深宇宙探査用地上局プロジェクト

GREAT PROJECT

GREATの概要


GREAT整備に至る背景
臼田宇宙空間観測所は、口径64mアンテナを擁する我が国唯一の深宇宙探査用地上局として30年以上にわたりJAXA及び海外の宇宙機関の深宇宙探査ミッションを支えてきました。

しかしながら、64mアンテナは既に設備としての設計寿命を大幅に超えています。また、近年の深宇宙探査ミッションの高度化は、より多くのデータ受信を必要とするようになり、2014年に打ち上げられた「はやぶさ2」でも、64mアンテナで対応可能な周波数(X帯)を超えて、より高い周波数(Ka帯)を新たに利用する計画です。そのため、JAXAでは新しい深宇宙探査用地上局を開発・整備するプロジェクトを立ち上げました。

新たな地上局は、現行の地上局を継いで現状及び今後の深宇宙探査用ミッションを確実に支えるため、「はやぶさ2」から採用したKa帯にも対応できます。また、深宇宙探査だけでなく将来の月・ラグランジュ点ミッション支援への拡張性を備えています。


■GREATの目的
現行の地上局で実績のあるX帯での送信・受信による探査運用を継続し、新たにKa帯受信にも対応することで、JAXAが自立して革新的な深宇宙での探査成果を生み出し続ける運用能力を確保します。完成時期は2020年3月としており、はやぶさ2との試験運用開始を2019年12月目標としています。

■GREATの特色
64mアンテナよりアンテナ口径を縮小しつつも、64mアンテナと同等以上の受信能力を維持し、日射や風圧に抗して高精度に探査機を追尾できるアンテナと送受信装置を統合したシステムを開発します。

■機能及び性能

名称

深宇宙探査用地上局

使用開始/予定時期

2019年度

建設地

長野県佐久市前山字立科1905-1
東経138度21分、北緯36度8分、高度1580m 敷地面積:8ヘクタール(80000平方メートル)

設計寿命

20年以上

アンテナ方式

鏡面修正カセグレンアンテナ

口径

54m

重量

2100t以下

マウント方式

Az-El方式

給電方式

集束ビーム給電方式

周波数範囲

■探査機追跡管制用
 X帯送信(7145MHz〜7235MHz)
 X帯受信(8400MHz〜8500MHz)
 Ka帯受信(31800MHz〜32300MHz)
■測地VLBI用/For geodetic VLBI
 X帯受信(8200MHz〜8700MHz)

送信性能

X帯送信利得:69.62dBi以上
X帯送信電力:20kW以上(EIRPを142.62dBm以上)

受信性能

■X帯G/T:53.35dB/K以上@仰角15°〜80°
 X-band G/T : 53.35 dB/K
■Ka帯G/T:59.33dB/K以上@仰角15°〜80°
 上記G/Tは、伝搬損失(大気吸収損失と降雨損失の和)を含む実効的なG/T値である。


■臼田宇宙空間観測所にある64mアンテナとの比較
64m局とGREATの比較を下表に示します。GREATのアンテナ口径は54mですが、受信系の高性能化(鏡面精度、指向精度、受信機の性能向上)により、現行局と同等以上の受信性能を有しています。



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