JAXA 宇宙科学研究所 海老沢・辻本研究室へようこそ

お知らせ

  1. 2027年度大学院入学向け個別相談実施中 ... 詳しくは当研究室の説明資料へ。

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2025年度

学位記授与式(2026年3月24日)

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D3の栗原です。博士(理学)の学位をいただきました。会場は本郷だったのですが、どうしてもアウェーに感じてしまいますね(写真1)。 その後、宇宙研に来て桜の下で写真を撮りました。こちらはこの5年間でだいぶホームを感じる場所になりました(写真2)。

充実した研究生活を送ることができた背景には、(1)XRISM のタイミングと(2)人との出会いに恵まれたことが大きかったなと感じています。
(1) 大学院生活1番の思い出は、種子島にXRISM衛星の打上げを見に行ったことです。修士で地上試験に参加して、博士でそのデータを使って研究する。これはとてもぜいたくなことなのです。これから研究室を選ぶ人は、当該分野のマイルストーンを気にしてみるのも良さそうですね。
(2) 5年間、本当にたくさんの人に出会えました。天文専攻同期には単著で論文(すごい!)を出している人もいますが、それとは対照的に(?)自分の共同研究者は年次が上がるにつれてどんどん広がっていったような気がします。MAXI, NICERやXRISMといったプロジェクト関連でつながった方々、天体解析論文の共同研究者、LLNLでお世話になった方々、HYDRAD流体計算で議論させていただいた方々,,, 国内外の一流の方々とお仕事をすることで、自分も(楽しく)より高みを目指すことがができたと思います。 共同研究者(お仕事)の枠を超えた出会いでも、宇宙研だからこその交流は大学院生活を彩ってくれたような気がします。みなさまありがとうございました!

社会人生活はまた違った意味で大変なこともあるかと思いますが、辻本先生のように計画的・戦略的に、海老沢先生のようにおおらかさを忘れず、頑張っていきたい次第です。 本当にお世話になりました。(みき)
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流体学校(2026年3月16日-19日)

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写真1:実は初めて行った国立天文台

D2の望月です。今回は国立天文台CfCA主催の流体学校に参加してきました。
国立天文台は東京都三鷹市にある天文学の研究機関で、CfCAは計算天文学の運用や講習会開催をするプロジェクトです。 毎年流体力学に関する勉強会である流体学校が開かれており、今回自分の研究と近いことから1人で乗り込んできました。
座学と実習から構成されていて非常に勉強になりました。普段使ってるFortranを用いた実習で、文法から描画、デバッグの仕方まで結構初歩から教えてくれました。また簡単な流体計算コードを実装して、流体を数値的に解く手法の違いによる変化を確認したりもできました。
もっと早く参加できたら良かったとも思いました。初学者にとても良い勉強会だと思いました。
(もち)
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栗原さん&鳥海さん送別会(2026年3月15日)

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写真1:今回は忘れず撮った集合写真
写真2:熱い一言を話す栗原さん
写真3:プレゼントの防犯ブザーを貰って喜んでいる鳥海さん

D2とお祝い会幹事を兼ねている望月です。今回は当研究室D3の栗原さんとM2の鳥海さんの卒業お祝い会を開催しました! 場所はよく出てくる淵野辺のピザ屋さんのOh! Godです。 卒業生の富永さん、柏崎さん、共同研究者の中平さん、同じ部屋の山口研究室の三浦くんも来てくださり、会は大いに盛り上がりました。ありがとうございました。
お二人の存在を一言で言うと、 栗原さんは後輩たちを気にかけて声をかけてくれる、鳥海さんは研究室を明るくしてくれる存在でした。この2人の存在は大きく、研究室の雰囲気も変わるでしょう。僕も気づけば最高学年になってしまいました。。。
お二人とも学位を取得され、当研究室を旅立って行きます。今までお疲れ様でした。そしてお二人の今後の栄光を願っております。

(もち)
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ブラックホールジェット・円盤風・降着円盤研究会@駒澤大学(2026年3月11日-13日)

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1枚目: 望月さんの発表。
2枚目: 海老沢さんの発表。
3枚目: 鮫島の発表。

こんにちは、鮫島です! 今回は、3月11日から13日に駒澤大学で開催された「ブラックホールジェット・円盤風・降着円盤研究会」に、海老沢さん、望月さんと参加してきました。 この研究会では、コンパクト天体系におけるジェットや降着現象に関する理論研究が中心で、発表の多くはシミュレーション研究でした。 一般相対論や磁場、偏光の効果を含めた3次元シミュレーションを扱う研究が多く、そのレベルの高さに刺激を受けました。 これまで参加したXRISMなどの分光観測を主とした研究会ではあまり見られない内容だったため、自分にとってとても新鮮でした。 観測研究の分野でも、こうした高度な物理シミュレーションが今後より一般的になっていくとよいなと感じました。 ではまた今度!(さめ)
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水本岬希さん、宇宙科学振興会宇宙科学奨励賞授賞式 (2026/03/05)

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卒業生の水本岬希さん(福岡教育大学講師)が公益財団法人宇宙科学振興会2025年度第18回宇宙科学奨励賞を受賞されました。そこで、慣れないスーツとネクタイ姿で、東京のホテルで行われた授賞式に出席してきました (このYouTube見ながらじゃないとまだネクタイ締められないんだけど…)。 この賞は、毎年、国内の若手研究者から宇宙理学1名、宇宙工学1名の計2名だけが受賞できる、 たいへん栄誉あるものです。 水本君の業績は、「コンパクト天体からのアウトフローに関する研究および装置的貢献」ということで、 大学院時代から精力的に取り組んできた二つのテーマ(ブラックホール天体のX線観測とX線マイクロカロリメーターの機器較正)に関する研究成果が、XRISM衛星による素晴らしいデータと装置の性能を知り尽くした詳細解析によって、見事に結実したものです。受賞はもちろん目出度いのだけれども、水本君と進めてきた研究とXRISMのおかげで、ブラックホール周辺でいったい何が起きているのか、少しずつ手に取るようにわかってきたことが、何よりも嬉しいねえ。研究者冥利、教師冥利に尽きるねえ。
当研究室からは初めての受賞だったため、僕も初めて授賞式に出席しましたが、来賓の顔ぶれがすごいことにビックリ! JAXAの理事長、ISASの所長・前所長・元所長、文部科学省や宇宙関連メーカーのお偉いさんなど、多くの来賓が一堂に会しており、その顔ぶれの豪華さに圧倒されました。 (K.E.)
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日本天文学会2025年度春季年会@京都産業大(2025年3月4日-7日)

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写真1:京都産業大学の会場

D2の望月です。 京都産業大学で開催された日本天文学会春季年会に参加してきました。 天文学会は半年に一回ひらかれていますが、僕はだいたい年に一回の頻度で参加して、発表しています。 京都産業大学は京都の北の山奥にあったので、少々行きにくいですが、その分見晴らしは良かったです。 私は、最近の結果について発表しました。まだまだ研究は進行中ですが、その意義について伝えることができ、関連分野の方々と交流できたのは良かったです。 天文学会は一年前から懇親会が再開されました。今回もあったので参加して、久しぶりに同期と会えて良かったです。 まあ、天文学会は「交流」という意味では、良い学会なのではないでしょうか...?

(もち)
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連星変光星研究会@神戸(2026年2月22日-23日)

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1枚目: 厚地さんの発表。
2枚目: 神戸といえば明石焼き!(蛸匠@三宮)

こんにちは鮫島です!今回は2/22-23に兵庫県立大学にて開催された連星系変光星研究会に厚地さんと参加してきました。 可視赤外の観測をされている方やアマチュアの方(博物館や科学センターの職員、高校生等)が多く、顔馴染みのある人は少なかったのですが、雰囲気はとてもアットホームでやりやすかったです。 参加者の年齢層は今まで自分が参加した学会の中で一番高かったのですが、特にそのようなベテランの方ほど連星進化に関する理論的な質問がとても鋭いのが印象的でした。 私の発表はもちろんX線観測に関するものでしたが、可視光で馴染みのある内容だったのでウケが良かったので安心しました。 学会中に議論していただいた、本田光彦先生(岡山理科大学)、野上大作先生(京都大学)、木邑真理子先生(金沢大学)、野村真理子先生(弘前大学)、そして数少ない同期だった坂下君(弘前大学)と保家君(京都大学)、ありがとうございました! 特に弘前の野村研の方は研究内容に関連もあり(望月さんも去年訪問してましたし)、近い将来また相談させて頂くこともあるかも。ではまた今度!(さめ)
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OIST滞在@沖縄(2026年1月30日-2月19日)

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先日晴れて審査会を終えた栗原です。博士課程最後の研究出張は沖縄科学技術大学院大学、通称OISTです。 冒頭の海の写真を見て、これもう完全に旅行したかっただけでは,,,と思ったそこのあなた。 安心してください、たくさん研究しました。
訪問先は、オーロラや地球磁気圏まわり(以外もいろいろ幅広く研究されているが割愛)の専門家である片岡龍峰さんです。 昨年5月のJpGUでご挨拶したのがきっかけで、今回は3週間の滞在でした。 こちらの海老沢先生の日誌(実は自分も現地参加していた)にも登場している、CALETという(もともとは天体現象観測用の)機器を使って、高エネルギー電子の地球大気への振り込み現象について研究しました。 この現象は太陽活動による磁気嵐に由来があります。「宇宙天気」というキーワードで近年関心が高まっている周辺分野は、今後の長期的なキャリアパス候補の一つだと思っていて、今回の訪問は非常に貴重な機会でした。 私が博士課程で取り組んできた恒星で発生する巨大フレア現象とも、モチベーションの部分で関連していたりします。
当初の目標は(地球磁気圏という未知分野であることも鑑み、)勉強しながら手伝って、共著で貢献できたらいいな~くらいに思っていたのですが、初期解析を受けた片岡さんと中平さん(海老沢さん日誌写真3枚目の右; 初めの3日間一緒にOIST滞在しました)との方針決めで論文を書くことに,,, 解析や分野の勉強をスピードアップするのは当然の要請ですが、加えて、論文のスコープの切り方や共同研究者さんとの議論調整をミスったら絶対終わらなくなるという状況。まるでこれまで博士課程で培ってきた経験で乗り切る卒業試験みたいだなと感じていました。 共同研究者の方々のおぜん立てもあり、曲がりなりにも一度回覧まで行けた今はホッとしています。
正直、先日の審査会を終えても「博士」になった実感は全然なかったのですが、新しい研究を主体的に進めていく中で、自信や責任という形で覚えることができたのはよかったです。 とはいえ、あんまり悦に浸っていると、まだ出版されたわけではないだろと突っ込まれそうなので、今回はこの辺で失礼いたします。 (みき)
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Kavli IPMU 出張@柏(2月17日–2月18日)

