美笹深宇宙探査用地上局(MDSS)



Tracking is believing

インテグレーション試験(GREAT2)


はやぶさ2からのX帯信号を主系、従系で同時に受信・伝送に成功!
2023年9月26日


・2023年9月22日(金)の08:30〜12:20、13:40〜15:40(日本時間)にかけて、 「はやぶさ2」との間でEnd to End試験を実施しました。
・当日は「はやぶさ2」の協力を得て、美笹局に新たに整備した従系と主系を用いてX帯の受信伝送(主系、従系による2系統受信伝送)を行い、問題無く終了しました。

以下の写真ははやぶさ2受信時の運用風景です。

↓「はやぶさ2」を追尾中の54mアンテナ


↓「はやぶさ2」からの受信状態を示すスぺクラム波形です。左が主系受信、右が従系受信です。




「MPO」からのX帯、Ka帯同時受信に成功!
2023年7月19日


・2023年7月19日(水)の15:00〜19:00(日本時間)にかけて、水星に向けて航行中の「MPO」探査機(ESA:ヨーロッパ宇宙機関所属の水星表面探査機)との間でEnd to End試験を実施しました。
・当日は「ESA」の協力得て、X帯を用いたテレメトリ取得・伝送及びコマンド運用に加え、美笹局によるKa帯単独受信も同時に行い問題無く終了しました。
・X帯とKa帯のデータ同時受信は日本発となります。これにより探査機で取得されたデータ伝送の幅が広がることが期待されます。

以下の写真はMPO受信時の運用風景です。

↓当日は試験運用のため、筑波からの遠隔制御による運用ではなく、美笹局の新局運用管制SSから手動で操作しました。


↓「MPO」を追尾中の54mアンテナ


↓「MPO」からの受信状態を示すスぺクラム波形です。左がX帯(8GHz帯)、右がKa帯(32GHz帯)です。




インテグレーション試験を開始しました
2023年6月5日


 GREAT2プロジェクトは、2021年4月から美笹局に対する冗長系開発整備を進めてきました。
 整備はシステムが複雑であり、かつ、多くの企業が関係するため、個々のサブシステム開発(例えば、アンテナサブシステム、送受信サブシステム、局運用管制サブシステム、X帯低雑音受信増幅装置、標準時刻/基準信号装置、付帯設備(NAS電池、風力発電)、運用計画系システム、基盤系ネットワークなど)を各企業に分担し、最終的にシステム全体をJAXAがとりまとめるJAXAインテグレータ方式を採用しています。

 開発メーカによるサブシステム整備が2023年5月末までに完了したため、JAXAによるシステム全体を統合したインテグレーション試験を6月5日から開始しました。

 今後、複数のサブシステム間を結合したサブシステム間インタフェース試験、地上システム全体(拠点間、例えば美笹深宇宙探査用地上局、筑波宇宙センター、相模原キャンパス)を結合した地上システムデータ試験を経て探査機を利用した総合試験(End to End)を9月末まで順次実施していきます。


↑試験の概念図

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