No.276e
2004.3 号外

ISASニュース 2004.3 号外 No.276e 


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+ ごくろうさまでした
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ごくろうさまでした 

宇宙科学研究本部長 鶴田 浩一郎  


 今年も,定年を迎えられる方々をお送りする時期がやってきました。昨年10月の統合により所属が基幹システム本部となられた池田光之さんを含め,旧宇宙科学研究所ゆかりの方10名が「卒業」されることになっております。ほとんどの方が35〜40年にわたってお勤めいただいておりますので,研究所の誕生からずーっと研究所と苦楽を共に歩んでこられたことになります。東京大学附置研究所としての宇宙航空研究所の誕生,初めての人工衛星「おおすみ」の成功,大学共同利用機関としての宇宙科学研究所の誕生,相模原移転,M-3S IIによる「さきがけ」「すいせい」の打上げ,宇宙研の国際社会へのデビュー,M-Vロケットによる惑星探査,打上げ失敗と成功の大部分を,それぞれの持ち場で当事者として体験されたことを考えると,これはもうすごいことだと言うしかありません。

 昨年10月機関統合による宇宙航空研究開発機構(JAXA)の誕生は研究所にとって大変な大事件だと思っていましたが,研究所の長い歴史を振り返ると「これまでにも大変な時期はあったのだ」と思えてきます。そうはいっても,「統合」が良い結果を生まなければ大変なことになります。残念なことに,統合直後にロケットや衛星の不具合が続いたりしたため,まだ,統合の効果がよく見えない状態が続いています。どちらかと言えばマイナス面が目立ちやすい状況ですが,大きなプラスが水面下にあることも確かだと信じています。

 私どもは,このプラスを表に引き出すには何をすべきかを考える必要があると思っています。今年「卒業」を迎えられることになった皆さまが,これまでの豊富な経験をもとに,知恵と元気をときどき与えてくださるよう,今からお願いしておきたいと思います。最後に,皆さまのご健康と今後のご活躍を心からお祈りいたします。


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