No.251
2002.2

特集:「あすか」がとらえた激動する宇宙 

ISASニュース 2002.2 No.251 


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- No.251 目次
+ はじめに
- 「あすか」の軌跡
- X線天文学の予備知識
- 第1章 X線で探る星の世界
- 第2章 天の川銀河とマゼラン星雲
- 第3章 ブラックホール
- 第4章 粒子加速と宇宙ジェット
- 第5章 宇宙の巨大構造と暗黒物質
- 第6章 X線天文学はじまって以来の謎に迫る
- 「あすか」からAstro-E2へ

- 宇宙科学研究所外部評価要約
- 編集後記

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 多くの方に愛読されているISASニュースが今回「あすか」の成果を特集することになった。1993年打ち上げ以来8年に及ぶ長期間活躍したX線天文衛星「あすか」の目覚しい成果が記されている。少々専門的な内容だが是非御一読頂きたい。

 「あすか」は天体からのX線像X線スペクトルを同時にとることのできる初めての衛星で,観測装置の性能は当時としては世界最高であった。「あすか」は世界中の研究者に利用され,その性能故に数々の新発見をもたらした。正にX線天文学史に“「あすか」時代”を画したといっても過言であるまい。「あすか」のもう一つの大きな成果は,多数の若い研究者を育てたことである。“「あすか」時代”の若者の国際的な活躍は目覚しい。本稿の執筆者の多くもその人達である。日本のX線天文学の育ての親,故小田稔先生は「あすか」の活躍を大変喜んでおられたが,今号は「あすか」と同時に世を去られた先生に捧げるレクイエムでもある。

 最近,「あすか」の制作,運用に携わった多くの人達が綴った“思い出集”が刊行されたが,これを読んで成功の裏には実に大変な苦労があったこと,切なる愛情に支えられたことをあらためて痛感し,感謝の思いに堪えない。

(田中 靖郎)  


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「あすか」の軌跡
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