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写真: 使用した部屋

2/17,18の2日間にわたり、東京大学柏キャンパスにあるKavli IPMU を訪問し、ポスドクの Marta Monelli さんにlitebird_sim の使い方を ご指導いただきました。litebird_sim は、LiteBIRD が宇宙で観測したらどんなデータが取れるかを、コンピュータ上で再現する“観測シミュレーター”です。
1月のLiteBIRD f2f meeting でも海外の参加者が多いことは感じていましたが、今回は研究会とは関係なくKavli IPMU に伺ったにもかかわらず、 周囲にいらっしゃる方々の国際色が想像以上に豊かで、思わず留学に来たのかと錯覚するほどでした。実際に、昼食も学食でいただいたのですが、 ご一緒した方々が全員外国の方で、研究環境だけでなく日常の雰囲気まで含めて、国際的な場であることを強く実感しました。 研究の場がここまで自然に多国籍で成り立っていることを肌で感じられたのは、大きな刺激でした。
また、辻本先生から「私のような研究段階で、宇宙研の外でこのように研究を進める機会はそう多くない」と伺い、改めて今回の訪問が 貴重な経験であることを実感しました。 使用した部屋も、写真のように海外ドラマで見るような雰囲気で、いわゆる“日本の教室”とは異なる空間そのものが新鮮でした。
技術面では、litebird_sim を用いて実際の「点のように見える明るい天体のリスト(point source catalog)」を扱い、 全天マップ上にプロットするところまで作業を進めることができました。
ご多忙の中で時間を割いて丁寧に教えてくださったMarta Monelli さんに感謝しつつ、ここで学んだことを今後の解析や研究の進展に しっかり活かしていきたいと思います。 (ゆき)
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Yokohama Gyuu-nabe Night with Oslo Team (2026/02/07)

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オスロ大学のCosmic Microwave Background(CMB)データ解析専門家集団が大挙ISAS訪問中ですが、 週末は大人だけ(!)で横浜の老舗店で牛鍋を楽しみました(仲居さんが全部作ってくれます!真ん中の写真をクリックしてみてください)。 今回のオスロチーム滞在中に集中的に解析・議論を進めて、「あかり」遠赤外線全天サベイデータを用いた共同研究の成果をまとめようとしているところです。
私たちの研究所、ISAS/JAXAは、世界的には小規模な研究所ながら、多様な衛星や探査機を開発・打ち上げ・運用し、 他に類を見ないデータを取得することで科学成果を挙げてきています。 しかし、たっぷりと時間と人手をかけて、自ら蓄積したアーカイブデータの解析をとことんやり尽くすような余裕は、とてもありません。 いっぽう、ノルウェーには自前のCMB衛星や望遠鏡がないにもかかわらず、オスロ大学では数十人のCMB専門家を擁し、世界中のありとあらゆる衛星や地上観測によるデータをシステマティックに解析することによって、CMB観測分野における一大拠点になっています。 オスロ大学が開発したCommanderという枠組みで、「あかり」の生データを他のCMB衛星データと相補的に組み合わせることによって、 過去最高精度の全天遠赤外線マップを完成させて、もうじき世界に向けて公開することができそうです。 このマップが、将来の高精度CMB観測に於いて、その前景放射を精確に見積もるための標準的なリファレンスになることを期待しています。 また、そのマップ自体から、銀河系内のダスト放射などに関連して、数多くの科学成果が生み出されることでしょう。
宇宙科学は全人類的な営みです。今回の共同研究のように、一国だけでは難しいことでも、各国の強みを出し合う国際的なコラボレーションによって、 より多くの成果を生み出すことが可能になります。人類が次に挑む宇宙からのCMB観測ミッションはJAXAのLiteBIRDですが、 日本だけでそれを実現することは不可能です。 LiteBIRDの開発・打ち上げ・運用、そしてデータ解析を国際コラボレーションの枠組みで進めていくことによって、 人類は初めて、コスミックインフレーションの証拠を掴み取り、宇宙がどうやって誕生したかを知ることができるでしょう。
二次会は僕たち行きつけの、フランスで修業したマスターがやってる関内駅前のビストロ酒場で。 そういえば、牛鍋もビストロ酒場も、国や文化を超えた人々の交流から生まれたものだな。 (K.E.)
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オスロ大学 & ISAS 交流会(2026年02月05日)

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私は海老沢研究室に所属してから1年が経ちますが、来訪者の幅広さには日々驚かされています。 いつも世界のどこかから、研究者や学生さんがISASを訪れています。海老沢さんのお部屋はいつだってグローバルです。
現在、扉の向こうはノルウェーです。オスロ大学から12名(いっぱい!)の研究者と学生さんが来日されているのです。 彼らは、衛星や地上観測によるCosmic Microwave Background (CMB) データを統一的に解析する「Commander」というツールを開発しているグループで、日本の赤外線天文衛星「あかり」で得られたデータをCommanderに対応させるためにやってきたそうです。 去年卒業された森口さんはこの研究に深く関わっていて、オスロ大学に滞在したこともあるみたいでした(この日誌参照)。
今回は淵野辺にある居酒屋さんで歓迎会を行いました。ISASからは、関本研究室から3名と海老沢研究室から3名が参加しました! ノルウェーが属している北欧は、個人的に1番行ってみたいエリアなので、ノルウェーについて色々聞くことができて楽しかったです。私もノルウェー行ってみたいなぁ。
オスロ大学の方々はしばらくISASに滞在するとのことなので、議論や雑談を通して、もっと仲良くなれたら良いなと思います。(ひよ)

1枚目: みんな集合!
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修士論文発表会(2026年1月29日-1月30日)

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写真:発表の様子。栗原さんが撮ってくれました。
厚地です。年始から続いていた修士論文提出・発表会と怒涛の日々を無事に終え、残すは査読コメント対応・最終提出のみとなりました!
大学院入学以来、早二年にわたる僕の修士課程は、天文学って何なんだろう、という極めて素直な、明け透けな問いに、魅了せられ、そして蠱惑せられた二年間でした。
僕は小さい頃、祖父に贈られた図鑑の中の、夜空いっぱいを埋め尽くす大小さまざま色とりどりの天体たちが、人智の及ばぬ規模の秩序に従って運行し、そして流転してゆく、神秘と美に満ちた宇宙が大好きでした。そして次第に、惑星位置の観測結果から楕円軌道の法則を発見したケプラー、逆二乗則の重力理論によって地動説を証明したニュートン、銀河の後退速度の測定から宇宙の膨張を予言したハッブルやルメートルのような、偉大なる巨人の物語に憧れを抱くようになり、高校生の僕は天文学の道を志しました。
東大の天文学科からJAXAの宇宙科学研究所に入り、初めて本格的に行った研究が中性子星連星系Cir X-1のXRISM衛星・NICER望遠鏡による観測データの解析でした。物心ついたときから憧憬の彼方にあった、正真正銘本物の観測天文学に、その衛星を開発した機関の一員として従事するなどは正に夢心地で、初めの頃は夜空を見るたびに南天のCir X-1に思いを馳せては、得も言われぬ気持ちになっていたことを今も思い出します。しかしながら、その気持ちとは裏腹に、僕の研究は幾度となく行き詰まり、何の成果も出ないまま気づけば数週間の時が過ぎていたり、あるいは直近数週間の進捗が解析モデルの変更によって一瞬で無に帰したりといった日々の繰り返しでした。
XRISM衛星やNICER望遠鏡によるCir X-1の観測データは、美しくありませんでした。半導体検出器の時間分解能の限界によって、複数の低エネルギー光子が一つの高エネルギー光子と誤って計数されるphoton pile-upという現象が起きていたり、地磁気の影響で高速の電子が検出装置に侵入するbackground flareという現象が起きていたり、そして無数の輝線や吸収線の誤差棒に埋もれたX線スペクトルは、でこぼこの、正体不明の歪な形をしていました。それは決して、学部の天文学の教科書に載っていた綺麗なプランクの輻射則や、初等量子力学の練習問題で理論的に導出されるガウス関数型の特性線放射とは、似ても似つかぬものでした。そして僕の二年間の研究生活の大半は、それらの装置間誤差を較正し、データ処理を最適化し、人工衛星や検出装置の特性を検討する時間に費やされました。天文学って何なんだろう、と何度も思いました。僕の知っていた天文学は、望遠鏡を夜空に向けて、定規とコンパスで星図を書き記しながら、その奥に秘められた真理を頭の中に描く学問でした。僕がパソコンに向かって、JAXAやNASAの資料を睨みながら、系統誤差でめちゃくちゃになったスペクトルから低質な光子を一つでも多くスクリーニングするためのスクリプトをPythonで書いているとき、僕が今やっているのは天文学なのか、統計学なのか、計算機科学なのか、それとも何なのかと、事あるごとに思いました。秩序的な美に満ちた宇宙の面影は、どこにもありませんでした。
月日が経ち、やがて二年間の研究成果を修士論文にまとめる時がやってきました。修士論文の執筆にも数ヶ月を取りましたが、本当に結果が整理されたと感じられたのは、提出締切の一日か二日前の、最後の最後の直前の時期でした。そして、完成した論文の、序論、手法、結果、考察、結論といった一連の流れの中に置かれた、僕の二年間の研究を俯瞰して見たとき、ああ、きっとこれが天文学なんだと、初めて心から思いました。全体の一割のページ数に満たない、結論の章に書かれた単純で秩序立った解法やモデル化は、きっとそれらの単体が本質なのではなく、むしろそれを裏付けている、数十ページにわたって記述された地味で泥臭い観測データ処理や装置誤差の検討の部分こそが、天文学を窮理学たらしめる所以なのだと、初めて思うことができました。そして、二年間の研究を通して、僕がその天文学の尻尾の先の部分のような何かを、確かに掴めたことを、本当に嬉しく思いました。
僕の修士二年間の研究を通して、前日の夜遅くまでミーティングに付き合ってくださった海老沢先生や、いろいろな学会参加の手ほどきをしてくださった辻本先生には、いくら感謝を重ねても尽きません。僕がこの研究室にご縁があったこと、先輩や先生方、同期や後輩の皆さんの人柄に恵まれたことは、本当に幸せだったと思っています。本当にありがとうございました。博士課程も頑張ります! (なぎ)

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LiteBIRD f2f meeting@柏(1月26日–1月28日)

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写真1: f2f meeting の様子。
写真2: 集合写真

