お知らせ
2026年度, 2025年度, 2024年度, 2023年度, 2022年度, 2021年度, 2020年度, 2019年度, 2018年度, 2017年度, 2016年度, 2015年度, 2014年度, 2013年度, 2012年度, 2011年度, 2010年度, 2009年度, 2008年度, 2007年度, 2006年度, 2005年度
2026年度
- 天文学会秋季年会2026@岡山理科大学(2026年9月8日-10日)
- JAXAインターン (J-5) のお手伝い@宇宙研 (9月6日-9月9日)
- The 17th East Asian VLBI Workshop@福井 (9月1日-9月4日)
- JAXAインターン(J-7) 受け入れ (8月24日-9月4日)
- 第一回輸送計算研究会 (8月26日-8月28日)
- XRISM core-to-core 研究会@埼玉大学 (8月24日-8月25日)
- XRISM core-to-core 研究会@埼玉大学 (8月24日-25日)その2
- Algolのデータ解析@鹿児島大学 (8月9日-8月14日)
- COSPAR 2026@イタリア フィレンツェ(2026年8月1日-8月9日)
- 第56回 天文・天体物理若手夏の学校@長野(7月28日-31日)
- Algolのデータ解析@鹿児島大学(6月18日-6月24日)
- Cool Stars 23 研究会@東京 (6月15日-6月19日)
- X-ray Universe 2026 (6月8日-11日)
- 論文受理・修論・就職内定お祝い会@赤から16号淵野辺店 (5月22日)
- SKIRT 2026 in Kyoto 研究会@京都 (2026年5月14日-15日)
- 恩田さん、林さん配属 (2026年4月1日)
天文学会秋季年会2026@岡山理科大学(2026年9月8日-10日)
1枚目: 会場の様子。
2枚目: 鮫島の発表。 こんにちは、鮫島です! 今回は、岡山理科大学で開催された2026年天文学会秋季年会に参加してきました。 ご存知の方も多いかもしれませんが、天文学会は言わずと知れた、年に2度開催される日本最大の天文学系の会合です。天文学の全分野から研究者が一堂に集まりますが、その中で自分はコンパクト天体セッションにて、輻射輸送コードSKIRTのX線拡張について発表してきました。
このテーマは、自分の修論研究の中でも去年から一番時間を割いてきた仕事でしたが、最近やっと形になり、ついに学会でお披露目することができました! 振り返ると、なかなか大変なことも多かった気がしますが、このテーマのおかげで2回海外出張に行けたり、人脈も広がったりと、良い思い出ばかりが浮かんできます。去年、SKIRTの開発元であるベルギーのゲント大学に出張し、開発プランを発表したことが、ものすごく昔のことのように感じます。あのときはまだ何も形になっておらず、本当に実現できるのか全く不透明でしたが、そこからいろいろな人の協力を得て、1年でここまで辿り着けたことがとても嬉しいです。このテーマに関われて本当に良かったなと思います。 発表のウケも(珍しく?)上々で安心しました。このコードが業界全体に広まっていくことを祈っています。
学会中は、お友達の京大の同期や先輩にも久しぶりに会えました。一緒に飲みに行きましたが、岡山はご飯がめちゃくちゃ美味しいですね。居酒屋で出てくる料理が全部美味しい。写真を撮り忘れましたが、さわらのたたきとホルモン焼きうどん、この二つには感動しました。行ったらぜひ食べてみてください。 それではまた今度!(さめ)
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JAXAインターン (J-5) のお手伝い@宇宙研(9月6日-9月9日)
1枚目 : 居室での作業風景
2枚目 : 議論が活発でした
3枚目 : 最終日の発表
