研究室インターンをご希望の皆さんへ
JAXA ではいくつかの短期就業体験プログラム(インターン)を用意しており、我々の研究室でも積極的に受け入れています。JAXA での仕事や宇宙の研究に、短期間だけですが、触れることができます。みなさんの将来を考えるよい機会になることを期待しています。インターン生の中には、JAXA に就職が決まった方も何人かいらっしゃいます(ただし、インターンの経験は採用と関係ないと書いてあるので注意)。ご興味あれば、お声をおかけください。
上に戻る方法
私の研究室に短期で滞在するには、以下の方法があります。これらは、JAXA 全体の大学院生等の受け入れルールに依拠したものです。
- 技術習得方式 ... 年間120日まで。随時受け入れています。当研究室では、主に大学院生や進学予定の学部生を受け入れています。
- インターンシップ方式 ... 大体夏休み期間に10日程度。当研究室では、主に大学3,4年生と大学院生を受け入れています。毎年募集しており、テーマはこちらにあります。本研究室でホストしているテーマはこれを見ても推測しか出来ないので、お問い合わせください。
実績
年度 | 名前 | 所属 | 学年 | テーマ | プログラム |
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2024 | 丸山 満ちる | 東北大学 | B4 | 宇宙科学研究所が公開する天文データアーカイブの検証 | インターン |
2024 | 藤島 葵 | 鹿児島大学 | M2 | 宇宙科学研究所が公開する天文データアーカイブの検証 | インターン |
2023 | 厚地 凪 | 東京大学 | B4 | 輻射輸送数値計算の高度化 | 技術習得 |
2023 | 河合 優樹 | 京都大学 | M1 | 宇宙科学研究所が公開する天文データアーカイブの検証 | インターン |
2023 | 島谷 侑希 | 東京理科大学 | M1 | 宇宙科学研究所が公開する天文データアーカイブの検証 | インターン |
2022 | 柏崎 未有 | 横浜国立大学 理工学部 | B4 | 機械学習を用いたXRISM衛星搭載極低温検出器の異常検知アルゴリズムの開発 | 技術習得 |
2022 | 森口 諒介 | 関西学院大学 | B4 | CMB観測衛星Planckの公開データを用いた突発電波点源の探索 | 技術習得 |
2021 | 望月 雄友 | 東京理科大 | B4 | NuSTAR, XMM データ解析 | 技術習得 |
2021 | 小林 寧々 | 法政大学 理工学研究科 | M1 | 科学衛星データアーカイブへ効率的にアクセスするための情報システムの研究開発 | インターン |
2021 | 梶浦 梨央 | 鹿児島大学 理工学研究科 | M1 | 科学衛星データアーカイブへ効率的にアクセスするための情報システムの研究開発 | インターン |
2021 | 柏崎 未有 | 横浜国立大学 理工学部 | B3 | 衛星の電磁干渉設計に関する研究体験 | インターン |
2021 | 喜多 亮介 | 東北大学 理学部 | B3 | 衛星の電磁干渉設計に関する研究体験 | インターン |
2021 | 中川 果帆 | 東京大学 工学部 | B3 | 衛星の電磁干渉設計に関する研究体験 | インターン |
2019 | 長塚 知樹 | 東京理科大 | B4 | MAXI データ解析 | 技術習得 |
2019 | 相場 信孝 | 九州大学 理学府 | D2 | JUDO2を改良する方法について | インターン |
2019 | 田中 俊行 | 名古屋大 | D2 | JAXA データアーカイブの改善など | 技術習得 |
2019 | 開出 理砂 | 横浜国立大 | M1 | 「かぐや」月面データのHiPS化によるアクセス性向上 | インターン |
2018 | 平出 尚義 | 広島大学 | D1 | 科学衛星データアーカイブ DARTS の機能改善 | インターン |
2018 | 遠藤 晴香 | 青山学院大学 | B3 | 科学衛星データアーカイブ DARTS の機能改善 | インターン |
体験記
2024年度インターン「宇宙科学研究所が公開する天文データアーカイブの検証」
2週間にわたるサマーインターンシップに参加し、海老沢さんの研究室で全天X線監視装置(MAXI) の解析マニュアルの整備を行いました。MAXI SSCの観測結果を解析するためのソフトウェアの公開に向けて、今回はマニュアルの修正、使用するコードの改善を行いました。このインターンシップを通じて、コーディングのスキルを習得したりGitHubを使用してのコードの共同開発のやり方を学んだりすることができました。特にコーディングについては、自分で簡単なコードを書くことには慣れていましたが、3000行ほどのな大きなコードを扱ったり、既存のコードをデバッグした経験がなかったのでとても学びになりました。自分が関わったマニュアルが全世界に公開され、様々な研究に役立てていただくということが非常に嬉しく、改めてこのインターンシップに参加できたことを誇りに思います。その他にも、JAXAの職員の方とお話しする機会を多くいただき、自分の進路について解像度を高めることができました。関わってくださった全ての方にお礼申し上げます。ありがとうございました。(東北大 学部4年 丸山さん)
今回のインターンでは、全天X線観測装置MAXIでの観測とシミュレーションの比較ツールを作成しました。自分の専門は系外惑星ですが、天文学とJAXAの関わりや幅広いデータ活用に興味があり応募しました。今まで光赤外線のデータしか解析してこなかったため、X線をどのように扱うか不安でした。しかし初めてのX線に関する知識を海老沢先生はじめ職員、学生の方々に丁寧に教えていただき、スムーズに進めることができました。結果、膨大なアーカイブデータ検証のために、要望に沿った開発業務について多くの学びを得ました。また職員とのお話の機会もいただき、天文学、宇宙開発を支えることの大変さも知ることができました。今回の経験をもとに、充実したJAXAのアーカイブデータを研究に活かし、今後のキャリアについて視野を広げていきたいです。2 週間、大変お世話になりました。ありがとうございました。(鹿児島大 修士2年 藤島さん)
2021年度インターン「科学衛星データアーカイブへ効率的にアクセスするための情報システムの研究開発」
この度は10日間に渡ってご指導いただき,ありがとうございました.この期間,「かぐや」の月面高度データのアクセス性向上のための業務に取り組む中で,今後の就職活動や研究を進める上で刺激になることを多く学ばせていただきました.このテーマは,月面データをゲーム制作者が使用しやすい形にしたいというアイディアに対し,先生や職員の方が具現化するための方法を提案してくださりながら決めていったものでした.アイディアを形にしていく過程で,計算時間を削減するための工夫やWebアプリ開発に関する知識を活用したことから,データアーカイブの開発は,情報系の知識を直接活かしながら,宇宙を専門とする研究者に貢献すると共に,他分野の技術者の参入に役立つ業務でもあることを実感しました.また,様々な職員の方や研究室の学生の方とお話する機会も多く設けていただき,自分は今後,どう宇宙開発に携わっていきたいのかを考え直すきっかけにもなりました.今回,学び,感じたことを今後のさらなる成長や進路決定に役立てていきたいと思います.10日間,本当にありがとうございました(鹿児島大 修士1年 梶浦さん).