先日、東京大学柏キャンパスの Kavli IPMU で開催された LiteBIRD iface-to-face (f2f) meeting(1/26–1/30)に参加しました。今回は会期5日間のうち、 私は1/26–1/28の3日間のみの参加でしたが、辻本先生とご一緒に参加でき、とても良い経験になりました。
会場にはイタリア、スペイン、フランスなど、さまざまな国から研究者の方々が集まり、議論は終始英語でした。 初日はとても緊張していたのですが、IPMU や関本研の学生のみなさんにご挨拶して少しお話しできたことで、だんだん肩の力が抜けていきました。 IPMU の外国人のポスドクの方にも英語でご挨拶でき、短い会話でも「まずは話してみる」大切さを実感しました。 丸一日英語を浴び続ける経験は初めてで、発表者の訛りもあって最初は聞き取りに全く慣れませんでしたが、 最終日の3日目あたりでようやく耳が慣れ始め、会議の流れも少しずつ掴めてきました。一方で、リスニングに精いっぱいで内容理解は十分とは言えず、 英語に慣れる必要性を痛感しました。
それでも、今後の学習や研究につながる“接点”を作る第一歩になり、参加して本当に良かったと思います。 (ゆき)
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ESTEC出張@オランダ ノルトヴェイク(2026年1月13日-2月28日)

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写真1:ESTECの入口。ESAに属す国旗が掲げられています。
写真2:ESTECの全体像。ゴルフやテニスコートもあります。
写真3:ESCAPEで飲んでいるところ。ESCAPEは、ESTEC内のバー兼、ジムです。

お久しぶりです、D2の望月です。 私は1月中旬から2月末までの1ヶ月半にわたって、オランダにある欧州宇宙機関(ESA)の欧州宇宙技術研究センター(ESTEC)にて共同研究を行いました。 (鮫島くんと一緒に向かい、彼は先に帰りました。本日誌は鮫島くんの日誌の第二部です。)
私は、光と物質の相互作用を数値計算することができる、「SKIRT」というソフトウェアに、「タイムラグ」を実装することを目的として、共同研究を行いました。 目で見ることができない(空間分解できない)小さい天体であっても、我々まで直接到達する光と、なにかの物質に反射してきた光との間には、到達するまでの時間に差が生まれます。この時間差のことを「タイムラグ」といいます。 タイムラグの観測と数値計算の結果を比較することで、逆に、小さい天体の周りの物質構造を解き明かすことができるのです。 しかし、SKIRTにはこのタイムラグを出力する機能がありませんでした。 そこで私は、SKIRTの開発者の一人であるESTECの研究者のBert Vander Meulen氏の近くに滞在し、この機能を実装しようと試みました。
今回の共同研究を行うために、XRISM Core to Core programというプログラムに申請書を提出し、XRISM国際会議での発表を審査を経て、今回の滞在が採択されました。 このおかげで、私は長期間に渡って滞在し、研究することができました。 本プログラムには心から感謝をしています。 と、同時に、研究成果を必ず出さなければならないというプレッシャーも負いました。 なぜなら、(すべての出張に言えることですが、)ポケットマネーではなく、研究費を捻出して出張に行っているからです。 つまり、国民の税金を使っています。しかも今回は、多額の支援をしていただきました。 したがって、何もできませんでしたでは、帰ってこれません。 私は、海外生活という楽しみと同時にプレッシャーを負い、渡航しました。
滞在は、非常に有意義でした。 滞在中は、とにかく、Bert Vander Meulen氏に本当にお世話になりました。 彼は、研究背景の説明をしていただいたり、時に毎日議論をしたりしてくれました。 そして、ESTECを案内してくれたり、ご飯に誘ってくれたりと数え切れないほどお世話になりました。 また、私が何か資料を回覧すると必ずコメントをくれます。 そして密に議論を重ねた結果、一番の滞在目的であったタイムラグの実装に成功し、論文としてまとめる見通しを立てることができました。 本当に彼のおかげです。ありがとうございました。 今回の日誌は、彼への感謝で締めたいと思います。
(もち)
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ESTEC&SRON出張@オランダ ノルトヴェイク(2026年1月13日-31日)

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1枚目: Bertとの夕食。
2枚目: ESTECの研究者たちの新年会にお邪魔しました。
3枚目: セミナー発表時の様子。
4枚目: 食堂で一番美味しかったパンケーキ?みたいなもの。
5枚目: 最終日だけ雪が降りました。その時の幻想的なNoordwijkの市場の様子。

こんにちは鮫島です! 今回はESA(European Space Agency)/ESTEC(European Space Research and Technology Centre)と SRON(Netherlands Institute for Space Research)に訪問するために約2週間オランダに出張してきました (with 望月さん。彼はまだまだ滞在しています)! Noordwijkという海岸沿いの街にあるESTECは、ヨーロッパの宇宙開発を統括するESAの技術研究の中枢拠点であり、 理学・工学の研究者が共に勤務しています。SRONはライデン大学の敷地内にあり、ESA/NASAの様々なミッションの中核となる 検出装置を開発しています (Athenaの検出器つくている実験室があった、、すごい)。基本的にはESTECにデスクをおいてもらって そこに滞在し、SRONには2回訪問しました。
ESTECに滞在して1番驚いたのは、研究環境がめちゃくちゃ良かったことです!プール・サウナ付きのジムやスポーツ施設があったり、 他にも大量の無料コーヒーマシン、ビールやおつまみが楽しめるバー、美しい海岸、かっこいい湾曲スクリーン、、などなど良かった点 は数え切れません。そして何と言っても食堂がハイレベル。すごい種類があって全部フレッシュで美味しい。本当にこの食堂はISASにも欲しい!
また今回は土日もあったということで、存分に観光も楽しめました。オランダの美しい街並みと優しい人々は忘れません。うちにインターンに きていたMarcoとBramにはDelftを案内してもらいました!また、今回ホストしてくれたESTECのBertには、なんと家に夕食に招待してもらい ビールとパスタをご馳走になりました!本当に貴重な経験です。ありがとう!次に日本に来た時はもっともてなします。
もちろん研究でも多くの進捗が生まれました。今回の出張はコード開発が目的だったのですが、現地にいないとできない距離感で フィードバックをもらいながら開発を進めることができて、大変有意義な出張になりました。結局こんな良い経験ができるのも、 本当にXRISMのおかげですね。本当に感謝です。それではまた今度! (さめ)
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栗原くん博士論文審査(2026年1月23日)

写真 D3栗原くんの博士論文審査会が東大駒場で開催され、無事合格しました!3年間取り組んだX線分光観測による恒星フレア研究の集大成です。MAXI+NICER装置連携で初めて得た最初期からの超巨大フレアのスペクトル、太陽を含めて誰も手にしたことがないX線マイクロカロリメータによる恒星フレアのX線高分散スペクトルという豪華な素材を、地上プラズマ実験から磁気流体計算まで広範囲の道具で縦横に料理し尽くした、全370ページ超の超大作の博士論文になりました。 我々は前半の公開部分でギャラリー席から応援するだけでしたが(審査員の厳しい質問に独力で答えられるか問われるため)、落ち着いた喋り口の中にもみなぎる自信が感じられ、安心して見ていることができました。黄土色のXRISMジャケットを着た国際学会発表の勇姿を、これまで何度見てきたことでしょう。
栗原くんが入学した5年前は、我々が開発していたX線分光器がまだXRISM衛星に搭載される前でした。自分は、打上げ前は装置開発、打上げ後は天体物理学の研究で、ともに世界の最先端に立つと目指してはいたものの、X線マイクロカロリメータという専門性の高い装置に対して本当にそんなことができるのか、非常に不安でした。それを一人で達成して見せたのが、栗原修論博論研究でした。修論で取り組んだ電磁干渉雑音の抑制で得た分光性能を活かし、恒星のX線スペクトルに Fe XXIV の j 輝線 (2D5/2-2P3/2 遷移線で、プラズマ中の電子の非熱的分布に対する有力な診断法を提供する。XRISMでも観測が難しいと思っていた。詳しくは栗原博論参照) を初めて見出して栗原くんと共有した時の感動は今でも忘れません。あっという間の5年間でしたが、素晴らしい眺めの景色をいくつも見せてもらって、感謝の気持ちでいっぱいです(つ)。
PS. 博士論文の題目が高解像度スペクトルなのに、写真が低解像度になってしまった、すまない。
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新年会(2026年1月5日)


あけましておめでとうございます。 D2の望月です。 今回は研究室の新年会を開催しました。 場所は、お馴染みの焼肉屋さんの「味ん味ん」です。 今回の新年会では、訪問者の歓迎会も兼ねており、愛媛大学から来られた善本さんと京都大学から来られた親友の井上くんとその後輩の坂本くんも参加してくれました。
善本さんはXRISMの観測提案書の作成、井上くんと坂本くんは光と物質の相互作用(輻射輸送)を計算するために、宇宙研に滞在しています。 特に、井上くんと坂本くんが行っている計算は、当研究室でも行っており、XRISMの観測データを解釈する上で重要な計算です。 この滞在が、良い機会になればと思います。
久しぶりに幹事をやった結果、集合写真を撮り忘れる大失態をしでかしました。 次は写真を撮るのを忘れないようにします。
(もち)
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マルコ送別会(2025年12月11日)

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早いもので、ちょっと前に、オランダからやって来たイタリア人学生、マルコの歓迎会をしたと思ったら、4ヵ月経って、もう送別会です(マルコ、初もつ鍋)。 マルコが在学しているデルフト工科大学院では、学外で数か月インターンすることが修士卒業のための条件になっているそうで。 マルコの友人のブラムが、JAXAインターンがよっぽど楽しかったみたいで、その紹介でマルコも当研究室で受け入れることになりました。 しかし、工学系の大学院生なのに、短期間で天文学や天文データ処理についてたくさんのことを学んで、天文解析ツールの使い方や Java Scriptのプログラミングにも習熟して、AKARI FIS Slow Scanデータセットの公開に向けて、 データクオリティの検証やアクセシビリティの向上に貢献してくれて、 実にありがたかったです。 もうじき、DARTSのJUDO2から、天球上にAKARI FIS Slow Scanのすべての画像を表示して、数百の観測天域から興味のあるものだけを選んで、 簡単にScience ReadyのFITSファイルをダウンロードできるようにする予定です。 そこから将来にわたって、数多くの科学成果が生み出されることを期待して。
JAXAでは科学衛星の数やデータ量に比して、それを使いやすく整備・公開・アーカイブ化するための人材が圧倒的に不足してるんだけど、 こういう形でインターンを使って仕事を進めると、Win-Win situation になりますね。マルコにとっても、JAXAで学んだ知識やスキルが、きっと 将来のキャリアに役立つと思います。
当研究室の大学院生と交流を深めてくれたのも良かったけど、一緒にISASの近くでトランポリンしたとか、 大事な国際学会の前日に新宿のクラブで朝まで飲んでたとか、 今日初めて聞いたぞ。マルコはISASフットサル同好会にも参加していて、事務系の人も一緒に、先週お別れ会を開いて貰ったんだって? こうやって、宇宙の研究を通じて国際的な人的交流を深めていくのは、改めていいものだねえ。 昨今の国際情勢はそんなにアマイものじゃないかも知れないけど、国境や人種や宗教を超えて普遍的な基礎科学研究を協力して進めていくことによって、 人類はちょっとずつ賢くなって、宇宙と地球と人間の尊さを再認識するようになって、世界はだんだんと良い方向に向かっていくのじゃ、 という夢と希望だけは捨てたくないなあ。(K.E.)