4枚目 : 宇宙科学探査交流棟の XRISM 模型の前で
5枚目 : みんなでご飯
9月6日から9日まで、当研究室で受け入れた JAXA インターン(J-5)のお手伝いをしていました。昨年は参加者側だったので、指導する側で関わるのは今回が初めてです。
参加者のみなさんが取り組んだのは、XRISM の装置の異常検知と、ゲイン校正でした。同じくらいの年代の人たちが、装置と正面から向き合って、真剣に手を動かしているのを間近で見て刺激を受けました。私は普段XRISM が観測してくれたデータを、きれいに較正してもらった状態から使わせてもらっています。XRISM の圧倒的なエネルギー分解能も、そこに至るまでの装置の仕組みとデータの校正があってはじめて手元に届くのだと学ばせていただき、それを解析させてもらえるありがたさを再確認しました。
最終日前日は主体的に作業やスライド作りで深夜まで頑張っていました。それでいて翌日は誰一人時間に遅れることなく集まっていて、みなさんの主体性と熱意に驚かされました。
今回のテーマでは私も一緒になって取り組んでいましたが、人に説明しようとすると、自分が分かったつもりでいたところがはっきりして、こちらの理解も進みました。それ以外にもみなさんからたくさんのことを学ばせていただきました。ご飯なども行けて、生活も共にして、個性豊かなみなさんと楽しく過ごすことができて嬉しかったです。それぞれのチームの相性もすごく良くて、本当に短い4日間でしたが、発表までやり遂げている姿を見て、私の方が力をもらいました。またどこかで会いたいです。来てくれたみなさん、ありがとうございました。これからも応援しています!(もも)
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The 17th East Asian VLBI Workshop@福井(9月1日-9月4日)
1枚目 : 福井駅前の恐竜
2枚目 : 福井工業大学あわらキャンパスのアンテナ
3枚目 : 一乗谷朝倉氏遺跡
9月1日から4日まで、福井で開催された「The 17th East Asian VLBI Workshop(EAVW2026)」に参加しました。
福井に着くと、駅前ではたくさんの恐竜たちが迎えてくれ、福井に来たことを実感しました。
今回は、2回の鹿児島出張で行った解析を含め、これまで進めてきたAlgolの電波観測データ解析の結果をもとに、英語で口頭発表を行いました。私にとって初めての国際研究会への参加であり、英語で口頭発表を行うのも初めてだったため、発表前はかなり緊張しましたが、何とか無事に最後まで発表を終えることができました。発表後には、先生方からさまざまなコメントやアドバイスをいただくことができ、今後の研究を進める上でも、とても貴重な経験となりました。
研究会の期間中は、ほとんどの日程で天気にも恵まれ、福井での滞在を楽しむことができました。また、エクスカーションでは福井工業大学のアンテナを見学したほか、一乗谷朝倉氏遺跡も訪れました。さまざまな大きさのアンテナを間近で見ることができただけでなく、福井の歴史や自然にも触れることができ、充実した4日間となりました。
今後もAlgolの解析を進め、今回の研究成果を論文としてまとめられるよう、引き続き頑張りたいと思います。
(ゆき)
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JAXAインターン (J-7) 受け入れ (2026/08/24-09/04)
今年も、当研究室で毎年夏の恒例となったJAXAインターンを受け入れました。
JAXA全体でJ-1からJ-18までのインターン募集テーマのうち、
ISASからは、J-5, 6, 7の 3つだけというのは、ちょっと寂しいかも?
そのうちJ-5, 7は当研究室が募集、J-6はC-SODAの同僚の中平さんが募集ということで、
もしかして僕たちって、教育熱心かも (笑)??
