2021年度 大学院を修了した学位取得学生からのメッセージ

JAXAでは、大学等の行う教育への協力として、国内外の学生をJAXAの現場に受け入れて、研究や実習の指導を行っています。
中でもISASでは、具体的に進む宇宙科学分野のプロジェクトや将来のミッション検討につながる基礎研究をテーマにすることもできます。企画・立案からプロジェクトの終了まで何十年もかかる大規模なものや、大学院時代にすべての工程を体験できる数年単位のものなど、その規模はさまざまです。また、学生としての研究だけでなく、JAXA任期制職員であるリサーチアシスタントに採用され、はやぶさ2などの宇宙機運用に関わる人もいます。こうした、他では得難い経験をしたISAS受入学生は、宇宙科学分野の研究職だけでなく、他分野含めた民間企業に就職するなど、さまざまな分野で活躍しています。

2021年度、多くのISAS受入学生が大学院を修了し、学位(博士または修士号)を取得しました。学位取得者一覧と合わせ、学生からのコメントを紹介します!

大西 崇介 2022年3月 東京大学大学院理学系研究科修了 博士(理学)
中川貴雄研究室

私が宇宙研で赤外線天文をやろうと決めたのは、学部3年生で受けた、現指導教官である中川貴雄教授による論文輪講の授業がきっかけでした。その際に扱った論文に感銘を受け、結果として修士・博士の5年間、活動銀河核という非常に魅力的な対象を研究することができました。このような実りある研究を実現させてくれた中川教授と宇宙研の方々に感謝申し上げます。

佐藤 元紀 2022年3月 東京大学大学院工学系研究科修了 修士(工学)
大山聖研究室

大山先生と研究室の皆様には、2年間大変お世話になりました。修士の火星ヘリコプタブレードの最適化研究は、とても有意義で、夢のある研究でした!研究生活の他にも、はやぶさ2カプセル到着やコーヒーチャットなど、宇宙研には心躍るような時間があり、とても楽しかったです。宇宙研で学ぶ皆様には、ぜひ思う存分、今の環境を遊び学び尽くしてほしいです‼

久保 勇貴 2022年3月 東京大学大学院工学系研究科修了 博士(工学)
津田雄一研究室川口淳一郎研究室

博士1年の終わりに、宇宙研学生コミュニティというものを立ち上げてみました。宇宙研の学生の横の繋がりを作ろうとしました。何人かの人が協力してくれました。うまくいくことと、いかないことがありました。だんだん協力してくれる人が増えました。だんだん横の繋がりができました。大切な仲間になりました。良い学生生活になりました。

森下 貴都 2022年3月 東京大学大学院工学系研究科修了 博士(工学)
西山和孝研究室

宇宙研の学生生活における最大の財産は、宇宙探査の最前線を目の当たりにしながら研究に邁進できたことです。実際に宇宙探査の現場から苦悩や感動を垣間見ることができ、常に刺激を頂きました。研究からミッションへの応用を一貫して学んだことは、“実現する学問”たる工学の徒としてかけがえのない経験となりました。



2021年度 受入学生の進路