For the past 4 months I have had the opportunity to work as a part of Ebisawalab. This was my first time in Japan so I did not know what to expect, but the members of the lab made me feel welcome and helped guide me to working well and living well in Sagamihara. I was very happy to join them in working in the lab, and went on many small adventures with the entire team. The time has flown by with everyone, so i wish you all the best, and hope that we can meet again someday! (Marco)
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ISAS大学院生とJAXA若手職員の交流会 (2025年12月3日)

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JAXA職員には、一般職(9割くらい)と教育職(1割くらい)というカテゴリーがありますが、僕たち教育職はISASに所属し、 大学共同利用機関の教員として、教授、准教授、助教という身分で大学院生教育を行っています。 その制度の下、ISASで学んだ大学院生が、エントリーシートを書いてJAXAに応募して、一般職として入社(入構?)するというのは、よくあるキャリアパスです。 当研究室のM1が修士終了後の就職先としてJAXAを検討している、ということなので、 C-SODAの同僚の新人職員を紹介することにしました。せっかくの機会なので、それぞれ周りの大学院生と若手職員に声を掛けて貰ったら、なんと15人以上も集まって、ちょっとした宴会になってしまいました! 行きがかり上、私が幹事を務めさせて頂きます。会場は、いつも使ってる、淵野辺駅北口のおいしいピザ屋さんで。 (マスター、宣伝しといたよ!)
ISAS/相模原キャンパスは、理工学の教育職とJAXA一般職の技術者、アドミニストレータ、大学院生などが一か所に集中し、 地球近傍、太陽系から宇宙の果てまでをカバーする多様な宇宙科学プロジェクトを実施している、世界で唯一の研究所です。 このようにユニークな場所で、我が国の将来の宇宙科学・開発を担っていく大学院生と若手職員が交流する機会が少ないことが、 実にもったいないな、と常々感じていました。イノベーションは異分野の周辺領域が重なりあうところから生まれる、とよく言います。 これを機会にISAS大学院生とJAXA若手職員が交流を深め、世界をあっと驚かせるような将来プロジェクトのアイデアを生み出してほしいと思います。ざっと40年後、君たちが今の僕と同じ年齢になった頃には、X線でブラックホールを撮像したり、地球外生命を発見したり、 宇宙誕生時の原始重力波を検出したりするようなミッションが実現していたらいいなあ。僕はそれを楽しみに、長生きしていたいなあ。(K.E.)
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第69回宇宙科学技術連合講演会@札幌(2025年11月25日-28日)

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ドイツ帰国からはや1週間、今度は北海道に行ってきました!!
今回は第69回 宇宙科学技術連合講演会(略して宇科連!)に、口頭発表で出場してきました。
宇科連は参加者が3000人もいる非常に大規模な学会で、17個の会場に分かれ同時進行で口頭発表が進んでいく形式でした。 宇科連は企業の方々の参加率が非常に高く、企業ブースでは、あちこちで企業説明や名刺交換が執り行われていました。私は"宇宙ビジネス"という単語に漠然と怪しさを感じていたのですが、全然そんなことなく、すごく現実的で宇宙開発に必要な会社ばかりで勝手に安心しました。いろんな角度から宇宙に関わっている会社がたくさんあって、非常に興味深かったです。
他分野の発表では、制御理論や材料など工学系の発表をたくさん聞くことができ、一応工学部出身の私は懐かしい雰囲気を感じることができました。工学系の学会は基本みんなスーツの法則を忘れていて、きらきらセーターの私は明らかに浮いていたので、次回はジャケットを連れて行こうと誓いました。
私の発表は懇親会の翌日、朝一番だったので、誰も来ないんじゃないかと心配していたのですが、懸命な勧誘活動が功を奏し、多くの方に聞いてもらうことができました! 特に懇親会でお会いした方で、私のアブストラクト(PDF2枚)をわざわざ印刷し予習して来てくださった方がいて、本当に嬉しかったです!! 質問も4名からしていただき、とても有意義な発表となりました。
北海道では美味しいご飯と、身長まで積もる雪を期待して行ったのですが、残念ながら雪は1粒も残っていませんでした..。でもご飯は本当に何を食べても美味しくて、スープカレー, ジンギスカン, お刺身, 海鮮丼, ソフトクリーム等々、片っ端から北海道らしいものを食べまくりました!! 最も感動したのは小樽で食べた海鮮丼で、ウニが甘くてめちゃめちゃ美味しかったです! そして新千歳空港がすごく楽しくて最高でした。溢れんばかりのお土産ショップやレストラン、温泉やゲームセンターまで、色んな施設が入っていて1日楽しめそうな場所でした。たまたま開催していたイベントで絵を描いたり、温泉で寛いでみたりと、精一杯北海道を満喫しました!
今年度の旅の予定はこれがラストだったので、ここからは年末年始、そして修士卒業に向けて頑張ります!(ひよ)

1枚目: 口頭発表!
2枚目: 懇親会にて、来年の開催地発表の瞬間。宇都宮らしい。
3枚目: ウニいくら丼! おいしい!!!!
4枚目: 新千歳空港で描いた絵。久々にクレヨンを握った。
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弘前大学出張(2025年11月17日-21日)

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写真1:雪降る弘前大学から撮った写真(1日だけ降ってました)
写真2:歓迎会でのお刺身盛り合わせ
写真3:大鰐温泉に向かうために乗った弘南鉄道の電車
山登りをしなかったD2の望月です。 今回は流体計算研究を加速させるため、弘前大学の野村研究室を訪問し、研究を行いました。 実は、去年の秋にも訪問していて、日誌を書いています。 なぜ流体計算をするのかという詳しいモチベーションについてはそちらをご覧ください。
今回の出張では、僕の連星系に対する計算で肝となる部分のコードを野村先生にご助言を頂き、実装しました。 具体的には、原子の中の電子が光から運動量を受け取って、原子が加速する力です。 この力を入れることで、連星系の周りにできるガスの動きが大きく変わります。 この力をコードに入れて、計算が走ったのを確認できたので、ひとまず良かったです。
やっぱり、行くと研究が進みました。 普段宇宙研で、同じコードを使っている人もいなければ、流体計算をしている人も少ないんですよね。 ちなみに、うちの研究室では、栗原さんが流体計算を行っています。 また、野村研究室の学生さんたちと議論をさせていただいたのも良かったです。
そして、滞在中歓迎会を開いていただき、ありがとうございました。 昼食や夜ご飯もご一緒させていただき、ありがとうございました。 コーヒーも美味しかったです。 また、M1の坂下くんからりんごをもらい、川田くんと水餃子食べ行ったり、十文字くんが探してくれた日本酒のお店に行ったりと、弘前を満喫できました。 ありがとうございました。
ここから、観光編です。 前回は、スニーカーで岩木山に登るトンデモナイ行動をしてしまったので、さすがに今回は危ない行動は控え、温泉に行きました。 川田くんが教えてくれた廃線になるかもしれない弘南鉄道に乗り、40分かけて大鰐温泉へ。 めちゃくちゃ良い温泉でした。 今年は熊の出没が多く、大鰐町でも出現していたみたいで、そう言う意味では危なかったけど、無事に帰って来れて良かったです。
弘前の桜は綺麗だと教えてもらったので、今度は4月に行けたらいいなと思います。
(もち)
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CALET10周年記念シンポジウム@早稲田大 (2025年11月15日)

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僕はISAS/JAXAのデータアーカイブDARTSの天文分野担当なので、 JAXAのほぼすべての天文(宇宙物理)プロジェクトに、何らかの形で関わっています。というわけで、今回はCALETです。 CALET (CALorimetric Electron Telescope) は、MAXIと同じく、「きぼう」の船外実験プラットフォームに設置された宇宙線観測装置で、2015年の打ち上げから10年、早稲田大学(なぜ熊?)で開催されたCALET10周年記念シンポジウムに招待されて行ってまいりました。
宇宙線のほとんどは陽子で、CALET打ち上げ前、電子のエネルギースペクトルは良くわかっておらず、 そもそも、陽子と電子を判別するのも難しかったそうです。早稲田大学の鳥居教授が、効率よく陽子と電子を判別する装置を考案・開発し、 気球実験を実施していましたが、装置をさらに大型化して長期間観測するのは気球では不可能。 その一方、JAXAは「きぼう」に搭載する実験装置を公募していました。宇宙ステーションになら、大型装置を搭載して長期間観測することができる!そこにCALETが応募して採択され、CALETプロジェクトが開始しました。
面白かったのは、祝賀会で乾杯の音頭を取られた及川プロマネ(写真右;中央)のエピソード。 プロジェクトマネージメントの経験豊富な及川さんが、次はCALETをやれ、と言われて、さて宇宙線とはいったい何だ、 とゼロから勉強を始めたとのこと。打ち上げ前にはいろいろな技術的困難があったそうですが、すべて解決し、打ち上げ後もほとんど故障もなく10年間宇宙線観測を続け、過去最高精度で宇宙線電子スペクトルを決定したり、それ以外にもエポックメーキングな論文をたくさん出しています (僕もアーカイブを少しお手伝いしたおかげで共著に入れて頂いて、有難いことです)。
他にも、当初の目的にはなかった、太陽系起源の荷電粒子のデータをリアルタイムでDARTSから公開することによって、他の衛星データとも合わせ、宇宙天気の分野でも多くの成果が生み出されています。 宇宙飛行士が船外活動中に受ける被爆の影響の評価にも使われています。 こういう成果は、分野横断的 (multidisciplinary)なデータアーカイブDARTSを運営している立場からは、とても嬉しいなあ。
シンポジウムでは、あれ、君もCALETに協力していたんだ、とX線天文学の後輩たちにたくさん会いました。 X線衛星プロジェクトで学んだ知識と経験は、 他のプロジェクトにも必ず役立つし、新たに宇宙機に参入してきた分野には、特に重宝されるからね。 JAXAと大学との連携、 研究者と一般職(エンジニア)の協力、多分野のデータ公開によるシナジー的な成果、プロジェクトを超えた協力、と  CALETはJAXAと日本の良いところが集まって成功したプロジェクトだったなあ、とつくづく思います。いや、過去形じゃなくて、国際宇宙ステーションが引退する日まで、まだまだCALETの観測は続きます。 (K.E.)
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ADASS 2025@ドイツ ゲルリッツ(2025年11月9日-13日)

