2024(令和6)年度公募型小型計画 ECO&FAST 公募・宇宙科学ミッションの提案募集
宇宙科学研究所(以下、ISAS)は、宇宙科学における学術研究に関する我が国の中核的な研究拠点として、大学共同利用システムの制度に基づき、これまで様々な科学衛星・科学探査機プロジェクトや観測ロケットおよび大気球実験を実施してきました。2023年に改訂した宇宙科学・探査ロードマップにおいては、宇宙基本計画や、今後策定される宇宙技術戦略も踏まえ、これまでの日本の宇宙科学の実績と特徴を生かしつつ、宇宙科学の目的とその獲得に必要なリソースを厳しく見極め、適正規模のミッションをタイムリーに実施することを推進する、としております。特に「主として公募により実施する小型計画」(以下、小型計画)については、自由な発想や多様性を踏まえコミュニティとして「実施したいこと」という観点で開かれた機会は維持しつつ、戦略的な技術獲得やイプシロンの成長戦略とも整合する「公募の多様化」等によるミッション選定を実施する、としております。
現在、「DESTINY+」と「SOLAR-C」がプロジェクトとして開発を進めており、「JASMINE」がプリプロジェクト化への準備を進めています。その一方で、昨今、宇宙科学・探査プログラムを巡る社会環境が急激に変化しております。具体的には、宇宙案件の需要拡大によるメーカリソースの不足、大幅な物価高によるコスト増、JAXAの人的リソースの不足、ロケット打上げ事故等が挙げられ、特に立ち上げ段階のミッションの初期検討の進捗に大きな問題が立ちはだかっております。本状況を踏まえ、ミッションコンセプトが採択されている「HiZ-GUNDAM」、「SILVIA」、「LAPYUTA」の3ミッションは、ダウンセレクションで選定されたとしても打ち上げまでにはさらに長い期間がかかることが想定されております。
上述のように、提案から打ち上げまでの期間が長期化してきており、適正規模のミッションでタイムリーに実現するという小型計画の理念が損なわれております。本提案募集では、この理念を実現するために、「ECO&FAST公募」として、125億円キャップ、採択より5年程度で打ち上げという条件での提案を募集いたします。科学ロードマップに基づき、戦略的な宇宙科学における学術研究の推進を念頭に、適正規模のミッションでタイムリーに実現するもので、各研究分野のコミュニティの中で戦略的に位置づけられている計画で、理学的成果と工学的成果を合わせた広義の意味での科学成果の創出が期待されるミッション提案を求めます。アカデミアがよいミッションコンセプト提案を行えば、ISASが必要な手当を行ってミッションに仕立てる、というような意識にならないように、提案時点で実現性を考慮したミッションを提案していただき、チームとISASがともにミッションを育てていく、という方針を明確にいたします。
公募要領 | ・2024(令和6)年度公募型小型計画 ECO&FAST 公募・宇宙科学ミッションの提案募集 |
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提案書テンプレート | ・別添資料(1) LOIテンプレート [Word: 35KB] ・別添資料(2) カバーレターテンプレート [Word: 66KB] |
スケジュール |
2024年5月15日(水) 公募発出 2024年5月24日(金) 15:00〜16:30 公募説明会 2024年5月31日(金) 17:00 Letter of Intent(LOI)締切 2024年8月30日(金) 10:00 提案締切 |
問い合わせ先 |
事務局:JAXA 宇宙科学研究所 科学推進部 E-mail:koubo-isas(アトマーク)ml.isas.jaxa.jp *(アトマーク)を@にかえてお送りください。 Tel:070-3117-4996 もしくは 070-1170-2946 担当者:奈良岡・東方 |