さて、私 (海老沢) は、J-7、「宇宙科学研究所が公開する天文衛星データアーカイブの検証と利用性向上/Verification and usability enhancement of the astronomical data archive in DARTS」を担当しました。たくさんの応募者の中から厳正な選考の結果、
採用されたのは二名の留学生、会津大のラモンさん(スペイン出身)と大阪公立大のテオさん(フランス出身)です。
具体的には、以下の3つのテーマに取り組んでもらいました:
Theme 1: Improvement of the XRISM Observation Explanation Pages
Theme 2: Prototype Development of 3D Visualization Tools for X-ray Astronomy
Theme 3: Create 3D HiPS data to investigate its usefulness for X-ray astronomy
二人とも天文学専攻じゃないし、FITSやWCSなどの専門知識は全く持ってなかったんだけど、短期間でそれらの知識を習得し、
わずか2週間で、すべてのテーマについて十分な成果を上げて、たいへん感心しました。
テーマ1は、XRISMのXtend Transient Searchで見つかった天体の位置をQL画像上にマークして、それを対応する観測説明ページに追加するものだったんだけど、
こんな感じで一日でできちゃったね。XRISMのアーカイブユーザサポートに大いに貢献してくれました。
一番時間をかけたのがテーマ2で、X線の画像にエネルギーの軸を加えた3次元データを可視化するツールの試作。
これは難しいかな、と思ったんだけど、サクサクっと作ってくれちゃったねえ。真ん中の画像は、テオが作ったWebツールを使った、
SN1006の三次元可視化 (左) と対応する二次元画像 (右)。この超新星残骸のシェル部分が高エネルギーX線で明るいことは良く知られているけど、
エネルギー軸を加えて三次元で見ると高エネルギー放射成分の空間構造が一目でわかります。右の動画 (クリックしてみて下さい) は、
ラモンのDesktopツールで、XRISMによるCas A観測を三次元表示したもの。1次元のエネルギースペクトル上でたくさんの光子が集中している各元素の輝「線」が、 エネルギー軸に直交する輝線「面」として見えます。
グルグルと回転させていろいろな方向から眺めると、超新星残骸中の元素ごとの輝線強度分布を調べるのに有効です。
三つ目のテーマは、最近CDSが開発した
3D HiPSを採用して、
MAXIデータについて、全天画像+時間変化の表示を同時に行うこと。こちらについても、二人で力を合わせてコーディングしてくれて、わずか数日で、MAXIの3D HiPSを試作してくれました。AladinでHiPS画像を表示し、好きな天体領域をマウス操作で選ぶと、そのライトカーブが表示されます (銀河中心の例、V0332+53のアウトバーストの例)。3D HiPSは時間的にも空間的にもhierarchicalなので、マウスのホイールを使って全天画像のzoom-in/outをするように、ライトカーブの時間ビンをダイナミックに変えることができます。これは便利だ! 将来的には、1秒以下から10年以上まで、連続的に時間ビンを変えられるようにして公開したいねえ。
というわけで、XRISMにもDARTSにも大きな貢献をしてくれた二人のサマーインターンでした。彼らにとっても、今回のJAXAインターンシップの経験が、将来のキャリアのプラスになってくれればいいのだけど。
(K.E.)
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第一回輸送計算研究会 (8月26日-28日)
D3の望月です。 今回は、東大駒場キャンパスで行われた第一回輸送計算研究会に参加してきました。 東大開催ということで出張感が全くなく、写真を撮り忘れてしまいました。私の発表風景を撮ってもらうのも忘れました。ミスった。この学会は、天体や波長に限らず、光や物質が輸送される過程を数値計算している方々が、数値計算手法や科学成果を共有するものです。 私は、光の輸送と物質の輸送の両方を数値計算しているため、私にうってつけの学会でした。 しかも、ちょうどこの2つを組み合わせた数値計算の結果がでていたので、自分に合う学会がこの時期にあって良かったと思います。
参加者50人くらいで、発表中に質問してもOKという学会でした。もちろん発表後に質疑応答の時間もあります。 私の発表内容が学会のスコープに合っていたこともあり、良い質問やご指摘を頂くことができました。参加して良かったと思いました。
ちなみにですが、私にとってこれが今年度最後の学会だと思います。これから博論がんばります!