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Guten Tag!
今回はAstronomical Data Analysis Software & Systems(ADASS2025)に出場するべく、ドイツのGörlitzという街に行ってきました!! そもそもなぜADASSという比較的大規模な学会がGörlitz開催なのか気になっていたのですが、どうやらGerman Centre for Astrophysics (DZA)という新しい研究施設がGörlitzに建設中らしく、その影響を受けて開催地になったようでした。
Görlitzはポーランドとの国境付近にある街で、会場から徒歩10分のところにある橋を渡ると、ポーランドにやっほーすることができます。 ぜんぜん都市部ではないため、私はチェコのプラハ国際空港まで飛行機で行き、そこからFlixバスを2本乗り継いで街まで行きました。バスの本数も1日1本のため、丸1日半の大移動でした...! ようやっと辿り着いたGörlitzの街並みは、想定よりもたくさん建物があって、とても綺麗な場所でした。学会の合間を縫って、街のシンボル的な教会を見学したり、国境付近で反復横跳びを試みたり、ドイツ料理屋さんで色々な形態のジャガイモを食べたりと、たくさん観光することができました! 今回はホテルではなく家を借りていたため、近くのスーパーでお買い物をして、自炊に挑戦するのも楽しかったです! ポテトグラタンを生成したのですが、ジャガイモが2kgからしか売っていなかったので消費が大変でした...(ちゃんと5日で食べ切りました)。
さて、主目的の学会ですが、結論から述べると、とても有意義な学会となりました! 発表自体はポスターだったので、特に緊張することもなく、通りがかる人を捕まえては説明してコメントもらって議論して...を繰り返していました。ポスター発表は会話するように説明できるのが良いなと思う反面、口頭発表の方が一気に説明してたくさん感想貰えてお得だなと感じたので、次は口頭発表がしたいなと感じました! 私は去年のADASS2024 in Maltaにも参加していて、その時は口頭発表をしていました。なんとそのことを覚えてくれていた参加者の方が沢山いて、声をかけてもらえたのが1番嬉しかったです! 8月のTucson(この日誌参照)で知り合った方とも再会し、お話しすることができました。基本的に参加者の皆さまは、どこかの天文台や研究機関に勤めていて学生はほとんどいないのですが、私のような小娘とも研究についての議論や雑談をしてくださり、本当に優しい人ばかりでした。 新しく友達になったエンジニアの人や、大谷翔平選手のそっくりさんなど、新しい素敵な出会いも多くあり、楽しい5日間になりました!
普段の生活圏から外へ飛び出すと、見知らぬ場所の土地や文化を肌で感じ、一気に自分の世界が広がったような感覚になります。初めましての景色の中を歩いてみると、普段しないような考え方や行動をしたりして、知らなかった自分が見つかることも度々あります。 学会などのイベントがあると、いろんな国や年代の人と共通の話題で友達になれるチャンスが大きくて、それもワクワクポイントの1つです。 だから私は旅が好きで、これからも色んな景色を見に行きたいなーって感じました! 今回のドイツ旅も、とっても素敵な思い出になりました!
Danke schön, Tschüss! (ひよ)

1枚目: Görlitzの街並み。ドイツとポーランドを分つ橋から。
2枚目: 生成したポテトグラタンとスープ。
3枚目: ポスター発表!
4枚目: ドイツ料理屋さんで食べたガチョウのロースト。11月11日は聖マルティンの日で、ガチョウ料理を食べる習慣があるようだ。
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論文受理お祝い会(2025年11月7日)

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こんにちは、鮫島です! 今回は論文受理お祝い会をしました! なんと今回の祝われ人は、辻本先生、栗原さん、望月さん、鳥海さん。。多すぎる! 大変喜ばしいし、すごいことなのですが、もはや論文を出さないと罰ゲーム状態(飲み会代おごり)という変なことになっています笑。( と言いつつ今回は辻本先生にはお金出して頂きました、本当にありがとうございます。)ちなみに今年の論文数は10本で20年の研究室史上最多らしいです!

お店は温野菜に行ってきました。鳥海さんは今回出張中で参加できなかったので、また今度別でやりましょう!それでは次回は自分のお祝い会になることを期待して、また今度!(さめ)

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Merging High-Resolution X-ray Spectroscopy and Laboratory Astrophysics@立教大(2025年10月27日-28日)

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D3栗原です。京都でのXRISM International Conference の興奮冷めやらぬ翌週、 立教大学で開催された 実験室宇宙物理学の国際会議 に参加・発表してきました。 学会自体は先週の XRISM Conference とは対照的で、参加者は30名程度と小規模でしたが、XRISM/Resolve に似た(けれど少し異なる) TES型マイクロカロリメータの専門家の方々が集まっていたのが印象的でした。
1つ前の日誌 にも紹介されていた通り、当研究室ではXRISM の打ち上げ前から、来たる1st XRISM conferenceで世界をリードする発表ができるようにと準備を進めて来ました。 辻本先生が先見の明で挙げていたのが輻射流体計算とEBIT。自分が取り組ませていただいていた後者(e.g, 過去の日誌)について、 今回発表することができたのはとても良かったです(1週間遅れではありましたが笑)。 先週のXRISM恒星フレア観測の発表と合わせて、博士論文前の学会発表はこれにて終了。切り替えてD論追い込みます! (みき)
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XRISM International Conference@京都(2025年10月20日-24日)

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一枚目:広島かなた望遠鏡。二枚目、三枚目:山口干渉電波望遠鏡。

こんにちは、鮫島です! XRISM International Conference に行ってきました。300人参加者のいるめちゃめちゃでかい学会で、格式高い雰囲気をひりひり感じました。 今回の学会では、宇宙研と本研究室のXRISMへのアプローチが最先端であることを初めて実感することとなりました。自分はXRISM以前のX線分光を経験していないので、始めた時から「ボーナスステージ」みたいな感じで、宇宙研での研究手法も当たり前のものにように捉えていました。しかしポスターを見渡してみて、自分たちのアプローチは決して当たり前ではなく、来るXRISM時代に向けて洗練されたきたものなのだと実感しました。やはり今の研究室の環境は、長らくXRISMの開発に携わり、XRISMへの深い理解を持つ先生及び先輩方が作り上げてきた貴重な環境なのだと理解する良い機会になりました。

先輩方の凄さも目の当たりにしました。数少ない学生ながら堂々と口頭発表した栗原さん、三浦さん(山口研)、そして何十回と引用されるMochizuki et al. 2024。普段仲良くしている人たちは結構すごい人たちでした笑。改めて尊敬します。

また学会3日目には研究の相談で広島大学のかなた望遠鏡、山口大学の干渉電波望遠鏡を訪問しました。広島大学では植村先生に、主に自分の研究の相談をして、とても有意義な時間となりました。望遠鏡も見学できました!かなた望遠鏡は可視、近赤外線のイメージ、分光そして偏光までできる色々な装置がついた望遠鏡です。学生たちが自分で作った装置を付けて実験しているようで、X線には無い自分たちで観測している実感が得られるのは羨ましいなと思いました。

午後は、京都大学榎戸研の井上さんとも合流し、山口大学の藤沢先生を訪問しました。XRISMとの電波同時観測の相談に行ったのですが、藤沢先生は何ともノリノリでオープンな方で、非常に活発な議論となっていました。そしてこちらでも電波望遠鏡を見学しました!望遠鏡はKDDI衛星通信センターにあり、天文望遠鏡以外にも海外へテレビ電波を飛ばしているものなどもあり、全部で10個くらいの望遠鏡が立ち並んでいました。その中で、32mと34mの一際大きいものが干渉電波望遠鏡。元々KDDIから国立天文台へ寄贈された望遠鏡だそうで、現在はほぼ全ての管理を藤沢先生が行っています。1979年に三菱電機が作った望遠鏡で、装置などは古いですが、現在になっても故障せず現役稼働、、まさに驚愕です。VLBIの観測時間以外のほとんどの時間を自分たちの好きな観測に使えるらしく、本当に素晴らしいと思いました。

総じて、京都、広島、山口のどれも貴重な体験となりました。それではまた今度!(さめ)
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写真1:栗原さんの発表の様子
写真2:NASAメンバーと寿司
写真3:SRONメンバーと日本食
望月です。 今回はXRISM International Conferenceと京都大学でのセミナーを兼ねて京都に行ってきました。 XRISM International Conferenceでは、私はポスター発表を行い、自分が最近取り組んでいる流体計算の専門家の方々と議論しました。
今回の学会で、XRISMの学会はSM5,6,7,8に続いて5回目となります。 最初にM1の頃に参加したときのSM5を思い出すと、私は学生も研究者の方も知り合いがほとんどいない状況でした。 知っている人同士で基本的には固まって話し、ご飯に行くので、疎外感があった記憶があります。 しかし、先生方に紹介してもらったり、自ら一生懸命話しかけたり、自分の研究成果が出るうちにだんだんと知り合いが増えていきました。 特に今回の学会では、何回もMochizuki et al. 2024やその他の論文を引用した発表があり、自分と自分たちの研究が認知されていることを実感しました。 そして、自分のやってきたことが科学の進歩に貢献していることを感じました。 また、コーヒーブレイクやご飯会でも色々な人とも話したり、海外の方の発表を理解し、質問し、議論することもできました。 総じて、M1の頃に比べて自分の成長を感じた学会でした。
京都大学でのセミナーでは、修論の内容と最近出版した論文の内容を発表しました。 お呼びいただきありがとうございました。
今後は流体計算をガツガツやっていきたいと思います。
(もち)
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Bert ISAS訪問(2025年10月10日-14日)

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一枚目:赤から淵野辺店。二枚目:鶴岡八幡宮にて。三枚目:野毛にて。

こんにちは、鮫島です!さて、私が先週まで学会出張に行っていたベルギーから(一個前の日誌)、私の共同研究者であるBert Vander Meulen(ESAの研究員)が早速来日してくれました!主目的は、来たるXRISM京都学会での発表のためですが、今週はISASに訪問してくれたため、一緒に遊びました。今回はそんな日誌です!

