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宇宙理学

月/惑星科学

1985年1月、宇宙科学研究所は、日本最初の地球脱出ミッション「さきがけ」を打ち上げ、その探査の足を遠く惑星間空間まで延ばすことによって新しい時代に入りました。同年8月には76年ぶりに回帰してきたハレー彗星を観測する探査機「すいせい」の打上げに成功し、1986年3月には、ヨーロッパ、旧ソ連、アメリカの探査機群とともにハレー彗星の接近観測をなしとげ、国際的にも大きな役割を果たしました。「すいせい」に搭載した紫外線カメラによるハレー彗星をとりまくコマのライマンα像は、彗星の自転周期を弾き出しました。「すいせい」は太陽風とハレーのコマの相互作用によって生じた弓形衝撃波を通過し、衝撃波の近くの現象を、搭載したプラズマ・アナライザーで研究しました。

日本初の火星探査機「のぞみ」は 1998年7月に打ち上げられましたが、途中トラブルが起こり、軌道計画の大幅な修正を行なって、はじめの予定より4年遅れて、2003年12月に火星に接近しました。しかし、度重なるトラブルで火星周回軌道に乗せるために必要な装置を働かす事が出来ず、その回復にぎりぎりまで全力を尽くしましたが、2003年12月9日、火星軌道への投入を断念しました。「のぞみ」はほぼ火星の軌道に近い太陽を中心とする軌道上を永久に飛び続ける人工惑星となりました。

工学実験探査機「はやぶさ(MUSES-C)」は2003年5月に打ち上げられました。2004年5月に地球スウィングバイを行なって、2005年9月に小惑星イトカワに到着しました。2005年11月26日には小惑星イトカワへの降下着陸を行い、試料採取のためのタッチダウンに成功しました。その後のトラブルにより地球への帰還を3年延期し、現在は2010年6月の地球帰還を目指した運用が行われています。
イトカワ探査における数々の科学成果は、日本の惑星探査で初めて米科学雑誌「サイエンス」の特集号として取り上げられました。

2007年9月には月周回探査機「かぐや(SELENE)」が打ち上げられ、様々な搭載機器による観測が行われました。搭載されたNHKハイビジョンカメラによる青く輝く地球の出と入りは、多くの人に感動を与えました。

また、金星探査計画「あかつき(PLANET-C)」、水星探査計画BepiColomboも進められています。

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