「おおすみ」郵便切手に!
日本郵政公社は,日本の科学技術を題材にした郵便切手「科学技術とアニメ・ヒーロー・ヒロイン・シリーズ第4集」の中に,「おおすみ」を選びました。一世を風靡(ふうび)した「ガッチャマン」と同じシートに載って,2004年3月23日(火)に発行されます。
「おおすみ」は日本初の人工衛星で,1970年2月11日,鹿児島宇宙空間観測所から打ち上げられ,発射場のある大隅半島にちなんで「おおすみ」と命名されました。これで日本は,ソ連,アメリカ,フランスに次いで,世界で4番目の衛星自力打上げ国になりました。
「おおすみ」は33年間地球を回り続けていましたが,2003年8月2日に大気圏に突入し,長い長い旅路を終えました。そしてその2カ月後,3機関統合により宇宙科学研究所もJAXAの宇宙科学研究本部として新しい道を歩むことになりました。
実は,2000年2月11日の「おおすみ」打上げ30年にあたり,「記念切手発行」を日本郵政公社に依頼したことがありました。宇宙先進国の仲間入りの象徴である第1号衛星を生み出してから30年の月日が流れたことを記念することは,日本国民の共通の誇りを思い返し,鞭撻(べんたつ)する意味で重要であるという的川先生の発案で,1999年6月に申請しました。審議会まで提出されたのですが,そのときは残念ながら選ばれませんでした。なんと今回は,日本郵政公社側からの提案だったのです。
今回の切手発行は,宇宙研の活動について内外の関心と理解を深める上で,極めて意義の大きい事柄ではないでしょうか。
(渡辺遊喜枝)