10月11日(土)はISAS特別公開日だったので、栗原さんや海外からのインターン生と一緒に周って、XRISMやXMMなどの展示を楽しみました。当たり前ですが、全体的にかなり日本人向けでしたね笑。展示の内容を私や栗原さんが英語で説明する必要があったのですが、かなり難しかったのでほぼ栗原さんに任せました笑。夜は関本研の人たちも交えて、「赤から」淵野辺店に行きました。Bertにもインターン生にも「赤から」かなり好評でした!最後に日本の文化として一本締めを教えることができました。

12日(日)は、研究室のメンバーで鎌倉観光しました!定番の鶴岡八幡宮とデカ大仏を見に行きました。喜んでくれたので良かったのですが、、とにかく江ノ電が混んでる!ホームにも人が溢れていて、ほぼ満員電車でした笑。その後は海老沢さんご夫婦と交流して、野毛に飲みに行きました。自分にとっても野毛は初めてだったのですが、料理が全部美味しすぎて感動。いつも自分が友達と行く店はなんだったんだろうと思いました笑。馬刺し、活きイカ、刺身、さらに初めてひれ酒も体験できて、Bertもみんなも大満足。みんなでまた野毛いきましょう!

ということでBertのISAS訪問日誌でした!研究以外の時間でこうやって交流できたのはとても嬉しかったです。さて、遊んでないで早く京都のポスターを書かねば笑。それではまた今度!(さめ)


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SKIRT Days 2025@ベルギー ゲント(2025年10月1日-3日)

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一枚目:発表時の写真。二枚目:ブリュッセルワッフル。三枚目:ギャルリー・サンチュベール。四枚目:ムール貝。五枚目:ゲントの街並み。

こんにちは、M1の鮫島です! 今回はベルギー王国、ゲントで開催されたSKIRT Days 2025という学会に、D2の望月さんと二人で行ってきました。私にとっては初めての海外ということもあり、書きたいことが多すぎます!笑

とりあえずまずは研究の話から!軽く説明すると、SKIRTというゲント大学で開発されたモンテカルロ輻射輸送コードがあり、本研究会はその開発者と利用者が世界中から一堂に会する会でした。SKIRTはこれまで赤外線での応用のために開発されてきましたが、それをX線まで拡張しようというのが私の研究になります。そして研究会で口頭発表を行うのが仕事でした。口頭発表は英語で行いますが、英語にはあまり自信がありませんでした。全く知らない土地で全く知らない人たちを前に初めての英語の口頭発表ということで、、正直一週間ぐらい前からずっとお腹が痛かったような気がします笑。ただ、練習の甲斐もあって発表はとても上手くいきました!ちょっと高いと思える壁を思い切って乗り越えてみるのはとても大事ですね。終わってみれば本当にやって良かったと思えるし、とても自信がつく経験になりました。

次にベルギーについて!到着したのが学会前日の朝だったので、その日にブリュッセルを観光できました!まず空港に到着して、鉄道でブリュッセル中央駅へ。この時点でも全てが初めでウキウキしていましたが、駅を降りた瞬間の街並みに感動しました!自分が期待していた通りの、欧州らしい石造りの美しい街が広がっていました。まさに別世界。感動もそのまま、まずはベルギーワッフルを食べに行きました。サクサクで美味しい!ブリュッセルワッフルとリエージュワッフルという二種類あるらしくて、サクサクして軽いのがブリュッセルワッフルらしいです。次にベルギーはムール貝が有名ということでLeonという人気なお店にお昼に行きました。本当に美味しすぎて感動しました。普段は貝なんて好きではないし全然食べないのに。また食べたいですねー。

初めてのヨーロッパの感動を書き続けるとあまりにも長すぎるので、とても印象的だったことを三つだけ!まずは開催地であるゲントの治安が本当に良かったのが驚きでした。少し夜中になってしまっても危険そうな人は全然見当たりません。街並みも教会や城が沢山あって本当に綺麗で安全な良い街です。必ずまた行きたい!二つ目は、学会の主催者たちのホスピタリティに驚かされました。毎日2度のCoffee breakと美味しいサンドイッチとスープの昼食があり、さらに一日目の夜はボーリング大会、2日目の夜はボートツアーとconference dinnerまで!しかもconference dinnerのメインディッシュとデザートは何種類もある中から自分で選べます。なんとウェルカムなんでしょう。この温かさのおかげで緊張せずに発表できました。三つ目は、松本光生さんゲント大学に残していったレガシーがすごかったこと。松本光生さん、自分は会ったことありませんが、元々ISASにいてPhDをゲント大学でして、SKIRT開発に従事していた方らしいです(多分日本人ではSKIRTの先駆者)。SKIRT Daysにいたゲント大学の学生は、みんな松本さんの残していった(おかしな)日本語を喋って喜んでいます笑。これはぜひ行ってみて体感して欲しいです。おかげで日本人としての会話も盛り上がりました、松本さんありがとうございます。

まとめると、仕事も上手く行ったし、自分の世界も広がった本当に、、本当に良い経験になりました。人間的に成長したような気分です。援助していただいた天文学振興財団様、XRISM c2c様には本当に感謝しています。申請書書くのは大変でしたが笑、比べものにならないくらい貴重な経験ができました。さて、でもまだ結果は出していないので、これからも気を引き締めて頑張っていきます!それではまた!(さめ)


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XRISM 特集号出版(2025年10月1日)

写真 写真 新しく衛星が打ち上がると、論文誌で何度か特集号が組まれることが多いです。この度、日本天文学会欧文研究報告誌(通称 PASJ)にて最初のXRISM特集号が発行され、22本の装置及び観測論文が一挙に出版されました。最初の特集号では特に、誰もが初めて見るデータの新規性を見抜いて迅速に結果を出す必要があるため、研究歴の長い研究者が主筆することが多いです(僕も1報貢献)。そんな中、大学院生が主筆した論文(Resolve 装置を用いたもの)が4報ありました。当研究室の栗原くん望月くんと、隣の山口研の三浦くん鈴木くんの各1報と、なんとすべてが宇宙研の学生によるものです。宇宙研の大学院生が非常に優秀なのか、研究環境が圧倒的に有利なのか、はたまた指導教官が厳しい熱心なのか???(多分、全部正しい)。いずれにせよ、抜きん出た貢献で、おめでとうございます。 併せて米国の "Journal of Astronomical Telescopes, Instruments, and Systems"誌 (JATIS) でも XRISM 特集号が進行中で、多数の装置論文が出版される予定です。望月くんはこちらにも1報主筆貢献しました。

XRISM 初年度観測の科学成果は他にも多数あり、当研究室員も大きな貢献を果たしたと思います。我々が取り組んだ論文では、多様なトピックについて、データの単なる現象論的記述にとどまらず第一原理計算に基づく物理的な解釈に挑戦しており、新時代に相応しい出来栄えになっています。打ち上げの何年も前からこつこつと、現場で衛星開発に取り組んで装置性能に習熟し、原子物理学や輻射輸送論を勉強してスキルを蓄積してきた結果が、ここに来て一気に開花したと言えるでしょう。引き続き、研究室を挙げて、自分達の装置を使った先導的な研究成果を上げていきたいものです(つ)。


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1st UNDARK Workshop@スペイン テネリフェ島 (2025年9月29日-10月3日)

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地球上で、高地で空気が澄んでいるために天文観測に適していて、交通事情や治安もそれほど悪くなくてアクセスしやすいため (これが結構大事)、望遠鏡がたくさん集まっているところが、三か所あります。それは、ハワイ島チリカナリア諸島 (実は南極がいちばん観測条件は良いのだけど、アクセスが悪すぎる) 。 僕はハワイとチリには観測で行ったことあるけど、天文学者としてはすべてに行っておかないと!ということで、カナリア諸島に行ってきました(南極にもいちどは行ってみたいけどね)。
カナリア諸島は7つの島からなりますが、 カナリア天体物理学研究所 (IAC)があるのは一番人口の多いテネリフェ島。 上のリンク先は、 CTAやCanary Grand Telescopeがあるパルマ島です。テネリフェ島にも、IACから比較的アクセスの良いところに天文台があります(後述)。 今回の出張は残念ながら観測じゃなくて、IACで開催された 1st UNDARK Workshopというタイトルの、 ダークマターとダークエネルギーについての研究会への参加でした。 僕の参加目的は二つあって、ひとつはLiteBIRDチームを代表してLiteBIRD計画の現状を紹介すること。 もう一つは、僕の専門ではない、ダークマター・ダークエネルギーに関して、最先端の研究成果を勉強してくること、でした。 前者については、2030年代に打ち上げが予定されている世界で唯一のCMBミッションとして、 LiteBIRDへの期待が非常に大きいことを、ひしひしと感じました。人類のために、必ず成功させないとね。 後者については、う~ん…。宇宙を加速膨張させている謎のエネルギーであるダークエネルギーと 宇宙をほぼ一様に満たしていて重力は及ぼすが光を出さないタークマター、どちらについてもその正体の解明はあまりにも難しくて、 観測的にも理論的にも、つかみどころがない(elusive)話が多かったなあ、という印象です。 いずれ人類はダークエネルギーとダークマターの正体を明らかにするとは思うけど、 それはどんな方法で、いつのことになるやら。XRISMによる、圧倒的に高精度のX線エネルギースペクトルと、 いろいろな天体の正体を明らかにした素晴らしい成果が論文としてどんどん出ている様子を日々見ている身としては、 ちょっと辛かったかなあ…。
Excursionでは、テイデ山とテイデ天文台に行ってきました。CMB観測も盛んで、IACのCMBグループだけで約20人もいるとか!それにしても、 カラッと晴れた暖かい南国の島のビーチリゾートを想像していたら、 IACのあるLa Lagunaの街は内陸の都会で海からは遠いし、意外に寒くて天気もあまり良くなくて。バルでの食事は楽しんだけどね。 (K.E.)