(もち)
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JSPS core-to-core XRISM Science Workshop for Young Researchers 2026@埼玉大学(8月24日-8月25日)
1枚目 : 会場の埼玉大学 総合研究棟
2枚目 : 入口に貼られていたワークショップのポスター
3枚目 : 受付に立っていた XRISM のバナー
4枚目 : 懇親会にて
8月24日から25日にかけて、埼玉大学で開かれた JSPS core-to-core XRISM Science Workshop for Young Researchers 2026 に参加してきました。
XRISM という同じ衛星を使っていても、それぞれが見ている先はびっくりするほどバラバラで、二日間でいろいろな分野の話をまとめて聞くことができました。私はふだん白色矮星の連星ばかり見ていて、気がつくと「鉄の輝線の形をどう説明するか」という細かいところに閉じこもってしまうのですが、まったくスケールの違う天体を相手にしている人たちが、同じ輝線・同じ分光の道具で議論しているのを見て、自分のやっている計算がどこに繋がっているのかが少しだけ見えた気がします。分からない話も多かったけれど、分からないなりに「この人はここが知りたくてこの観測をしているんだ」というのが伝わってくるのが面白くて、二日間ずっと楽しかったです。
そして今回いちばん嬉しかったのは、同年代の仲間ができたことです。見ている天体はみんなそれぞれ違うのに、研究を始めたばかりというところは同じで、どんな研究室で、どんなふうに研究を進めているのかをお互いに話すことができました。扱っている天体も、使っている道具も、日々の進め方も研究室ごとに全然違っていて、自分のやり方が当たり前ではないのだと気づかされました。研究は一人で机に向かっている時間が長いので、外に出て同じように始めたばかりの人に会えて、お話ができて元気をもらいました。(もも)
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XRISM core-to-core Science Workshop for Young Researchers 2026 @ 埼玉大学(8月24日-8月25日) その2
2026年8月24日、25日にXRISM core-to-core Science Workshopが埼玉大学で開催されました。このXRISM core-to-core Workshopは、JSPS研究拠点形成事業の支援を受けた、X線分光撮像衛星(XRISM)に関わる研究者のための研究会・会議を行うプログラムで、関連する会議を含めると、計19回目の開催になります(数え間違えていたらすみません)。2022年から始まった関連会議は、今回のXRISM core-to-core Workshop 2026で最後のプログラムとなりました。
関連会議のうち、今回も該当する"XRISM core-to-core Science Workshop for Young Researchers"は、若手研究者を対象とした研究会で、学生やポスドク(筆者を含む)が世界から集まり、XRISMのデータを使ってどのようなサイエンスを展開しているかを思い思いに発表する場となっています。毎度優れた発表者が表彰され、うち2〜3名が海外への長期渡航権を獲得することができる、という、大奮発な特典付きの研究会です。筆者も一度だけその権利をいただき、3年ほど前に1ヶ月半ほどアメリカに滞在しました(今回は本題ではないので割愛)。
研究会の様子は先に林さんがレポートしてくださった通り。素敵なレポートを是非ご覧ください。筆者の目線であえて異なる点をいくつか書くとするならば、特筆すべきは今回がXRISM打ち上げから3年が経っていたということでしょうか。
XRISMは2023年9月7日に種子島宇宙センターで打ち上げられ、プロジェクト計画としては三年間の運用を予定されていました。ちょうど今年9月で、その三年が経過したということです。現在は+3.5年の延長運用が決定され(祝!)、2030年まで運用が続くこととなりました。それに合わせてプロジェクトの科学目標も刷新されています。それでも、当初は初めの三年の中で、当初定めた科学目標・宇宙の謎に挑もうとしていたわけです。ここまでの3年間で多くの天体を観測してきたXRISMの、初めの3年間の節目に相応しく、今回の研究会はさまざまな天体の、さまざまな研究成果が揃っていたように思います。
今回は最後のcore-to-core Workshop for young researchersでしたが、実は第一回目のcore-to-coreと開催場所が同じ・埼玉大学でした。2022年の夏に開催された第一回core-to-core Workshopには、当時M2だった筆者も参加していました。当時はまだXRISMが打ち上がる前だったので、実際のデータはありません。そのため皆さんの発表内容は今回とは大きく異なり、「XRISMの性能ならこんなことができる!」「XRISMのデータはこういった風に解析できる!」といった内容が中心でした。今回の研究会は、場所も部屋も同じだったこともあり、そんな懐かしいことを思い出す瞬間もありました。
筆者は、これまでの学会や研究会では話したことのないトピックを発表したそうです。どちらかというと「今後こういうことをしたい」的な発表だったので、有言実行して次の学会ではきちんとその成果を発表したい、と筆者は語っていました。(asca)
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Algolのデータ解析@鹿児島大学(8月9日-8月14日)
1枚目 : 入来の電波望遠鏡(動かす前)
2枚目 : 入来の電波望遠鏡(動かした後)
3枚目 : 桜島
8月9日から14日まで、Algolの電波観測データを解析するため、鹿児島大学に滞在しました。6月の出張に続き、今回が2回目の鹿児島での解析となりました。
今回の滞在中は全日程を通して天気に恵まれ、桜島にも行くことができました。ちょうど噴火があったようで、道や車の上に火山灰が積もっている様子も見ることができました。鹿児島では珍しくない光景なのかもしれませんが、関東で生活しているとなかなか経験することがないため、とても印象に残る貴重な体験となりました。また、前回の滞在では食べることができなかった鹿児島名物の「白くま」も、今回は食べることができました。
また、入来の電波天文台を見学する機会もありました。電波望遠鏡の中を見せていただいたほか、ちょうど観測を行っていない時間だったため、パソコンから実際に操作し、上を向いていた電波望遠鏡の向きを動かすこともできました。普段はパソコン上で観測データを解析していますが、そのデータを実際に取得している電波望遠鏡を間近で見て、自分で動かすところまで体験できたことは、とても貴重な経験になりました。
Algolの解析も今回の滞在中に順調に進めることができました。前回の鹿児島出張で学んだことを生かしながら、さらに解析を進めることができました。福井での学会発表に向けて、残っている解析も引き続き頑張りたいと思います。(ゆき)
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COSPAR 2026@イタリア フィレンツェ(2026年8月1日-8月9日)
写真1: 発表の様子。鮫島くんが撮ってくれました。
写真2: ミケランジェロ広場より、フィレンツェの全景眺望。全体が芸術作品のような美しい街でした。
写真3: ピサの街で望月さん・鮫島くんと食べたラザニア、リゾット、パッパルデッレ。トスカーナ地方の代表的な料理です!
