は、同時期に野辺山に来ていた私の同期の谷口君が撮影したものです。 まさしく、今にも星が降ってきそうですね。(水)

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ASTRO-H Summer School(2013年9月5-7日)

写真 写真 第4回ASTRO-H Summer Schoolに参加するため、修善寺(静岡)に行ってきました。 これは、再来年に打ち上げ予定の次世代X線望遠鏡"ASTRO-H"の性能を生かしてどのようなscienceをするか考えましょう、という主旨のsummer schoolで、 大学院生やポスドクの方によるポスター発表と、海外の著名な研究者による講義が行われました。 参加した和田と水本も、ASTRO-Hの性能を生かした研究を考え、ポスター発表をしてきました。
日本全土を暴風雨が直撃した影響でダイヤが大幅に乱れ、開始時間が延長になるというハプニングもありましたが、 初めての英語でのプレゼン&ディスカッションをなんとか無事に終えることが出来て、一安心しております。 X線天文学を専攻している同世代の人が国内だけでなく海外からも集まったため、 講義やポスター以外でもいろんな話を聞くことが出来て、非常に有意義で楽しい3日間でした。
写真左はポスターの内容を説明している和田と水本、右は懇親会のBBQの様子です。 このBBQですが、7cmくらいの分厚い牛肉を炭火で焼き上げるというなかなかに豪勢かつ難易度の高いもので、 BBQ初心者には若干ハードルが高いものでした。 もちろん非常に美味しかったです。(水)

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西はりま天文台観測(2013年8月13日)

写真 本研究室の卒業生の森鼻さんが現在務めている西はりま天文台へ一晩だけ観測に行って来ました。同天文台は、一般公開されてる世界最大の「なゆた」望遠鏡があります。毎晩、21:00 までは一般観望会、その後は第一線の研究観測に使用されています。当日は、一般の人に混じって、M11M13, M57 などを観せてもらった後、今月から森鼻さんと始めたプロジェクトの観測を行いました。天気が安定してよいデータが取得できた上に、ペルセウス座流星群の最接近翌日だったため、流星もちらほら見ることができました。周期の長い(と思われる)連星パラメータを求めるのが目的なので、長丁場になりますが、こつこつデータをためてよい成果が出ると良いと思っています(つ)。

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Outflow勉強会@松本(2013年8月12日)

写真 写真 写真 不定期に不特定の場所で気まぐれな参加者によって開催されているという噂の(?)Outflow勉強会が、信州大学の三澤准教授にご協力頂き、 長野県松本市の信州大学で開催されました(三澤さん、お世話になりました)。 当研究室からの参加者は辻本、吉田(卒業生)、和田、水本、海老沢でした。 しかし、三鷹の国立天文台から始まり、次は相模原、開催地が段々西に移動してきて、次回は京都ではないかという噂が…(その次は愛媛だったりして… )。一見、ゆるい勉強会ですが、"Outflow"をキーワードにX線、理論、可視光の専門家が集まり、もうじきASTRO-Hのデータも駆使して、活動的銀河中心核やブラックホール連星系、中性子星連星系等の謎をどんどん解いていければいいな、と考えているところです。
ところで、信州にはのんびりバイクツーリングで行くつもりだったのが、アメリカに住んでいる高校生の次男が研究会の数日前に突然一時帰国(早く連絡しろよ!)。 信州に行ったこともなく、長野県がどこにあるのかもよくわからない(汗)ということで、地理と歴史の勉強も兼ねて連れて行きましたが、松本歴史探索は松本城で力尽きたようです…。研究会の後、一緒に浅間温泉に入り、駅前で名物の山賊焼きと馬刺しを食べ、最終の「スーパーあずさ」で帰路につきました。(K.E.)

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NASA ゴダード飛行センター訪問(2013年8月10日)

写真 ASTRO-H 衛星 SXS 観測装置の開発のため、これまで何度も訪問している NASA ゴダード飛行センターです。開発も進み、今回は実際に打上げられる電子機器の機能試験を行って来ました。最終日には、ASTRO-H のチームメンバーなどと、地元ワシントン・ナショナルズのホームゲームの観戦に出かけました。前回と同じく、フィラデルフィア・フィリーズとの対戦です。今年のナショナルズは、下位を低迷しているようですが、その鬱憤を晴らすような大勝で、球場は大いに盛り上がりました(つ)。

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若手夏の学校参加 (2013年7月29日-8月1日)

