No.200
1997.11

将来計画   ISASニュース 1997.11 No.200

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 さる2月に見事なデビューを遂げたM-Vロケットは,ISASニュースの次の100回(201号〜300号)を担うことになる。

 M-Vの拓く世界は多彩である。

 まず長年の念願であった本格的な月・惑星探査が開始される。当面3つのミッションが認可されている。

 来年の7月に内之浦を旅立つ日本最初の火星探査機PLANET-Bは,謎に包まれた火星の上層大気とその太陽風との相互作用を探る。そしてつづいて新装なったLUNAR-A。ペネトレーターと熱流計のネットワークで月の内部を覗く。21世紀最初の打上げとなるMUSES-C(2002年初め打上げ)は,小惑星からのサンプルリターンである。

 1970年代,米ソの華々しい月惑星探査を指をくわえて眺めるしかなかった日本の惑星科学チームは,M-3SIIによるハレー彗星探査(「さきがけ」,「すいせい」)と月スウィングバイ(「ひてん」)を経て,M-Vを最大限に活用して太陽系にはばたく時代を迎える。

 ISASニュースに,太陽系のさまざまな天体の姿が登場し,新たな彩りが添えられるだろう。

 ISASニュースの創刊号から200号までは,M-3SロケットとM-3SIIロケットを背景として,日本の宇宙科学が素晴らしい勢いで世界の舞台に登場する姿を報道しつづけた。M-Vの登場は,これらの分野をひきつづき発展させる(ASTRO-E:X線天文衛星)とともに,世界初のスペースVLBI(はるか)によって始まった電波天文学,生まれつつある銀河や惑星系を冷たい目で宇宙を見るASTRO-F(赤外線天文衛星)などを新たに開拓する。これからの100回のISASニュースも「乞御期待」である。

 行政改革の行方も気になるところ。新しい宇宙科学研究所の展望もISASニュースを賑わすことになるだろう。

(的川泰宣)


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