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ハレーのコマ

噴き出したガスやダストは核を大きく包む臨時の大気(コマ)を形成する。もちろんコマは太陽に近付いた時だけできるもので、今回のハレーでは、1984年半ば、太陽から約6天文単位まできたときに、シアン(CN)のスペクトルの強まったことから、コマの形成が初めて確認された。

コマの内部は分子やイオンの激しい活動の舞台であり、さまざまな分子やイオンが検出されたが、中でも大量の有機分子が見つかったことの意義は大きい。「太陽ができたてのころ、氷と炭素をたっぷりと含んだ彗星(微惑星)たちが地球に無数に衝突し、生命を育む海の水と有機物を注いでくれた」というシナリオに有力な手がかりを与えてくれた。

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