2023年度 大学院を修了した学位取得学生からのメッセージ

JAXAでは、大学等の行う教育への協力として、国内外の学生をJAXAの現場に受け入れて、研究や実習の指導を行っています。
中でもISASでは、具体的に進む宇宙科学分野のプロジェクトや将来のミッション検討につながる基礎研究をテーマにすることもできます。企画・立案からプロジェクトの終了まで何十年もかかる大規模なものや、大学院時代にすべての工程を体験できる数年単位のものなど、その規模はさまざまです。また、学生としての研究だけでなく、JAXA任期制職員であるリサーチアシスタントに採用され、はやぶさ2などの宇宙機運用に関わる人もいます。こうした、他では得難い経験をしたISAS受入学生は、宇宙科学分野の研究職だけでなく、他分野含めた民間企業に就職するなど、さまざまな分野で活躍しています。

2023年度、多くのISAS受入学生が大学院を修了し、学位(博士または修士号)を取得しました。学位取得者一覧と合わせ、学生からのコメントを紹介します!

2023年度修了生と宇宙科学研究所 國中均所長(2024.3.31)
左から、鈴木志野准教授(学際科学研究系)、楠本哲也さん(東京大学)、富永愛侑さん(東京大学)、池谷広大さん(東海大学)、杉本良介さん:画面投影(総合研究大学院大学)、國中均所長、吉田哲也研究総主幹、新田浩史理事補佐 【2024.3.31時点】

富永 愛侑

富永 愛侑 2023年3月 東京大学大学院理学系研究科修了 博士(理学)
海老沢研・辻本匡弘研究室

海老沢先生、辻本先生をはじめ、共同研究者の皆様には大変お世話になりました。また、宇宙研ではたくさんの友人、仲間に恵まれました。私は衛星データを使うだけではなく、作る側の立場に興味を持って宇宙研で大学院生活を送ることを選びました。多くの方のご指導・ご協力のおかげで、XRISM, LiteBIRDという大きなプロジェクトの一端に関わることができました。皆様に感謝申し上げます。社会人として何らかの形で貢献できるよう、進み続けます!

池谷 広大

池谷 広大 2023年3月 東海大学大学院工学研究科機械工学専攻(連携大学院) 修士(工学)
春山純一研究室

宇宙研での経験は、SELENE(かぐや)の画像や分光データの解析、観測ロケット搭載機器の開発、地質調査、将来ミッション用機器の検討・開発など、多岐にわたりました。研究を通じて、多くの研究者や技術者と関わることができ、理学、工学ともに多くを学ぶことができたのは、私にとって非常に貴重な財産となりました。春山先生をはじめとする宇宙研の皆様に深く感謝いたします。

大間々 知輝

大間々 知輝 2023年3月 総合研究大学院大学物理科学研究科 博士(理学)
海老沢研・辻本匡弘研究室

無事に総研大で博士号を取得できたのは指導教官の辻本先生をはじめ、海老沢先生や研究室のメンバーの支えがあってこそです。また研究に集中することはできたのは宇宙研に携わってくださっているすべての方々のおかげです。改めましてこの場を借りて感謝申し上げます。
宇宙研で過ごした博士課程の3年間は非常に挑戦的でエキサイティングな日々でした。ここで得られた経験は間違いなく私のかけがいのない財産です。

大塚 亮治 2023年3月 東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻 修士
田中智研究室

宇宙研で過ごした修士の2年間は、学会発表を含む多彩な経験ができ、非常に刺激的な日々でした。同期や研究室の皆様にも恵まれ、研究生活を楽しむことができました。田中先生、小野寺さん、そして研究室のメンバーを含む多くの方々の温かい支援と助言に恵まれ、無事修了することができました。関わった全ての方に心から感謝の意を表します。

辻 壮一郎

辻 壮一郎 2023年3月 東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻 修士(工学)
西山和孝研究室

最高の環境で宇宙工学を学ぶことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。日本の宇宙開発の最前線を間近で見ることで、自分の研究も実際の宇宙利用を見据えて行うことができました。宇宙研で出会った熱い思いを持つ同志と出会えたことも、一生の財産です。今後も日本の宇宙開発に貢献できるよう、精進してまいります。




2023年度 受入学生の進路

修士課程 博士課程