No.288
2005.3

将来計画

ISASニュース 2005.3 No.288 


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特集 第5回宇宙科学シンポジウム
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MAPMTを使用した気球搭載用硬X線偏光度検出器による
かに星雲の偏光度観測


 天体の中にはX線を放出しているものもたくさんあり,そのような高エネルギー天体の観測は,現在活発に行われています。現在の観測では,天体のX線写真を撮ったり,X線の到来する時間を測ったり,エネルギーを測定したりして天体の性質を調べています。しかし, X線の偏光というものは測定が難しく,今までほとんど測られてきませんでした(X線も電波の仲間で一種の波。偏光とは波の振動方向だと思ってください)。もし偏光の観測が精度よくできるようになると,ブラックホールや強い磁場を持った天体の性質が,非常によく分かるようになります。

図 気球実験によるX線偏光観測

 そこで我々は,X線領域で偏光を精度よく測定できる検出器の開発を,気球実験を通して行ってきました(図)。2006年度には,本格的な検出器を気球に載せて,かに星雲という天体が出す硬X線(エネルギーの高いX線)の偏光を精度よく測定する予定です。この実験が成功すれば,世界で初めての観測になります。また2007年度からは,かに星雲以外の興味深い高エネルギー天体の偏光観測を順次行っていきたいと思います。

(郡司修一,門叶冬樹,櫻井敬久[山形大学],気球グループほか) 


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宇宙太陽発電衛星用大型展開パネルのモデル試作
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