写真4: もちろんピサの斜塔にも登りました。 d^2x/dt^2 = -g を感じました!
Buongiorno!! 厚地です。8/1から8/9にかけてイタリア・フィレンツェにて開催された宇宙物理学界最大の国際会議、COSPAR (Committee on Space Research) 2026に、望月さん、鮫島くんと共に参加してきました!
COSPARの総会は、2年に一度開催される科学会議で、日本でいうところの日本天文学会年会の世界版・大規模版に当たります。今回の会場は、なんと世界遺産であるフィレンツェ歴史地区の一角に位置する、バッソ要塞と呼ばれる16世紀の建物で、城壁の中に建てられたいくつかのホールをセッションごとに回っていくという形式でした。9日間に亘って開かれるセッションは地球大気や火星探査、太陽風といった比較的近くの話題から、活動銀河やダークマター、果ては初期宇宙の理論研究に至るまで、ありとあらゆる分野の宇宙物理学に関する講演が、3つの建物の部屋という部屋で連日並行的に開催されており、いくら回っても回り切れない、その規模感に圧倒される毎日でした。
今回僕は、6月のスペインのX-ray Universeとは打って変わって、自分の研究とは全く遠い分野の方々の講演から研究のヒントを得ることを獲得目標としていました。中でも宇宙論のセッションでお話を伺ったRemo Ruffini先生は、Kerr-Neumannブラックホールの一般相対論による定式化を最初に行った理論物理学界の大長老で、観測天文学を背景とする僕には理解の容易な講演内容ではありませんでしたが、理論天文学上予測されているものの観測的証拠に乏しい宇宙や天体の振る舞いは未だにおびただしい数が残されており、また理論天文学側からもXRISMやその観測データに基づいたシミュレーション等へのアプローチは現状非常に乏しく、観測家と理論家の双方に対する現状理解にはまだかなり改善できる余地が含まれることを伺い知ることができました。X線天文学が界隈の内輪で閉じることなく、XRISMを利用して宇宙論的大目標の理解に向けた研究を行いたいという観点で、非常に有意義な講演を聴けたと思っています。
さて、フィレンツェといえば、かの物理学・天文学界の言わずと知れた巨人、ガリレオ・ガリレイゆかりの地として世界に知られている街です。フィレンツェの一大観光名所であるヴェッキオ橋のたもとには、ガリレオの使った望遠鏡やガリレオの右手中指(!)が展示されるガリレオ博物館があり、ここには地動説を支持して教会と対立し、宗教裁判にかけられたガリレオの人生を追体験できるVRのコーナーがあります。望月さんと鮫島くんと、VRを回し見ながら館内を巡り、木製の巨大渾天儀に圧倒され、当時の科学観と世界観に思いを馳せたのは、一生忘れ得ぬ思い出です。また、ガリレオが落体の法則の実験を行ったとされるピサの斜塔は、フィレンツェから鈍行列車でおよそ一時間の距離にあり、全面が大理石で作られた真っ白な聖塔、そして約4度といわれるその傾きを実際にこの目で見ることができました。塔の中は右回りの螺旋階段で頂上まで登れるようになっており、重力によって人の足の通る位置が偏るため、傾きによって沈んだ側では階段の左側が、浮いた側では右側がそれぞれ窪んでいたのが印象的でした。普段は g = 9.8 m s^(-2) とだけ書かれる重力加速度ですが、こんなに自分の身体を以て体験するのは後にも先にも初めてで、あらゆる物体にはその質量に比例した万有引力が働くこと、それゆえにリンゴ、人間、そして月といったあらゆる物体は、地球によって全く等しい強さの逆二乗型中心力ポテンシャルによって引きつけられ、それらの軌道運動は地上天上に拘わらず全く同一の運動方程式で記述できること、そして、古代ギリシアのアリストテレス以来約二千年の長きに亘って信じられてきた、地上と天上の指導原理を分離する四元素説的宇宙観を覆す、その一大事実は、ガリレオ・ガリレイの手によって、ここピサの地にて検証されたという事実を、全身で感じられる感動に、思わず涙が出そうになりました。