2週間のインターンは本当に楽しくて、あっという間に終わってしまいました。今回インターンのテーマで扱った月面のDEMデータは、実はずっと興味を持っていたものでした。自分自身や周りでゲーム開発をしている友人にとっても、データサイズやフォーマットが難しく、なかなか手を出せないデータだったからです。きっとそんな風に月のデータの需要は自分の周りにも沢山あって、簡単にアクセスできるようになれば月を身近に感じてもらうきっかけになるとも考えていました。(来年にはSLIMも打ち上がりますし!)だからこそ、取り組みたいテーマでした。ファイル形式からライブラリの使い方まで、基礎から丁寧に教えてくださり、たくさんの学びがありました。インターンの業務以外にも、JAXAで働く方を紹介していただき沢山お話しさせていただいたことで、自分が宇宙でやりたいことは何か、自分の武器はどこにあるのか、など自分自身や進路を見つめ直す機会にもなりました。私はやはり、衛星データを誰もが簡単に利用できる環境を整えて社会に還元していくことが、今後の宇宙開発の発展に必要なことなのだと、このインターンを通じて改めて思いました。このような素敵な機会をいただきありがとうございました。2週間という短い間でしたが大変お世話になりました(法政大 修士1年 小林さん).
2021年度インターン「衛星の電磁干渉設計に関する研究体験」
辻本さん、栗原さん、そして海老沢研究室の方々、年末のお忙しい中インターンシップを実施してくださりありがとうございました。私は今回、宇宙マイクロ波背景放射の研究や衛星開発に興味があり、インターンシップに参加しました。大学の授業では天文学や衛星開発について深く学んでおらず、最初は不安ながら参加しましたが、辻本さんや海老沢研の方々が丁寧に指導してくださり、とても楽しんで研究体験ができました。実施内容としては、電波無響室での実験や、アンテナのシミュレーションなど学部の授業ではなかなかできない面白い体験をさせていただきました。今回扱った内容は今まで全く勉強をしていない内容でしたが、それを一から学び、最後はインターン生三人で成果発表をすることができ、四日間とは思えないほどとても充実した時間を過ごせました。またほかのインターン生の人との交流や、懇親会での海老沢研の方々、ほかの宇宙研の研究室の方々との交流もとても刺激的でした。改めて本当にありがとうございました(横浜国立大3年 柏崎さん)
インターン生として、辻本さん、栗原さん並びに海老沢研の方々に大変お世話になりました。ありがとうございました。今回のインターンは以前に辻本さんのところへzoom研究室訪問していたのがきっかけで申し込みをしました。今回自分達が行ったのはインターン用のプログラムではなく、実際に必要な研究の一部を体験できたため、大学院へ進学して研究を行う際のリアルなイメージを持つことができ、とてもよかったです。1日目は電波無響室でひたすら測定の実験をし、2日目にはシミュレーションソフトを使い、3日目にその比較と発表を行うという、そのサイクルを一周できて、研究の楽しい部分をつまい食いできたような感覚でした笑。それもあってかとても密度の濃い3日間だったので、短い時間でしたが挑戦と成長のできたインターンだったなと感じています。改めて、辻本さん、栗原さん、年末のお忙しい時期にインターンを実施していただいたこと、優しく密度の濃い指導をしていただいたこと心より感謝いたします。ありがとうございました。(東北大3年 喜多くん)
12/28から3日間、インターンに参加させていただきました。先生、先輩方、ありがとうございました。 1日目は電波無響室でアンテナの性能を測定しました。最初は慣れない作業でしたが、水平垂直をとるための墨出器を皮切りに、次第に愛着が湧きました。2,3日目は主にシミュレーションと発表資料作成に取り組みました。私は大学でCADを使うことがあるのですが、シミュレーションを行うためのモデリングではその経験が役に立ちました。初めて触れるソフトで、上手くいかないこともありました。しかし原因を考えたり試行錯誤したりと、良い体験になりました。書ききれないほどの沢山のことを学ばせていただきました。他のインターン生の方や院生の方とも話すこともでき、とても刺激的な3日間でした。ありがとうございました(東京大3年 中川さん)。
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