宇宙科学談話会
ISAS Space Science Colloquium & Space Science Seminar
金属 Additive Manufacturing による形状・材質同時制御と異方性高機能化
中野 貴由(なかの たかよし) 氏
大阪大学大学院工学研究科マテリアル生産科学専攻
大阪大学工学研究科附属3DPTec統合センター
金属Additive Manufacturing(AM)は、デジタル時代における先進的製造プロセスの主軸をなし、個別のカスタム設計や多品種生産を具現化する革新的技術である。とりわけ金属を直接溶融・凝固させるAM手法は、局所的な超急冷凝固プロセスを制御することで、従来の機械加工では不可能な複雑三次元形状の創成と、原子レベルの結晶配向制御に基づく材質制御の同時達成を可能とする。その結果、等方性/異方性を自在に操る「形状・材質同時制御」が実現し、造形物の劇的な高機能化と高付加価値化がもたらされる。
本技術は、航空宇宙、医療、エネルギー、モビリティなど、高度な信頼性が要求される基盤分野の次世代イノベーションを牽引する。大阪大学では、2014年に国内初のAMセンターを立ち上げ、2026年4月には「3DPTec統合センター」へと発展改組した。現在はデジタルツイン技術を駆使し、金属、セラミックス、樹脂、さらにはバイオ材料までを網羅する最先端AM拠点として研究を深化させている。 本講演では、結晶対称性や優先成長方位の制御による特定部位への結晶配向付与や階層的組織制御、さらには多変数トポロジー最適化などを概説し、金属材料の異方性を人為的に操る高機能化戦略の最前線を紹介する。
研究・管理棟(A棟)2階 会議場(1236,1237室), zoom