宇宙物理学を志す者として、この足でフィレンツェとピサの地を踏めたことは、まさに僥倖としか言いようがなく、COSPARの会場をフィレンツェに設定してくれた運営委員会の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、約十日間におよぶ滞在では、イタリアの料理を堪能し尽くしました。トスカーナ地方の名産である、パッパルデッレとよばれる太麺のパスタはもちろん、ふんだんに使われたオリーブオイルやトマトソース、そして舌を飽きさせない幾種類ものチーズやトリュフの香りが印象的な、日本で食べたことのないピザの数々、何度食べたか分からない、柔らかいチーズクリームの食感が忘れられない分厚いラザニア、海老に蟹にムール貝の熱々のリゾット、フィレンツェの郷土料理だという、煮込んだ鶏のトマトソース和えに、中世からおやつとして食べられていたという、ヴィン・サントという甘みの強いワインに浸して食べる硬いパンのカントゥッチ。そして何と言っても店に入るたびに頼んだアペロールスプリッツ。イタリア語で「おいしい」を意味する"Buono"の最上級を"Buonissimo"と言いますが、給仕さんに感想を聞かれるたびにこの言葉を発していました。ピアニッシモやベリッシモを言った回数を今回で超えたかもしれません。
イタリアで過ごした日々は、毎日が驚きと感動の連続で、帰ってくると本当に全てが夢のようでした。参加者数が非常に多く、全てのポスター・講演を回れなかったことは唯一の心残りですが、フィレンツェで出会った数々の出来事の一つ一つを思うと、どれをとっても他の経験には替え難く、天文学をやっていて本当に良かったと思います。今回得た知見を研究に活かせるよう、これからも頑張ります。 (なぎ)
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第56回 天文・天体物理若手夏の学校@長野(7月28日-31日)
写真:会場のホテル圓山荘
7月28日から31日まで、長野県で開催された第56回天文・天体物理若手夏の学校に参加し、Algolの電波・X線同時観測データの解析について発表しました。今回の発表では、今年2月に行った観測について、これまでに得られた解析結果と、今後予定している解析を紹介しました。
発表に向けては、研究の背景や観測結果を限られた時間の中で分かりやすく伝えられるよう、スライドや発表内容の修正を重ねました。本番前はとても緊張しましたが、準備してきた内容を最後まで発表することができ、ほっとしました。
夏の学校では、全国の大学や研究機関から集まった学生による、さまざまな天文学の研究発表を聞きました。普段は接する機会の少ない研究分野について知ることができたほか、ほかの参加者とお互いの研究内容や大学院生活について話す機会もありました。
同世代の学生たちが、それぞれ異なる天体や観測方法を使って研究に取り組んでいることを知り、大きな刺激を受けました。また、自分の研究について説明したり、異なる視点から意見をもらったりすることで、研究を人に伝えることの難しさと大切さも実感しました。今回の発表や交流を通して得た経験を、今後のAlgolのデータ解析や研究発表に生かしていきたいと思います。(ゆき)
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Algolのデータ解析@鹿児島大学(6月18日-6月24日)
1枚目 : 鹿児島大学
6月18日から24日までの1週間、Algolの電波観測データを解析するため、鹿児島大学に滞在しました。
Algolは、二つの星が互いの周りを回る「連星」と呼ばれる天体です。今回は、今年2月に複数の電波望遠鏡で観測したデータを、研究に使える形に整える作業を行いました。
鹿児島大学の今井先生に教えていただきながら、天文観測データの解析ソフトAIPSと格闘し、Algolの画像を作成したり、明るさの時間変化を調べたりしました。思うように進まない場面もありましたが、エラーの原因を一つずつ調べ、先生方に相談しながら作業を進めることで、今後の研究に必要な解析の基礎を学ぶことができました。
