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国際協力にまつわるエピソード

ハレーの探査機を送った4機関──インターコスモス(ソ連東欧宇宙連合)、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)、NASA(アメリカ航空宇宙局)、それに日本の宇宙科学研究所──は、IACG(ハレー彗星探査関係機関連絡協議会)という組織を作り、このハレーを大がかりな国際協力で迎え撃った。

これらの機関のハレー探査機が発進した基地は、それぞれバイコヌール宇宙基地、ギアナ宇宙センター、ケネディ宇宙センター、それに内之浦の鹿児島宇宙空間観測所である。「宇宙科学の発進基地、内之浦」の名は、世界で最も有名な発射場のひとつにランクされるまでになっているのである。

この4機関は、1981年のパドヴァ(イタリア)を皮切りにして、毎年各機関持ちまわりで連絡会議を開いた。パドヴァ→鹿児島→ブダペスト→ワシントン→……と開催地が移り、ハレー最接近観測の行われた1986年の春、モスクワでの臨時会議を経て、同年秋には総括会議をパドヴァ(イタリア)で開いた。

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