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熱気に包まれた「宇宙科学講演と映画の会」



 去る4月15日(土)、東京の新宿明治安田生命ホールにおいて、恒例の「宇宙科学講演と映画の会」が開催されました。会場は350人くらいが定員なのですが、延べ450人くらいの人たちが来場しました。講演開始時にはすでに満席になっており、補助いすをどんどん出して、それでも収まらず、立ち見やロビーでのテレビ中継に見入る人が出るほどの大盛況でした。開場の2時間も前から待っている人もいました。

 プログラムは、講演1「はるか」が見つめた宇宙─3万kmの瞳(平林 久教授)、講演2「はやぶさ」のイトカワ着陸─3億kmかなたに宇宙船をあやつる(川口淳一郎教授)、映画「50年目の再現 ペンシルロケット水平試射」、という3本立てでした。

 知的興奮を求めてこれほどの人が来てくださることに、日本人の素晴らしさをあらためて確認する思いでした。「はやぶさ」が獲得した解像度の高い画像(未発表)には、感嘆のため息が聞こえてきました。

 「はるか」のスペースVLBIと「はやぶさ」の小惑星探査のどちらでも実現した独創性あふれる技術は、日本が世界に胸を張って誇り得るものです。少し前に世界の6ヶ国(アメリカ、ブラジル、フランス、ドイツ、フィリピン、韓国)で実施された「日本人の特質として最も優れているものは何か?」という質問に対し、韓国を除く5ヶ国で「独創性」がダントツ1位だったそうです。また、韓国の人たちの答えとしてトップだったのが「自主性」だそうですから、これらの答えは、私たちが私たち自身について持っている(と思われている)認識とはずいぶん隔たりがありますね。

 両先生の講演は、熱い期待にたがわぬ素晴らしいもので、活発な質疑応答の後にも、大勢の人たちに囲まれてアフターケアに大変だったようです。関係者の皆さん、お疲れさまでした。

(的川泰宣) 


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ISASニュース No.303 (無断転載不可)