滞在中の貴重な息抜きとなったのが、日曜日に行われたサッカーワールドカップの日本対チュニジア戦です。今井先生と鹿児島大学の学生さん2人と一緒にパブリックビューイングをし、皆さんと盛り上がったことも、鹿児島でのよい思い出になりました。
朝から晩まで観測データと向き合い、自分が研究を進めていることを実感できた、非常に密度の濃い1週間でした。今回学んだことを生かし、これからも解析を進めていきたいと思います。(ゆき)
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Cool Stars 23 研究会@東京(6月15日-6月19日)
1枚目 : お台場にある有明コンベンションホールが会議。貸出し料がめちゃくちゃ高そうで、主催者の苦労が偲ばれます。 2枚目 : 講演の様子。現地手伝いの鳥海さんが撮ってくれた。
第23回Cool Stars研究会に参加し、XRISM衛星を用いた恒星フレアの観測結果について発表してきました。同研究会は、太陽のような低温度星(質量が大きくない恒星のこと)の専門家が一同に会する世界最大の研究会で、1980年から約2年に1回開催され、今回が初の国内開催です。昨年のAPiP 研究会といい、伝統ある国際学会で高い競争率の中から口頭発表の機会をいただくのは、やはりXRISM衛星があってこそですね。発表では主に栗原くんの博士論文と、最近一緒に研究をしている京都大D3の井上くんの最新の結果を紹介しました。
実はこの研究会、22年前にハンブルクで開催された第13回にも出席していました。当時は、博士論文で取り組んだチャンドラX線望遠鏡による若い低温度星のX線撮像研究をやっていました。しかし、内容があまりに現象論的で研究に先行きを感じず、かといって、ポスドク1年目で他に勝負できる分野もなく、積極的にリスクを取る気概も今にして思えばなく、ダラダラとやっていたというのが実情でした(論文のクオリティも低く、今となっては完全なる黒歴史)。その後、偶然が重なって宇宙研に就職し、研究の方向性も方法論も大幅に変えて今に至ります。博士論文の研究もすべてやめ、衛星運用・開発と物理に基づく分光研究に軸足を移し、しっかりと足腰を鍛えた後、栗原くんと低温度星のX線分光研究を再開したが2023年でした。今回の研究会でもX線撮像による研究成果が報告されていましたが、22年前からほとんど進展はなく、もし自分がそのまま博士論文研究を続けていたら研究者としては終わっていたでしょうね。久しぶりに参加した研究会で、意図せず別の世界線を垣間見ることとなり、自省の機会となりました。ポスドクになりたてのみなさんは、博士論文研究をダラダラ続けるのはやめて、新しい分野に挑戦することを強くオススメする次第です(つ)。
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X-ray Universe 2026 (6月8日-11日)
1枚目: スペインといえばパエリア。
2枚目: conference dinner の様子。
3枚目: エルチェのヤシ園。
4枚目: 発表風景。 こんにちは、鮫島です! 今回はスペイン・エルチェで開催された「X-ray Universe 2026」に参加してきました。 まず、自分にとっては初の南欧、そして初の夏シーズンということでテンション爆上がりでした。 会場近くのアリカンテ空港に到着すると、目の前には広大な乾いた大地と山々が広がっていて、これまで抱いていたヨーロッパのイメージとは全く違う景色に驚きました。 建物も白やベージュを基調とした明るい色合いで統一されており、なんだか南国のリゾート地に来たような気分になります。
開催地のエルチェは、イスラム文化の影響を色濃く受けた歴史を持つ都市で、街中にはどこかイスラム建築を感じさせる建物が点在しています。そして何より印象的なのが、街の至る所に植えられたヤシの木です。これらはイスラム時代に整備されたヤシ園の名残で、その景観は世界遺産にも登録されています。 そして、一番の思い出はやはり本場スペインのパエリアでしょうか。これが本当に美味しかったです。スペインに行く機会があれば、ぜひ食べてみてください!