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日本天文学会2025年度秋季年会@下関(2025年9月9日-11日)

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(写真1,2:門司港駅、写真3:山口下関発祥らしい瓦そば、写真4:私の博論執筆をずっと見守ってくれたロビーのくまさん)
D3栗原です。山口は下関で開催された天文学会に参加してきました。 内容は、太陽セッションでXRISM恒星フレア観測について。 Londonではあまり日本人がいなかったので、 今回はまた違った人たちに聞いていただけたと思います。
もしかしたら人生最後かもしれない天文学会。思ったことは、やっぱりmy favorite conferenceではないかな、 ということでした(笑)。Sorry ASJ,,, もちろん、人によっては年2回欠かさず参加される方もいるくらいなので、これはあくまで個人的な感想です。 みなさんはどんな学会・研究会が好きですか?
滞在先を下関の反対岸、門司港にしていたのですが、レトロな雰囲気が大変よかったです(写真1,2)。 港を横目に博論を書いていると、さながら気分は明治大正の文豪のよう。筆がのりますね。タイピングだけど。 この調子で帰っても執筆を頑張りたいと思います。短いけど、以上です。 (みき)
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JAXAインターン打ち上げ会 (2025年9月5日)

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JAXAでは毎年、学生向けのインターンシップを実施していて、 これはJAXA内の各部署に対して受け入れを希望するかどうかの調査があって、希望する部署はテーマと研修内容を考えて回答するものです。 ここ数年、当研究室では手を挙げて、 インターンを受け入れています。 今年度は、ISASの受け入れ部署は私の研究室(テーマはJ-5「宇宙科学研究所が公開する天文衛星データアーカイブの検証」)とC-SODAで同僚の中平さんによるもの(J-4「宇宙科学研究所の科学衛星・探査機が取得した科学データ利用の体験」)だけだったみたいですね。たくさんの応募者の中から、当研究室は中央大M1の石原さん、シドニー大B5のMing Zhuさんを採用しました。中平さんのインターンは、東大M1の安宅さんとB3の太田さん、東京理科大B3の林さん。ほぼ同じ時期だったので、合同で成果発表会と打ち上げ会を実施しました。
しかし、毎年思うんだけど、インターン生はみんな真面目で優秀で感心するなあ。10日間という短い期間でかなり成果を出してくれて、それが論文になったり、DARTSから公開するアプリの機能向上につながったりしています。 今年は、ちょうどXRISMの初期観測データが公開されたところなので、石原さんにはXtendの広い視野に受かった天体を検出してアーカイブユーザに知らせるために、Xtend Transient Searchを公開データに適用することを試してもらいました。Mingさんと林さんには、XRISMのスペクトルやライトカーブを早見するためのツール、UDON2の後継版、「UDON3」のプロトタイプ開発に取り組んでもらいました。安宅さんのテーマはDARTSから公開されている探査機軌道データの可視化とリュウグウの3Dデータを活用したAR開発、太田さんは、「あかり」近赤外線カメラによるモザイク観測画像処理でした。これらも、もう少しでモノになって、DARTSから公開できそうです
みんな良く働いてくれたので、中平君と僕が、いつもの「味ん味ん」で、焼肉をご馳走しました!C-SODAのメンバー、当研究室の院生・ポスドクと一緒に、大いに盛り上がりました。人数が多かったので、15分ごとに一席ずつ移動して、 全員が話せるようにしたのが良かったね。 インターンを経験した後に、JAXAに一般職として就職した人も結構います。そうじゃなかったとしても、JAXAでのインターン経験が、僕より40歳くらい若い皆さんの人生とこれからのキャリアに、なんらかのプラスになったとしたら、すごく嬉しいなあ。(K.E.)

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石原さん、Mingさん、林さん歓迎会(2025年8月29日)

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写真1:歓迎会の様子。

厚地です。この頃の海老沢・辻本研究室は、たくさんのインターン生で賑わっています。奥の机の左側中央は一つ下の記事ですでに紹介したMarco。デルフト工科大学から長期インターンにてISASに滞在しています。そして右側の列の前から二人、それぞれ石原さんと林さん、左側の列の最前のMingさんが今回の歓迎会の主賓。三人とも短期インターンにてISAS滞在中(林さんは正確には中平さんのインターン生)で、ピザを囲みながら小時間、趣味や将来や宇宙の話に花を咲かせました。
石原さんは僕と同じく天体物理に興味があって、中性子星連星の研究をするのだそうです。今はXRISMはやっていないそうですが、近い将来、何かの研究の縁でまたお会いする日が来れば嬉しいです。林さんは趣味で作曲をするのだそうです。実は僕も作曲経験があり、自宅のキーボードで弾いて遊んだりしているのですが、なかなか共通の趣味の人に会わないので新鮮でした。Mingさんはシドニー大出身で、オーストラリアでは学部と院の仕組みが日本と違い、彼女はいは「学部5年生」なのだそうです。知らなかった世界の話を聞くのは面白いな、と思うと同時に、ふと、こういった身近な話の種が国際交流に繋がるという環境は貴重だな、と思いました。
さて、本場イタリアのピザの味を知り尽くしたMarcoですが、今回のOh! Godのピザの味は"Very nice"だそうで、日本のピザの味が認められたようで僕もなんだか嬉しかったです。会話の中で、ジェノヴェーゼはジェノヴァという都市の名前からとられている、ということを教えてくれたので、「じゃあ、このフチノベーナっていうピザは何だろうね?」と聞いてみたらMarcoはちょっとツボに入って笑っていました。僕もシチリア島で「白草粥」という和食が出てきたら多分爆笑すると思います。 (なぎ)

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Marco 歓迎会 (2025年08月21日)

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写真1:集合写真
写真2:お肉
D1の望月です。今回はオランダのデルフト工科大学からインターンで来たMarcoさんの歓迎会のために、味ん味んに行きました! みんなで焼き肉を食べながら、Marcoに質問したり、おすすめの観光地やレストランを紹介しました。
実はMarcoは2年前にインターンで来たBramと同じ大学出身で、友達同士みたいです。 ちなみにデルフト工科大学は、僕と厚地くんでSM8のときに見てきました。 すぐ近くにバーがある最高の大学です。詳しくは過去の日誌を参照してください。
Marcoは12月まで滞在する予定です!研究も観光も楽しんでくれれば幸いです。 来週はJAXAのインターン生もくるということで、歓迎会ラッシュが続きそうです。毎年恒例ですが楽しみですね。
(もち)
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ADASSx Monsoon Workshop 2025@アリゾナ(2025年8月1日-5日)

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青い空!カサカサの砂!!でっかいサボテン!!!アメリカ アリゾナ州のツーソンに行ってきました!!
主目的は、ADASSxにてポスター発表を行うこと。ADASSは天文学とソフトウェアに関する国際学会で、毎年11月頃に世界のどこかで開催されています。今回は夏のミニADASSということで“x”が添えてありました。 会場がアリゾナ大学だったこともあり、学生の参加者が比較的多くて嬉しかったです。ポスター発表は人生初だったのですが、たくさんの人からフィードバックをいただき、とても有意義な発表になりました。 口頭発表やデモブースでは、様々な天文台から得られた観測データの可視化・解析を行うソフトウェアツールが紹介され、すごく興味深かったです。UIがちゃんとしてるツールは、初めてでも操作がしやすくて素晴らしいですね。ソフトウェアツール開発の面でも何人かと議論することができ、いい勉強になりました。 学会2日目には、レモン山にてCatalina Sky Surveyツアーが行われ、大きな望遠鏡や観測施設を見学しました。もちろん望遠鏡も素晴らしかったのですが、休憩室にあったブラウン管テレビは私に大きな感動をもたらしました。最初テレビ画面は消えていたのですが、誰かがテレビを叩いたら画面が明るくなって、歌番組が始まったんです。テレビって叩くと本当に直るんですね...!! 私も、調子の悪い家電は積極的に叩いていこうと思います。
8月のツーソンは連日42°超えのありえない暑さだったのですが、湿気がないので意外と生き延びることができました。学会開催中、何度かお天気の話題を振ってみたのですが、世界のお天気事情と、そこから生まれる文化の違いが面白くて、予想以上に盛り上がることができました。
ツーソン観光も全力で楽しみました! 突如カウボーイと遭遇したのが一番の思い出です!! ほかにも、バスや路面電車を駆使してお土産ショップを探したり、ヒッチハイクに成功して砂漠博物館まで連れてってもらったり、念願のIn-N-Out Burgerを食べたり、星が1個も映らないプラネタリウムを鑑賞したり、大量のSaguaroに挨拶したり...。始終るんるん旅ができてよかったー!! 素敵な夏の思い出になりました! (ひよ)

1枚目: 空と砂とサボテンたち
2枚目: ポスター発表!
3枚目: みんなで仲良く夜ご飯、6人誘ったら10人になった。
4枚目: 宿泊したプリンセスホテル。すっごく可愛い!!!
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第55回 天文・天体物理若手夏の学校@長野(2025年7月28日-31日)

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鮫島・厚地さんで、長野県戸倉で開催された夏の学校に参加してきました! 夏の学校は、大学院生が主体となって運営している学会で、参加者のほとんどが修士学生です。 今回の参加者は約300人ということで、こんなに天文をやっている同世代がいるのかと感心しました。 特にXRISMを扱っている人意外と多いなという印象で、全部で7つあるオーラル+ポスターアワード のうち、なんと4つが XRISM 関連の発表だったのが驚きでした(XRISMがすごいのだろうか)。
また、宿は露天風呂が最高でした! 2日目の懇親会のご飯は寿司、刺身、ローストビーフ、天ぷらが食べ放題で幸せでした。
夏の学校は旅行感?が結構あって、同世代の学生たちと研究の話だけではない色々な話ができて、 友達になれるのが素晴らしいですね。
1枚目: 集合写真 2枚目: カードゲームしている写真 3枚目: 鮫島発表中の写真 (さめ)
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第22回 APiP会議@東京都立大(2025年7月22日-25日)

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かれこれ50年近くも開催されている"Atomic Processes in Plasmas" という原子物理学の国際会議が、第22回目にして初めて日本で開催されました。しかも、自宅から5分で行ける都立大での開催とあり、異分野ながら参加を即決。現在、我々はXRISM 衛星の天体観測データを解析しているわけですが、必要な原子データベースが揃っていないことが時々あります。現在、僕が取り組んでいる課題がまさにそうで、仕方がないので Dirac 方程式までもどって自分で数値計算をしています(自分たちが作った観測装置のデータを解釈するために、物理の第一原理まで戻ることを余儀なくされるという状況は、うれしい)。そのためのツールも出回ってはいるのですが、天文分野で使っている人はほとんどおらず、自分でも正しく使っているかいまいち自信がなかったところ、この研究会で同じツールを使いこなしている別分野(主に核融合プラズマ関係)の人を多数見つけ、いろいろアドバイスをいただき、大収穫でした。10年に1度くらい、研究会に出席した結果、思いがけず見える景色が突然広がって研究の方向性が変わることがありますが(前回は8年前の極低温検出器の研究会だった)、今回もそれになりそうです。1枚目は集合写真。知っている人は 1/10 くらいしかいないが、「知っている人の知っている人」は大半だと思われる(こういう状況が景色を広げるのと関係あるのだろうか??)。2枚目はXRISMの最新成果の発表。3枚目は懇親会での八王子伝統車人形。八王子市民を10年近くやっていますが、初めてみました(つ)。
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第8回 XRISM Science Meeting@オランダ ライデン+α(2025年7月7日-11日)

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写真1:アムステルダムの旧市街。Bramが案内してくれました。なんと綺麗な街並みでしょう!
写真2:望月さんと登ったビネンホフのタワー。路面電車の走るハーグの街を一望しました。
写真3:ライデンの街を巡った後、小川さんの案内でディナーへ。初めてオイスターカクテルを頂きました。
写真4:Scheltemaでの発表の様子。