写真 天文・天体物理若手夏の学校が蔵王にて行われました。参加者は和田と水本です。夏の学校は、天文や天体物理の研究をしている全国の大学院生が一挙に集い、研究発表や論文のレビューを行うと共に親睦を深めるというものです。和田はVW Hyiの多波長観測に関してポスター発表を、水本はLBV星P Cygniの質量放出に関して口頭発表を行いました。
昨年度より参加者は少なくなったとのことですが、それでも数多くの大学院生が集まっており、他大学の方とも知り合いになりました。お酒に弱い水本は殆ど顔を出さなかったのですが、夜になると分科会という名の飲み会が開かれていたようです。会場は非常に広く、食事もとても美味しかったです。東北には秋の天文学会でまた行くことになります。
写真は3日目の夜に撮られた集合写真です。夏の学校事務局様より許可を得て掲載しています。(水)

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ナポリ、パレルモ研究会参加(2013年5月)

写真 写真 写真"The restless nature of AGNs:variability as a probe of the central engine"(5月20日〜23日)に出席してきました。 AGNの変動一般に関し、X線観測には限らない研究会で、可視光による観測のレビューなど大変勉強になりました。私は主に、一昨年度磯君が修士論文でやった結果について発表 (多くのAGNの時間変動はVariable Partial Coveringで説明できる)。まだ定説には至っていませんが、私たちが主張してきたとおり、AGNの時間変動を理解する上で、視線上にあるwarm absorberによる吸収の重要性はますます認識されつつあるようです。 なかなか論文にまとめる時間が取れないのですが、早く投稿しないと…。 それはさておき、バンケットで隣に座ったジェントルマンが、なんとあの有名なAGNの教科書を書いたピーターソン先生でした!お近づきになれて光栄です。しかし、ナポリの有名店のピザ(地元の人も一時間以上待っている!)はさすがにおいしく、 ポンペイ遺跡の壮大さとリアルには圧倒されました。
ナポリの後は、知る人ぞ知るあのVulcanoミーティングが今年はVulcano島ではなくシチリア島のパレルモで開催されると言うことで、船に乗ってパレルモへ。 同じネタで発表してきました。パレルモの街の何層にも重なる歴史と文化の重みに、再び圧倒されました。右端の写真は、パラティーナ礼拝堂。 ビザンチンとアラブの文化が融合しているそうで、そんな場所はおそらく世界中でパレルモだけでしょうね。 Vulcanoミーティングは変わったミーティングで、著名な研究者が優れた発表をする一方、このミーティングでしか見たことがないイタリア人研究者(まあ国際的には通用しないだろうな…)が重力波の発見を報告したり、 ガンマ線バーストは近傍の天体だとか、AGNはブラックホールでないとか、強く主張したり…(汗)。 しかし、ポンペイやパレルモの圧倒的な歴史と文化に触れた後では、そんなのもありかな、と思ったりして。 2000年前にポンペイが栄えて、1000年前にはアラブが栄えて、今は僕たちは宇宙を前にして路頭に迷っているけど、あと1000年くらいして宇宙の姿が今より良くわかっていれば、それでいいのだ!とイタリア人は思っているんじゃないかな?(K.E.)

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信州大学訪問(2013年4月19日)

写真 ASTRO-H 衛星が打ち上がると、その画期的性能から、新しいサイエンスがいろいろできると期待されますが、そのためにはしっかり勉強しておかないといけません。というので、最近は、折を見て、各分野の専門家を訪問して議論するようにしています。
今週は、クェーサー吸収線の専門家である信州大学の三澤くんをお邪魔しました。三澤くんは、ペンシルバニア州立大で一緒で、ご夫妻でお世話になり、下の結婚式にも来て頂きました。アナフィレキシーショックに遭った僕を病院まで運んでくれた命の恩人です。さて、信州大は、長野県松本市にあり、これまで訪れた大学で最も景色がよいところです。オフィスからは北アルプスや美ヶ原の連峰を一望できます。大学院生も徐々に集まってきて、これから研究室がどんどん活発になっていく様子が伺え、こちらも励まされました。研究室のみなさんと、松本名物山賊焼きを食べに行った写真(つ)。

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辻本匡弘君、瀬田裕美さんご成婚(2013年4月6日)

写真 写真 写真
助教の辻本さんが、瀬田裕美さん(埼玉大学田代研究室出身)とご結婚されました。なんと、ASTRO-H SXSの開発がとりもった縁だとか! (辻本君、いつの間に…) 衛星開発は大変な仕事ですが、一生懸命プロジェクトに貢献すれば、このように素敵なこともあるものなんですね〜。 SXSはとってもcoolですが、とってもhotなお二人でした。おめでとうございます!(K.E.)
p.s. その後詳細な画像解析の結果、お二人はだんだん連星間距離を縮められてきたことが分かりました。その1その2
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中川くん移動、水本くん入学 (2013年4月1日)

早稲田大学から中川くんがJAXAプロジェクト研究員研究員として移動(所属はISS科学プロジェクト室)、東京大学理学部天文学科から水本くんが修士課程学生として進学しました。(K.E.)


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