X-ray Universeは、欧州宇宙機関(ESA)のX線天文衛星XMM-Newtonのサイエンスコミュニティが主催する国際学会で、世界各国の研究者が集まり、高エネルギー天体物理学の最新成果について議論します。 僕も人生で4回目となる英語での口頭発表を行いましたが、これまでで最もフォーマルで会場も大きく、少し緊張しました。それでも何とか発表を終え、質疑応答や発表後に話しかけてくださる方もいて、内容はしっかり伝わったようで一安心でした。 一方で、このX線天文学、特に高分解能分光の分野では、本研究室の研究が世界の最先端に位置していることも改めて実感しました。このリードを活かしながら、引き続き研究に励んでいきたいと思います!
ではまた今度!(さめ)
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論文受理・修論・就職内定お祝い会@赤から16号淵野辺店(5月22日)
1枚目 : お祝い会の集合写真
5/22に、赤から16号淵野辺店で、鮫島さんと、昨年度まで本研究室に所属されていた鳥海さんの論文受理、厚地さんの修論、望月さんの就職内定のお祝い会を行いました。 今回は、皆さんのそれぞれの節目を少しまとめてお祝いする形になりました。研究室の皆さんのご活躍を改めて感じる機会となり、私にとっても刺激を受ける時間になりました。 当日は、久しぶりに鳥海さんともゆっくりお話しすることができました。おいしい鍋を囲みながら近況を伺い、終始和やかで楽しい時間を過ごしました。 このような場で改めて先輩方のお話を伺うと、自分も日々の研究を一つずつ積み重ねていきながら、自分自身の今後についてもじっくり考えていきたいと感じました。皆さま、本当におめでとうございます。今後のさらなるご活躍を楽しみにしています。 (ゆき)
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SKIRT 2026 in Kyoto 研究会@京都(2026年5月14日-15日)
1枚目 : 会場
2枚目 : 会場の様子
3枚目 : 懇親会の様子
はじめまして、B4の林です。今回初めて日誌を書かせていただきます。これからどうぞよろしくお願いいたします!
先日、京都大学で開催されたSKIRT workshopに参加してきました。
ワークショップでは、当研究室の望月さんや鮫島さんが口頭発表をされていました。お二人が英語でスラスラとプレゼンをこなす姿は本当にかっこよく、その優秀さに圧倒されるばかりでした。先輩方の背中の大きさを改めて痛感し、私もあとに続きたいと強く刺激を受けました。
実習パートでは、対象天体ごとにチーム分けが行われました。私はCV(激変星)チームに所属し、実際にSKIRT(輻射輸送コード)を動かしました。
今回の私の大きな目的は、流体計算で得たモデルを輻射輸送計算に繋げ、実際の観測データ(XRISM/Resolveなど)と整合しているかを検証することです。実習の中で特に面白かったのは、SKIRTの自由度の高さでした。光子を好きなように、まるで粘土をこねるように自在に形を変えて設定を変えられる感覚がとても楽しく、輻射輸送の奥深さを知る素晴らしいきっかけになりました。
一方で、先輩方の作業スピードの速さには全くついていけず、自分の力不足を強く感じた二日間でもありました。この悔しさと経験を糧に、流体シミュレーションと輻射輸送をしっかり橋渡しして、観測を説明できるモデルを構築できるよう、これからもっと頑張りたいと思います!
ところで、私は今回の研究会で写真係を務めており、会場の様子をカメラに収めていたのですが……ふと、辻本さんのカメラに付いている柏太郎に目が留まりました。よく見ると、なんと目が取れかけに……!
聞いてみると、これは当研究室のOGである柏崎さんが辻本先生にプレゼントされたものだそうです。そこで、不器用ながら修理をさせていただきました。研究室の歴史の長さと、受け継がれてきた温かい繋がりを感じました。このような繋がりも大切にしていきたいと改めて感じました。(もも)
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恩田さん、林さん配属 (2026年4月1日)
東京女子大の恩田さん (新M1)、東京理科大の林さん (新B4) がJAXA受託指導学生として研究室に入りました。(K.E.)
