Goedendag!!M2の厚地です。日本では天の川に鵲の橋がかかる七夕の日、僕は遠く1万km離れたオランダの地でXRISMの国際会議に参加し、人生初の海外を全身に感じていました。
空港を出て電車で十数分、首都アムステルダムにて、JAXAでのインターンで時間を共に過ごしたオランダ人のBramと丸一年ぶりの再開を果たし、それから会議の前日の7月6日は、アムステルダムの古都情緒に溢れた街をBramの案内で巡るという、何とも贅沢なツアーを楽しみました。王宮やダム広場、海運博物館の大きな建物に圧倒されては、オランダ名物だという大きなパンケーキやアップルパイの店に寄り、世界遺産にも登録されている大運河をボートで下りながら、築数百年の建造物が立ち並ぶ旧市街を肴にハイネケンのビールを飲んだ一日は、一生忘れ得ぬ思い出です。
翌7月7日と11日はSRONにてスプリンターミーティング、中日の8日から10日がScheltemaという会場での本会議という変則的な日程でした。発表の休憩時間にかごに入ったパンが出て、初めてお会いする海外大学の研究者の方々と円卓を囲みながら、ポスター発表のフィードバックをいただくがてらにデータ解析手法の議論を交わしました。非常に有意義な5日間でした。昼と夜の休憩時間は、研究仲間の皆さんとレストランを巡り、オランダ人の常食であるサンドイッチやパンケーキからオランダ名物のニシンを使ったコース料理に地酒、そして寿司まで、オランダの街を五感の全てで楽しんで回りました。
初めての外国は驚きと感動の連続でした。オランダは高緯度のため、夏は夜の10時になっても空が明るく、夕方の5時に仕事を終えた人々は河のほとりのパラソルの下で日が沈むまでお酒を飲み交わしています。最終日に再びBramと会ったときは、彼の出身校であるデルフト工科大学の学生の皆さんとビールやワインを飲みながら、オランダでの思い出やヨーロッパと日本の文化について語り合いました。フェルメールの生地でもあるデルフトの、すっかり真っ暗になった天の原を振りさけ見れば、三笠の山に出でし月はきれいな満月でした。彼方の地で夜空を見上げると、日本が恋しいような、帰りたくないような、こんな気分になるんだなあと思えたのがこの旅の一番の思い出です。本当に楽しい5日間でした。 (なぎ)
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ここからD2望月です。ライデンでの研究会では、自分のポスター発表を行いました。 自分は研究議論とSRONについて書こうと思います。 対面の研究会では、発表するだけではなく、参加者と雑談や研究の議論をすることがよくあります。これにより今後の研究への道筋をつけたり、研究上の問題を解決したりするわけです。 私は、研究会に行く前に議論したい人とアポイントメントをとり、実際に4人の方と研究の議論をしてきました。 たとえば、私は、光と物質との相互作用を計算する輻射輸送を計算するコードを用いた研究を行っていたのですが、コードが想定通りに動かないことがしばしばあります。この場合、コードのマニュアルを当然読むのですが、それでも解決できないことがよくあります。そこで、コードの開発者たちに直接聞くことで、解決の糸口を見つけることができました。
この議論の際に、立ち寄ったのが、オランダの宇宙機関であるSRONです。 SRONの中はとても綺麗で、コーヒーマシンが各階にあり、自由に飲むことができます。 さらに、コーヒータイムの時間があり、集まって雑談をしたりしました。 こうした時間は、他の研究機関でもあるそうですが、ISASにはないので羨ましかったです。 私は、実験ではなくパソコン一つあれば研究ができるのですが、研究環境をたまには変えることも刺激に繋がり、良いなと思いました。 観光については厚地くんが紹介するはずです! (もち)
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ここからD3栗原です。ライデンでの研究会では、自分のポスター発表と系内コンパクト天体カテゴリの恒星観測成果のレビューを行いました。 (注:XRISMではサイエンスカテゴリとして4つのグループがあり、I.銀河系内か系外か、II.およそ点源か広がった天体か、によって分類されます。 他のカテゴリの天体例をあげると、例えば超新星残骸は系内広がった天体、活動銀河核は系外コンパクト天体、銀河・銀河団は系外広がった天体、といった具合ですね。)
研究会の詳細はすでにいろいろ書いてくれているので、自分は欧州宇宙機関ESAのESTEC(European Space Research and Technology Centre)訪問について少し書こうと思います。 ESAはヨーロッパ各地に拠点を持っていて、ESTECはその一つ。ライデンからバスで30分ほどのノールトウェイクに位置し、主に宇宙プロジェクトの設計・開発・試験を担っているとのことでした。 太陽研究者でお友達のAndyの紹介で、太陽グループ+ゲストの人たちと議論させていただきました。またOGの富永さんを初め、研究室メンバーと共同研究しているBert(こちらの日誌参照)とも初めましてをしました。 何より衝撃的だったのは研究機関の中にバーがあること(!)。ミーティング中、人々がしきりに「○○時にエスケープする(逃げる)」という表現を使うので、ここではみんな遅くまで残って仕事するのが標準なのかな~なんて思っていたのですが、なんとESCAPEという名前のバーに行くという意味でした!(写真1:ESTECとかけているのかも)  軽食をつまみながら和気藹々と議論が盛り上がり、楽しかったです(写真2)。ともあれ、自然に恵まれ、うるさすぎず過疎過ぎずのオランダの街は、研究するにはもってこいな環境に映りました。(みき)
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ここから辻本です。ライデンはオランダ最古の大学を擁し、教科書に出てくる多くの有名人がいます。天文学(写真1枚目は旧天文台)では、Oort, van de Hulst (中性水素21cm線の発見)、Hertzsprung (HR 図の H の人) 、de Sitter、物理学では Lorentz、Kamerlingh Onnes (超電導の発見)、Ehrenfest、Uhlenbeck と Goudsmit (電子スピンの発見) などなど。我々は、超流動ヘリウムを使った XRISM 衛星の分光器で、天体からのスペクトルの spin-orbit coupling の微細構造線を分離する研究をしているわけですが、その科学的系譜の水源のいくつかがこの街にあるわけです。
研究会の次の日は、電車でベルギーのリエージュへ。午前中は、共同研究者の Naze さん、Rauw 教授と1年ぶりの再会です。お二人と別の共同研究をしている石田研D3の宮本さんも同行してくれました(2枚目)。僕は、出国直前に XRISM で観測されたデータを当日ギリギリでまとめ、結果を共有しました。約50年来の謎を解決する決定的な結果になっていそうで、急いで論文にしないといけません。宮本さんもお二人とじっくり議論できたようでよかったです。午後は、欧州最大の衛星試験施設である CSL へ。今回は LiteBIRD 衛星の地上性能検証試験の相談に行きました。約10年先になりますが、ここでの試験がプロジェクト最大の山場になるので、現地の豊富な経験をできるだけ取り込むように議論しました。写真3枚目は、我々の LiteBIRD 衛星の先代にあたる欧州 Planck 衛星の熱真空試験をしたチャンバー。隣にいるのは、我々の XRISM 衛星の後代にあたる Athena 衛星のゲートバルブの主任技術者である Terrasa さん。
天体物理学研究でも、衛星開発でも、国や世代をまたいで知見を継いでいくことに貢献しているという実感が強く得られた出張になりました。おまけ。写真4枚目は、我々の研究でもよく使う欧州 XMM-Newton 衛星のX線望遠鏡の鏡の一部。CSL で宮本さんとお土産にもらって手荷物で持ち帰ったところ、空港X線検査も税関申告も問題なく、無事持ち帰りに成功しました!(つ)
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Hinode 18 / IRIS 16 meeting@ロンドン(2025年6月23日-27日)

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先の日誌で知らぬ間に後輩たちから幸薄い認定されてました,,,D3栗原です。 そんなことはさておき、英国ロンドンにて開催されたHinode 18 / IRIS 16 meetingに参加してきました(写真1は受付でもらったクッキー)。 新潟でのHinode 16 / IRIS 13(こちらの日誌参照)以来、2年ぶりに参加した太陽コミュニティの学会です。 今回はXRISMで初めて観測した恒星フレア解析結果をお披露目しました(写真2)。ただでさえ太陽観測装置使ってないうえに、 最終日・最後のtalkだったので、聴衆が残ってくれているかは少し心配でした。でも事前の宣伝の効果もあり(?)、 質問もたくさん出て一安心です。特に、論文で名前だけは知っていたような有名人からお褒めいただけたときは、大学院生冥利につきますね。 自分の発表以外でも、進んだ太陽研究に関してChatGPTの補助をもらいながら講演を聞いたり、共同研究者の人と最近の成果を見せあったり、 毎晩新しい人たちとご飯に行って人脈を広げたり、楽しかったなぁ。この学会は会期中朝9時から夕方17時過ぎまでみっちりtalkや poster sessionが組まれていて、一週間を終えて疲労もいっぱいですが、小規模国際学会いいなって改めて思いました。 また、学会出張の楽しみ比重が修士のころに比べて、「おまけの観光」から「幅広い人との研究議論」に移っているのも、 成長(と加齢)を感じられて少し嬉しいところであります。

観光面での個人的ハイライトはBig Benかな(写真3)。そして学会後は、Harry Potterシリーズの9と4分の3番線で有名な King's Cross駅からeurostarに乗ってオランダへ(写真4)。SRONにて、再来週やってくる他のメンバーたちを待とうと思います。 (みき)
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栗原さん論文受理&内々定お祝い会(2025年6月13日)

写真 栗原さんのお祝い会を行いました! 日頃から高い徳を積み続けている栗原さんですが、なぜかそうやって積み上げた徳を自分から壊してしまうことも多いんだとか(?)。 変な人ですね。今回はしっかり積み上げた徳が成就して嬉しい限りです! タイトルにもある通り、論文受理&内々定のダブルお祝いでした。 自分も現在論文執筆や就活の大変さを味わっており、二つともしっかり完遂させた栗原さんは本当にすごいなと思います。 お疲れ様でした!
場所はOh God、ピザがとても美味しかったです。 厚地さんが頼もうとしたチキンが海老沢さんにリジェクトされてましたが、チキンもとても美味しかったですよ! また行きましょう!
また、今回は社会人の富永さんと柏崎さんが来てくれました。 お二人とも変わらず元気そうで何よりです。またいつでも研究室飲み会に顔出して欲しいですね。
次回の飲み会は、大型新人鳥海さんが幹事ということでとても楽しみですね! それではまた!
(さめ)
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鮫島さん入学、鳥海さん配属 (2025年4月1日)

東京大学から鮫島さん (新M1) が修士課程学生として進学しました。まだ芝浦工業大学から鳥海さん (新M2) がJAXA受託指導学生として研究室に入りました。(K.E.)


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