2024年度以降の気球実験の公募について

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所では、JAXAの大学共同利用システムに基づき、宇宙科学研究のための成層圏気球(大気球)による飛翔機会を提供し、毎年大気球を利用した実験を公募しています。

大気球実験は、人工衛星や観測ロケットといった他の飛翔体による研究に比べて、提案から実施までに要する時間が最短一年程度と短く、実験機器への制限(大きさ、形状、重量、振動などの環境)が緩いことが特徴です。また、実験装置を回収することができるため、装置を改良しながら実験を繰り返すことにより大きな成果を得ることができます。こうした特長を生かして、これまで大気球実験は最先端の科学成果を生み出すとともに、新たに宇宙科学分野に参画しようとする多くの研究者の入口となってきました。(大気球実験の特徴については「観測ロケットと大気球~小型飛翔体実験へのいざない 」というリーフレットにまとめてありますので併せてご覧ください。)

また、大気球実験は比較的小規模な実験であることが多いため、参加する若手研究者や大学院生が実験全体を理解、把握して、プロジェクトを実現することを学ぶ人材育成の場としても生かされてきました。将来大規模な科学衛星計画をリードする研究者は小型飛翔体実験(大気球実験、観測ロケット実験)への参画を通じてこうした経験を積むことが不可欠であると宇宙科学研究所は考えています。

今回は2024年度及び2025年度に実施する国内気球実験および2026年以降に実施する国外での気球実験を募集します。

2024年度実施分として応募いただいた実験計画については、宇宙科学研究所宇宙理学委員会・宇宙工学委員会のもとに設置された大気球専門委員会にて本年11月頃に審議・選定を行います。

2025年度以降実施分として応募いただいた実験計画については、今後の事業計画立案の資料とさせていただきます。

なお、昨今気球実験に適した気象条件を得られる頻度が少なくなっている状況下では、科学的要求を満足すると同時に飛翔機会を獲得しやすい実験を立案することが重要であると宇宙科学研究所 大気球実験グループでは認識しています。気球型式のラインナップとその搭載可能重量など大気球実験に関する技術面のみならず飛翔高度・時間・安全確保など運用面の飛翔成立性についても前広にご相談いただくことを大気球実験グループでは強く推奨しており、本公募もその機会としてご活用ください。

また、昨今のヘリウムガス高騰などに伴い宇宙科学研究所大気球実験事業のリソース内に収まらず十分な実験実施機会を確保できなくなる可能性が高まった場合には、大気球専門委員会で応募実験計画が選定された場合であっても、実験計画の最終的な採択を行わない、あるいは、実験を実施しない可能性が生じることを申し添えます。

応募される方は、該当する気球実験申込書(または情報提供書)に必要事項をご記入のうえ、宇宙科学研究所科学推進部 ISAS公募事務局宛に電子メールにてお送りください。

公募要領 ダウンロードしてご利用下さい。
2024年度以降の気球実験の募集について
申込書 ダウンロードしてご利用下さい。
国内気球実験申込書 [Word: 46KB]
国外気球実験申込書 [Word: 46KB]
海外機関気球実験情報提供書 [Word: 42KB]
申込期限 2023年9月29日(金)17時(必着)
送付・問合せ先 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
宇宙科学研究所 科学推進部 ISAS公募事務局
E-mail:koubo-isas(アト)ml.isas.jaxa.jp
*(アト)を@にかえてお送りください。
*電子メールの件名に必ず【○○年度気球実験応募】と明記してください。
*ISAS公募事務局は、現在テレワーク主体で勤務を行っておりますので、お問い合わせ等は、極力電子メールにてお願いいたします。
大気球実験に関する
技術的な問合せ先
(申込書・提案書の記入事項に関する質問を含む)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙科学研究所大気球実験グループ
E-mail: DAIKIKYU(アト)jaxa.jp
*(アト)を@にかえてお送り下さい。
*電子メールの件名に必ず【気球実験応募問合せ】と明記してください。