2019年2月21日:X帯固体電力増幅装置(SSPA:Solid State Power Amplifier)の採用
美笹深宇宙探査用地上局で使用する送信機が決定しました。2017年度まで試作研究を実施していた半導体を用いた送信機を採用します。
臼田64mでは、これまで海外製のクライストロン(マイクロ波用真空管の一種)を用いた送信機を使用していましたが、保守性や安定性等を高めるため、国産によるGaN(窒化ガリウム)を用いた半導体増幅装置を日本電気株式会社の協力を得て開発しました。
写真は試作研究により試作した30kW級のX-SSPA(X-band Solid State Power Amplifier;固体電力増幅装置)です。本装置は、GaNデバイスを内蔵した384本のPA(Power Amplifier、1本あたり125W出力)を多段合成して最終的に30kW出力を得るものです。X帯で30kW級の大出力が得られる送信機の導入は世界初となります。
今後、信頼性を向上させた製品版の設計・製造に入ります。